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12月15日に小川晴久「北朝鮮 いまだ存在する強制収容所」出版記念講演

2012-12-13 23:42:36 | 北朝鮮のもろもろ
 まだ先のことと思っていたら、今週土曜日に迫っていました。
なにかというと、小川晴久二松学舎大学教授の新著「北朝鮮 いまだ存在する強制収容所: 廃絶のために何をなすべきか」(草思社)の出版記念講演。
 北朝鮮強制収容所をなくす運動を進めている市民運動組織NO FENCEの主催で、12月15日午後13時~16時30分、港区芝大門の人権ライブラリーで開かれます。
 内容は、小川先生の講演の他、第22号管理所の警備をしていた脱北者・安明哲氏による「会寧22号収容所『閉鎖』の真相に迫る」と題した話等。詳細は、NO FENCEのサイト(→コチラ)参照。

 小川晴久先生については、本ブログでも6月29日の記事<小川晴久教授の6ヵ国協議批判、今も正論かも・・・>で紹介しました。
 学者としての専門は東アジア思想史、とくに朝鮮実学で、これも洪大容について書かれた「本ばかり読むバカ」についての過去記事でも小川先生の著書に少しふれました。

 リベラルな思想の持ち主であると同時に親北朝鮮だったというのが往時の日本の知識人の代表的な1タイプで、小川先生もその1人でした。しかし1994年北朝鮮の強制収容所のことを知って、以後
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会の結成に関わって代表となる等、その廃絶運動を続けてきました。
 今回の講演について、その北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会のサイト(→コチラ)でもその案内とともに、現代表の三浦小太郎氏が小川先生について紹介と新著の推薦文を書いています。
 「正直、私はいくつかの点、特に北朝鮮の歴史についての評価については著者と意見を異にしています」と政治的・思想的立場の違いも表明しながらも、好意に満ちた内容です。
 北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会は、「右翼的な団体」と見る向きもあろうと思います。そのメンバーに、政治的に私ヌルボとは相容れない考え方の人もいないではなく、機関誌「かるめぎ」や理論誌「光射せ!」にもヌルボの見解とは異なる内容(朝鮮学校補助金問題等)も載っていますが、基本的には最大公約数でつながっている開かれた団体であると認識しています。
 また、アムネスティもこの催しには注目しています。人権、それも生存権をめぐる問題は、左右の政治的思想的立場以前の問題。これが私ヌルボの基本的認識です。
コメント
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