ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国でも合い言葉は「自然」と「健康」  = 景福宮 カフェ<古宮トゥラク> =

2009-10-18 23:00:13 | 韓国旅行の記録
 韓国料理といえば、8割方はコチュジャンで真っ赤、激辛、匂いもキツイ! ・・・というのが定番で、韓国オタクを自任しつつも、食べ物の好みについては人柄同様穏やかな私ヌルボとしては、1日に3食韓国料理はキツイなー、というのが正直なところでした。
 とくに、生ガキにもコチュジャンをつけて食べているのを見た時には、人柄の穏やかな私ヌルボ(くどい!!)も、内心込み上げる憤りを抑えるのがやっとでした。

 ところが、どうもこの頃ようすが変わってきたのでは?と感じています。
そのキーワードは、<自然>と<健康>。

 9月に景福宮を訪れた時、とくに予定していたわけではないのですが、お腹が空いたので手近な所にあった景福宮敷地内の古宮博物館のミュージアムショップ兼カフェの<古宮トゥラク(고궁뜨락)>に入りました。

 メニューを見たら、伝統茶があったり、料理も韓国独自の物があるのですが、それがなんかフワ~ッとした感じで、いかにも韓国らしい<味も臭いもキョーレツ>の逆をいってるんですね。
 私ヌルボが食べたのが下の写真の<荷葉飯(ハヨプパン하옆반)>。
 もち米にクリや松の実、ナツメ等を入れて、ハスの葉でくるんで蒸したものです。(※その後ググってみたところ、荷葉飯は中華料理とのことです。)

     

 あとでこの<古宮トゥラク>の情報を集めてみると、2007年国立古宮博物館がリニューアルオープンしたときにできたカフェで、「昔、王様が食べていた食事メニュー。化学調味料は一切使わず、食べ物や自然調味料本来の味を活かして、現在の韓国料理に比べて味が濃すぎず、全体的にあっさりした味&強すぎない香りが特徴」とのことでした。
ソウル・ナビ等を参照。

 そこで思い出したのが、最近「地球の歩き方」等のガイドブックや韓国グルメサイト等で紹介されている明洞のお粥の店<味加本>。案の定シルバーウィークは行列状態だったようです。

 また今回ヌルボたちが韓国の方のご案内で訪れた新羅ホテル近くの<大長今>の韓定食も、順々に料理が出てくるフュージョンぽい韓定食で、やはりこれも同じセンを行ってるなと思いました。

 つまりは自然志向、健康志向ということです。

 グルメ以外で、これも同様かなと思っているのが女性の化粧やファッションについてです。
 ヌルボにとっては一番苦手な分野ではありますが、初めて韓国に行った1990年代前半は、たとえば同じ20代の女性でも、日本と韓国ではメイクの仕方がかなり違っていて、たとえば韓国ではルージュが濃く、衣服も色が派手めで、韓国女性の方が大人っぽく感じられました。
 ところが、その後韓国でもナチュラルメイクがふつうになってきたようです。

 以前紹介した「韓国ライバル企業列伝」中の、化粧品メーカー<アモーレ・パシフィック>vs<LG生活健康>の章を読むといろいろ興味深い関連記事がありました。

・2008年ロッテ百貨店1階の特A級売り場からシャネルが退き、かわって<アモーレ>のブランド<ソルファス(雪花秀)>が入ったのだが、売り上げはシャネルをむしろ上回っている。
・<ソルファス>は1997年韓方に基づいた化粧品として売り出されたもので、「東医宝鑑」中の身体によいとされる2万の成分中3千を選び、さらに30種を厳選して用いたとのことである。
・<ソルファス>というブランド名も、それまで一般的だったフランス語等によらないで、あえて韓国語から命名した。
・僕の猟奇的な彼女を紹介します(違うか・・・)のチョン・ジヒョンが髪を揺らめかせて「エラスティンしたわよ!」と叫ぶCMとともに、<LG生活健康>が2001年に発売したシャンプー<エラスティン>の発売によって、韓国内のシャンプー市場は「地殻変動した」。つまり、それまで生活用品とみなされていたシャンプーが化粧品というイメージに変わった、ということ。
・景気が沈滞する中で<LG生活健康>も危機に見舞われたが、<ビューティとヘルス>という製品概念を進めて危機に対処したという。
・<アモーレ>はまた、2000年にアイルランドの詩人イェーツの詩から命名した<Innisfree>を自然主義化粧品として売り出した。
・湖の島<Innisfree>に対する<LG生活健康>の側のコスメ商品はフランス語で緑の湖を意味する<LacVert>である。
・・・・等々、等々。

 つまりは、やっぱりこの10年の間に化粧品業界でも<自然>とか<健康>を売りにしてきたんですね。

 <健康>といっても、以前からあったような<精力をつけるゾォ~!>というような、「健康のためだったら命も惜しくはない!」(??)というような、パワフルな健康志向じゃなくてその反対。

 とくに日本・韓国にかぎらず、先進諸国の人たちの共通認識というか、合言葉というか、まあ世界的にそうなってるということなんでしょうねー。

予告:この記事の続編として、「<十六茶>のパクリだ!」とネット社会でよく取り沙汰されている韓国の<17茶>について近日中に記事をupします。

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