自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆「カタサゴユリ」と「ルビーロマン」の話

2023年08月17日 | ⇒トピック往来

   例年は処暑のころに咲くので、ことしは5日ほど早めだろうか、庭にタカサゴユリが咲き始めた=写真・上=。旧盆が過ぎたこの時節は花の少ない季節なので目立つ花だ。「立てば芍薬(シャクヤク)、座れば牡丹(ボタン)、歩く姿は百合(ユリ)の花」。花の美しさは見事だ。ヤマユリのような高貴な香りはないが、人目をひく。この時節には茶花として床の間に飾る花でもある。

   ただ、立場が異なればタカサゴユリは外敵、目の敵だ。国立研究開発法人「国立環境研究所」のホームページには「侵入生物データベース」の中で記載されている。侵入生物、まるでエイリアンのようなイメージだ。確かに、植えた覚えはないので、おそらく種子が風に乗って、庭に落ちて育ったのだろう。外来種だからと言って、すべて駆除すべきなのか、どうか。この花を見るたびにそんなことを思ったりする。

   話は変わる。石川県特産の高級ブドウと言えば、「ルビーロマン」で知られる=写真・下=。先月14日の金沢市中央卸売市場での初競りで、1房(33粒、重さ1㌔)で最高額は160万円で競り落とされた。1粒換算で4万8千円。正直な話、自身はこれまでの人生で1粒しか食べたことがない。知人の結婚式に出席したときに、新郎と新婦からいただいた1粒だった。ルビーロマンは石川県と契約を取り交わした生産農家が10㌶で栽培している。

   石川県が独自に開発した品種であり、品種登録も行っているルビーロマンが韓国にもある。品種登録が韓国では行われていなかったことから、韓国に苗木が流出して栽培されたものと見られている。

   石川県の馳浩知事は今月2日に韓国と訪れた際に、韓国のルビーロマンを食べた。その様子をブログ「はせ日記」(3日付)で述べている。

「〜県庁職員にお願いして手に入れてもらった韓国産ルビーロマン。味わってみたら、期待外れでがっかり😞そもそも当時の石川県の水際作戦が行き届いていなかったが故に、韓国でいつのまにか石川県ブランド規格に合わない商品が勝手に商標登録されてしまった。こんなルビーロマンが流通していること自体が疑問でならない。味は水っぽいし、色は薄く、一体どこがRubyなのか?そして不揃いで、粒と粒の間に隙間があるし、大きさも揃ってなくて、表皮のハリも艶もない。似て非なるシロモノ。こんなブドウ🍇がルビーロマンを名乗っている事が理解できない。石川県産の本物のルビーロマンを、韓国の生産者や消費者に食べさせてあげたい。これが本場のルビーロマンなんだよ、と」

⇒17日(木)夜・金沢の天気   くもり


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