ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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目につき始めた韓国の街の自転車

2010-09-25 23:24:16 | 韓国旅行の記録
 今回のソウル旅行で実感したことのひとつは、街で自転車をそれなりに見かけるようになったことです。

 以前から、韓国ではほとんど自転車を見ることがありませんでした。
 このブログの今年8月7日の記事でも、来日間もない韓国人留学生が、日本の女性がカサをさして自転車に乗っているのを見て驚いた、というマンガを紹介しました。

 ところが今回は、以下の写真のように、まだ低いレベルとはいえ、自転車が普及し始めたことを感じさせます。

    
 【自転車専用レーンがあるソウル近郊・富川市街。この重装備もふつうに見られます。】

    
      【自転車通学の高校生も見かけました。】

    
  【バイク関係の走行ルールは依然としてビミョーのようです。】

       
   【地下鉄千戸駅近く。自転車が何台も放置されていました。ほとんどマウンテンバイク。】

   
 【オリンピック公園近くの大きな自転車屋さん。なかなか繁盛しているようす。】

 これまで、韓国人が自転車に乗らない理由としては、
①自転車は、社会階層が中位以下の人たちが商用に用いるもの、というイメージがあり、プライドが高い韓国人としては乗る気にならない。さらに女性の場合ははしたない(?)という意識もあるかも・・・。
②道路が日本のように平坦ではなく、デコボコがあって走りにくい。車も飛ばすし、街・道路計画自体自転車を想定していない。

 ・・・ということを何かで読みました。

 しかし数年前から状況が変わってきました。その背景・目的としては、
①エコロジー運動、省エネ対策の一環
②健康ブーム
③自転車産業の振興
④交通費の節約

 ・・・といったものが組み合わさっているようです。

 ①については、2008年原油価格の高騰が続く中、省エネ対策が活発化しました。ソウル市も街灯の点灯を半分に減らす隔灯制の拡大実施や、交通信号を発光ダイオードに切り替える等の施策をとり、この時市民の間でも自転車の利用が急増、ヘルメット等の自転車用品の売上高も大きく伸びたそうです。
 同じ2008年のコネストのサイト内の記事は、ソウルに隣接する高陽市で「自転車通勤者に手当を支給する」と伝えています。
 またソウル市瑞草区では「無料の自転車修理」を始めたとか。

 最近のあるブログの記事によると「韓国大統領、文化長官、その他大勢の人が自転車に乗って「温暖化対策の一つです。国民皆さん自転車に乗りましょう」というPR番組が放送された」とのことです。その記事には、最近自転車が増えたといっても、「今でも通勤、買い物、通学に自転車に乗る人はゼロといっていいでしょう」と書かれています。この方は上掲の写真を見たら何と言うかな?

 ②の関連では、今回各公園で本格的なイデタチで自転車に乗っている人たちをよく見かけました。
 最近の工事で大きく変貌した(といってもヌルボは行ってませんが)漢江市民公園にも自転車道が整備されて、写真によると多くの市民が来ているようです。
 今月、「西江大橋を自転車で渡った」という報告記事もみつけました。

 さらにさらに、自転車無料レンタルという安国駅近くの宿もありますよ。(地理的には便利な所だけど、今の道路状況だったらまだまだコワイです・・・。)

 ③に関連して。「朝鮮日報」の2009年5月の記事は「韓国政府が自転車産業の競争力強化と需要拡充に乗り出した」と伝えています。2007年の場合、韓国の自転車販売台数約240万台中、国産はわずか2万台とか・・・。(李明博大統領は常にもうけるネタを考えている人のようです。)

 そういえば、今回の旅行中、自転車を高く持ち上げて地下鉄の改札を通る人を見ました。その時は「これは反則じゃないか? あいかわらず(失礼!)韓国の人は横着だなあ」と思ってしまったのですが、調べてみたら、昨年8月、「ソウルの地下鉄に自転車専用車両が導入される」というニュース記事がありました。誤解してましたねー。どうもすみませんでした。

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