自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★城下町・金沢の夜 復興祈願の能登キリコが乱舞

2024年08月17日 | ⇒ドキュメント回廊

   城下町・金沢の夜に能登のキリコが舞った。昨夜、金沢の中心街にある「しいのき迎賓館」(元石川県庁)の広場で能登の夏祭りのシンボルでもあるキリコ5基が、ソーレ、エイヤの掛け声とともに担ぎ出され街中を練り歩いた。これまで金沢での単発のイベントで1基が担がれるのを見たことがあるが、笛や太鼓の祭りばやしとともに5基が街中を巡行するのは初めて。能登のキリコ祭りそのものが金沢に出張してきて、にぎやかな雰囲気を醸し出していた。

  「能登復興祈願キリコ大祭」と銘打った今回のイベントは能登と金沢の神社が中心となって企画した。地元メディア各社の報道によると、毎年8月下旬に夏季大祭を開催する輪島市の重蔵(じゅうぞう)神社は元日の能登半島地震で社務所が全壊、拝殿の一部が損傷した。このため、同神社では大祭の自粛を検討していたところ、ご神体を一時避難で預かってもらっていた金沢市の石浦神社から提案があった。金沢で2次避難している輪島市民を励まし、能登復興の機運を盛り上げるためにも、金沢でキリコ祭りを出張開催してはどうかとの提案だった。

  重蔵神社の呼びかけで輪島市内のキリコ4基、隣接する志賀町から1基、そして同神社の神輿が広場に集結した。担ぎ手は募集に応じた市民や学生、そして輪島市から駆けつけた有志ら300人。夕方、石浦神社で復興祈願祭が営まれ、午後7時に神輿を先頭に出発し、キリコが続いた。神輿は見るからに大きく、「能登復興」の文字が入ったTシャツを着た若者ら男女100人余りで担ぎ上げていた。

  金沢城跡公園の石垣をバックにキリコが練り歩き=写真=、エイヤ、ドッコイと乱舞すると見物に訪れていた大勢の人たちから「能登ガンバレー」などと歓声が上がっていた。金沢の夜を明るくにぎやかに照らしたキリコ祭りだった。

⇒17日(土)夜・金沢の天気     くもり時々はれ

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