ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

金属シリコン製造は膨大な電力を消費。太陽電池は中国の安い電力と人件費なしには作れない。珪肺とは?

2014-05-23 | 太陽光発電は危険

 

 

 

(管理人より) ソーラーパネル製造のライフサイクル全体を評価するにあたって、スタートの金属シリコンについてその製造工程など見ていきたいと思います。イメージ図や化学式だけでは、その作業がどれだけ大変で危険なものかわからなくなるからです。

以下まとめ

金属ケイ素とは、ケイ石を還元して製造される金属の一種でシリコーンの主要原料。半導体デバイスの基板として使われているシリコンウエハーの原料です。

原鉱石であるケイ石は、酸素とケイ素が結合した二酸化ケイ素(SiO2)((珪石珪砂、シリカ)のかたちで天然に存在しています。ケイ素は石やガラスの主成分で、河原などで見かける白い石は、ケイ素を多く含んだケイ石です。

金属ケイ素はアルミニウムと同様、酸化物から還元するには大量の電力を必要とするため、金属シリコンの状態になってから輸入するのが一般的。

金属ケイ素の製造には膨大な電力を消費します。日本では1982年をもって国内で生産するメーカーがなくなり、現在は全量輸入されています。電力の安い国が金属シリコンの供給源となるため、これまで中国、ブラジル、ロシア、南アフリカ、ノルウェーなどが主要な供給国でしたが、近年はオーストラリア、マレーシア、ベトナムなども注目されているそうです。

ケイ素と酸素を主成分とするケイ石を木炭などと一緒に電気炉で融解、還元してつくります。具体的には電気炉にケイ石、木炭などの炭材を配合投入し、そこに大電流を流して炉心温度を上げると、炭材から出るガスがケイ石から酸素を奪い、ケイ素が金属状に遊離して金属ケイ素ができ上がります。 

金属グレード (MG) シリコン
ケイ素の単体はカーボン電極を使用したアーク炉を用いて、二酸化ケイ素を還元して得る。この際、精製されたケイ素は純度99%程度のものである。
SiO2 + C → Si + CO2
SiO2 + 2 C → Si + 2 CO
 


 

 http://www.jner.jp/4011siliconmetal.shipping.htmlより抜粋転載

金属シリコン工場(中国)

①材料の珪石加工

 

 ②アーク炉で溶解

 

③溶解した金属シリコン

 

 ④不純物のガス処理

 

 ⑤冷却

 

 ⑥冷却後の金属シリコン

 

 ⑦金属シリコン割れ面

 

⑧粉砕・選別

 

  ⑨コンテナ積み込み

 


 (管理人より) 金属シリコン製造現場の貴重な現場写真を見ました。私は、レアアースやレアメタルなども含めて金属の精錬というのは、なんと過酷で辛い仕事だろうと胸が苦しくなりました。まさに”10K”の職場。作業者が完璧なマスクや防備をしているようには見えません。レアアース精錬現場と同じ。

しかしネット上にある金属シリコン製造方法の説明を読むと「どうだ!科学技術はすごいだろ!」といったような即ビジネスに結びつけた論調で書かれたものがほとんどです。

クリーンなハイテク技術と言っても、鉱物を堀り、膨大な電力を使い、灼熱の焼却炉で溶かし、固めて、粉塵を撒き散らして粉砕するという工程は皆同じです。工業生産とは、エントロピー増大の法則により必ず廃熱、廃物が出る。そして人間が粉塵を吸うんです。まったくクリーンではありません。

シリコン太陽電池製造において使われる危険物質~労働者がシリコンダストに対する過度の曝露 


 


 

粉じん作業による健康障害 http://www.qqmto.com/oh/01dust/edust/1diseases.pdf  より抜粋転載

 

物質の物理的形状は大きくは気体・液体・固体であろう。蒸気は液体が気化したものであり、ミストはそれが液化して微粒子となって浮遊するものである。ヒュームは気化した金属の温度が下がって固化し、微粒子として浮遊しているものである。ダストはいわゆる粉じんであり、植物性、動物性、鉱物性および化学性(人工性)のものがある。 

これらの有害要因は、その性状により身体への影響経路が異なる。皮膚や粘膜での接触を通して有害作用を及ぼすもの、呼吸器に沈着したり、あるいはそこを通して身体へ侵入するもの、嚥下作用により消化器から身体へ侵入するもの、あるいは放射線のように身体に直接接触しなくても有害影響を及ぼすものもある。
健康影響の現れ方も種々の表現があろうかと思うが、ここでは粒子状物質の影響を考えることから、皮膚炎、アレルギー、熱、肺炎、中毒、癌、じん肺を列挙し図 1 に示した。

 

  


 私が中国などの安い電力や人件費を使って太陽光パネルのもとになる金属シリコンを作っていることや、レアアースの精錬が環境破壊してることなどを指摘すると、「文明の中で生活するなら、重箱の隅をつつくな」というくだらない嫌がらせを、パネルを自宅に設置した人から受けています。ご都合主義者とは話にはなりません。

ウラン採掘、精錬の危険性に目をつぶっていたから、原発事故が起きて地球は汚染されたのです。太陽光パネルも同じことです。

不要な電力設備を製造するために、たくさんの誰かが犠牲にならなければならない社会を根本から問い直すことが、今求められているのではないでしょうか?生半可な対症療法では悪化するばかりです。

自然エネルギーは、エネルギー源が自然というだけで、発電装置は工業製品。

いわゆる「エコ」と言われる工業製品が、実は「公害の元」だという事実に対し、いつまで見て見ぬふりをするのか、ひとりひとり考える時が来ています。

職業性珪肺

 珪肺は世界でもっとも広くみられる職業性肺疾患であり、世界各地で発生しているが、特に途上国に多い。中国では、1991年から1995年まで、珪肺により毎年2万4000人以上が死亡したと報告されている。米国では、100万から200万人の労働者が結晶シリカ粉塵への職業性曝露を受けており、うち5万9000人が生涯のいずれかの時点で珪肺を発症するものと推定されている。

閲覧注意↓ 

 

 

 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。