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クジラの死体の胃の多くがプラスチックゴミでいっぱいだったという事実は人類に対する恐ろしい告発

2017-02-11 | 海洋汚染

浜辺にクジラ400頭以上打ち上げ NZ「過去最大規模」

2017年02月11日 09:37 発信地:ウェエリントン/ニュージーランド

【2月10日 AFP】(写真追加)ニュージーランド南島(South Island)のゴールデン湾(Golden Bay)にある浜辺で10日、400頭以上のゴンドウクジラが打ち上げられているのが見つかった。大半はすでに死んでいるのが確認された。地元当局は、同国で確認されたクジラの大量打ち上げとしては過去最大規模だとしている。

 現場は南島の北端にある同湾フェアウェル岬(Farewell Spit)。ニュージーランド環境保全局(DOC)のアンドルー・ラマソン(Andrew Lamason)報道官によると、夜間にゴンドウクジラ416頭が浜辺に乗り上げた。これまでに7割ほどが死んだという。

 残るクジラについては、満潮の間に沖に戻そうとボランティアらが懸命の作業を行っているが、救出できる見通しは立っていないという。ラマソン氏はラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)に「これだけの数が死んでいる以上、残りのクジラも状態は悪いと考えざるを得ない」と語っている。

 同氏はこれらのクジラが打ち上げられた原因は分からないとする一方、考えられる要因の一つとして現場の地形を挙げ、「フェアウェル岬の近くには湾曲した巨大な砂洲が広がっている。湾は水深が非常に浅く、クジラがいったん入り込んでしまうとそこから出るのはとても難しい」と述べている。

 ニュージーランドでクジラが打ち上げられるのはさほど珍しくないが、同氏によると今回の大量打ち上げは記録がある中では国内史上最大のものの一つだという。(c)AFP

  

(管理人より)ニュージーランドでクジラが416頭も座礁し、7割も死んでしまっています。この記事には原因について書かれていませんが、これは「クジラの大量死」です。

食物連鎖の頂点の生き物が死ぬということは生態系が壊れるということです。こんなことは専門家でなくても、義務教育レベルでわかることです。

クジラは外敵がいないというその環境条件に適応して、弱い繁殖力で種を維持してきた生き物。クジラの数を減らすということは地球の環境を大きく変えてしまうということ。クジラの生きる舞台である海を、人間がプラスチックゴミや放射性物質や化学物質で汚し続けることの影響の大きさを考える必要があります。

ここでは「捕鯨」の問題については議論しませんが、弱い繁殖力で種を維持している大型の哺乳類が大量死しているという現実は頭に入れておく必要があります。

このニュースが流れたあと、問題の原因をうやむやにするような意見や誘導がネット上に多数見られました。「地震があるのではないか」「海水の温度か」「福島のことに関連付けるな」といった好き勝手な論調。まあ呆れました。これだけ海が汚されているというのに海洋汚染に触れないなんて驚きます。以下の3つの記事をご覧下さい。原因は明らかです。

 


死んだクジラの胃から30枚のポリ袋、ノルウェー

2017年 02月 6日 16:43 JST ロイター

[オスロ 3日 ロイター] - ノルウェーで、救助できず死んだ体長6メートルのアカボウクジラの体内から、30枚のポリ袋が見つかった。包み紙やパンの袋もあったという。

ベルゲン大学の専門家らによると、袋は腹腔内に入って消化システムを妨害し、食べ物の痕跡は見つからなかった。

動物学者のTerje Lislevand氏は「腹腔の一部に入り込んだというより、全体を占めていた。痛かっただろうと思う」と述べた。

クジラはノルウェー西岸沖で発見され、浅瀬から海上に追い戻す試みが何度か行われたがうまくいかず、先月28日殺処分にされた。今月2日に解剖され、最長2メートルを超えるポリ袋もあったという。

専門家は以前から、太平洋北部に数百万トンのプラスチックゴミが浮遊し、多数の生物の死につながっていると指摘している。

  

解剖で見つかったDVDケースの破片(写真左)。これが原因でクジラは食事ができなかった。

DVDケースがクジラを殺した 全鯨種の56%が人間のごみを食べていると判明

2015.01.13 ナショナルジオグラフィック日本版 

 2014年5月、米国のチェサピーク湾に流れ込むエリザベス川で、バージニア水族館・海洋科学センターの生物学者たちは、異常な光景を目にした。体長45フィート(13.7m)の若いイワシクジラのメスが、上流へ向かって泳いでいたのだ。

 絶滅危惧種になっているイワシクジラがふだん見つかるのは、この騒々しい沿岸域からずいぶん離れた大西洋の沖合。「そのクジラは、時期的にも場所的にも本来あるべきでない状態にありました」と、同水族館のスーザン・バルコは振り返る。

 クジラは方向感覚を失ったようだった。バルコらは、クジラが船とぶつからないよう追跡したものの、努力もむなしく数日後に死体で発見された。死体を解剖したところ、プラスチックの破片を飲み込んだために胃が裂け、食事ができない状態だったことが判明した。さらに、弱った体で船と衝突し、脊椎を損傷していたこともわかった。「長く苦しい最期だったでしょう」とバルコは言う。

 プラスチックごみを口にして命を落とす海洋生物が後を絶たない。特に、海鳥やウミガメは、ごみを餌と勘違いしやすいようだ。消化できないごみを飲み込むと胃腸が詰まり、やがて餓死に至る。海のごみが増えることは、海洋生物にとって、リスクが増えることと同義なのだ。

ごみに満ちた胃で空腹に苦しむクジラたち

 この問題に対処するため、海のごみがクジラに与える影響を明らかにする取り組みが続けられている。2014年に行われた調査では、全鯨種のうち56%において、ごみの摂取が報告されていることがわかった。いくつかの集団では、摂取率が31%に上るケースもあるという。

 カリフォルニア州にある海洋哺乳類センターの科学者フランシス・ガランドは、「ビーチに打ち上げられるクジラは、死亡したクジラのほんの一部にすぎません」と述べる。プラスチックごみの影響を特に受けやすいのがマッコウクジラだ。ガランドは、「私が解剖したマッコウクジラはどれも、胃の中から網やプラスチック片が発見されました」と言う。

ガランドが最悪のケースに遭遇したのは、2008年のことだ。カリフォルニア州北部の沿岸に、2頭のマッコウクジラが打ち上げられていた。どちらの胃の中も、漁網、ロープ、プラスチックごみでいっぱいだった。1頭の胃は破裂していた。もう1頭もやせ衰えていたことから、食べることができなかったのだろう。2頭ともに、死因はごみと断定された。

 発見されたプラスチックの種類や古さから、長年にわたり胃の中に蓄積したものであると推定された。ガランドによれば、1頭の胃からは、400ポンド(181kg)以上のごみが出てきたそうだ。「2頭は空腹に苦しみながら、ゆっくりと死んだのでしょう。大きなクジラがごみで死ぬのを見たのは、それが初めてでした」

 米国海洋大気庁(NOAA)漁業局のブレア・メースによると、海を漂うごみで命を落とすクジラやイルカが増えているそうだ。彼女の担当エリアにおいて、2002年から2013年の間にごみが原因で打ち上げられたハンドウイルカは、少なくとも35匹いるという。

 原因は、海面を漂うごみだけではない。海底で捕食することで知られるコククジラも、端脚類のような小動物と一緒に、うっかりごみを飲み込んでしまうことがあるのだ。

 2010年にシアトル近郊でコククジラが打ち上げられた。37フィート(11.3m)のオスの胃からは、20枚以上のレジ袋、小さなタオル、手術用手袋、スエットパンツ、ダクトテープ、ゴルフボールが見つかった。「人類が海洋環境に与える影響力を示す、あまりにも衝撃的な出来事だった」と、検視に立ち会った研究者は語る。

文=Isabelle Groc/訳=堀込泰三 

 

Sperm Whales Found Dead In Germany, Stomachs FULL Of Plastic And Car Parts  より 翻訳は管理人

 

ドイツで発見されたマッコウクジラの死体、胃がプラスチックと自動車部品でいっぱいに

 クジラの死は人類の海洋生物に対する無視の衝撃的な象徴である。

2016年1月、海洋野生生物にとっては浅過ぎるエリアである北海周辺の海岸で、29頭のマッコウクジラが座礁しているのが発見されました。 最近発表された解剖の詳細で、クジラたちの胃の中で見つかったものは、海洋生物学者たちを深く困惑させるものでした。

シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州にあるワッデン海国立公園が出したプレスリリースによれば、座礁したクジラの多くは胃の中がプラスチックのがれきでいっぱいでした。

長さ13mの漁網、長さ70cmの車のプラスチック部品やその他のプラスチックゴミの破片など。

クジラたちがイカなどの主要な餌と間違えたのだという指摘もあります。しかしながら、それは人類が海洋生物を無視して海を過剰なプラスチックのゴミで汚してきた衝撃的で皮肉な結果でもあります。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州の環境長官はこの結果を受け、以下のように述べました。

「これらの調査結果は、私たちのプラスチック志向社会の結果を示しています。生き物たちはうっかりプラスチックやプラスチックの廃棄物を摂取し、苦しみ、最悪の場合、胃がプラスチックでいっぱいになって餓死するのです。」

「クジラとイルカ保護(Whale and Dolphin Conservation)」の ニコラ・ホジキンスは声明を繰り返しました。
 

「プラスチックの大きな破片は腸を塞いで明らかな問題を引き起こしますが、餌と間違って吸い込んだものだけでなく、私たちは、もっと小さなプラスチックのかけらが、すべての種のクジラ類にとって、より慢性的な問題を引き起こす可能性があるということを見逃してはいけません。」

内臓が食べ物ではないものでいっぱいになりマッコウクジラが死んで発見されたのは、これがはじめてではありません。2011年にはギリシャのミコノス島で、まだ若いクジラの死体が浮かんでいるのが発見されています。そのクジラの胃はとても膨張しており、生物学者はクジラが巨大イカを飲み込んだと考えました。しかし、クジラの4つの胃を切開すると、約100個のプラスチックの袋と、その他のがれきの破片が見つかりました。

プラスチックが若い雄のマッコウクジラを殺したことでない点に留意する必要があります。
ナショナル・ジオグラフィックによると、クジラたちは心臓麻痺で死にました。これはイカを捜して誤って北海に泳いできた結果でした。そして浅瀬で自らの体重を支えることができませんでした。 結果として内臓が崩壊しました。

いずれにしても、クジラの胃の多くが汚染でいっぱいだったという事実は、人類に対する恐ろしい告発です。 

過去に報告されているように、陸上で廃棄されたプラスチックの80%は、最後は海洋まで到達します。そこで野生生物によって食べ尽くされるか、何年も大きなゴミの巣の中で渦巻いているかです。クジラよりも脳の小さい種である人類が、このような悲惨さの原因であるという事実は、皮肉で悲しいことです。

人間がすべての生命を尊重し、持続可能な生活の価値を学ばない限り、このような悲劇は起こり続けます。 

 

↑この海外の記事は一部誘導(下線部)が入った記事ですね。「プラスチックのせいで死んだのではない」なんて無理があります。それでもこの記事を読めば、世界中でクジラが死んで胃の中がプラスチックのごみだらけになっていることはわかります。元記事のナショナルジオグラフィックも企業側の論調が入っていますね。

元記事からどんなゴミがマッコウクジラの胃の中に入っていたか画像を引用しておきます☟ こんなに大きな異物、さぞ痛かったでしょうね・・・(泣泣泣)

シュレースヴィヒ=ホルシュタイン環境大臣 Robert HabeckのInstagramに掲載された写真。漂着したマッコウクジラの体内にあったプラスチックの破片などを手にする☟

 

プラスチックのゴミを誤食してクジラが死んでいるのですから、クジラが座礁し死んだ場合、このように当局が胃の内容物を検査しなければならないと思います。

そして、日本はすべての組織の放射能や化学物質の濃度の検査も同時に行う必要があります。海をあらゆる毒性物質で汚染し続けているのですから当然のことです。

日本でもこんなにクジラが死んでいるのです。報道があったものだけでもこれだけあります。報道されていないものもあるかもしれませんし、私の記録が漏れているかもしれませんので実際はもっと多いかもしれません。 

私のクジラに関するツイート   より

2017/2/5   神津島 クジラ
2016/11/21   石川 ハナゴンドウ
2016/11/29   福島 アカボウクジラ
2016/10/25   高知 コマッコウ 
2016/9/17     茨城 ザトウクジラ
2016/6/26     北海道 クジラ
2016/4/4       天草 ザトウクジラ
2016/4/4       大磯 ミンククジラ
2016/3/4        千葉 コククジラ
2016/2/22      和歌山 ザトウクジラ
2016/2/14      静岡  マッコウクジラ
2016/1/20      徳島 マッコウクジラ
2015/10/20   網走ザトウクジラ
2015/9/28      福岡マッコウクジラ
2015/7/20      愛知マッコウクジラ
2014/10/31    静岡クジラ
2013/7/28    千葉クジラ

 

 

 

長くなるので、ここまで。

 



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