ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国芸能界 2012年の10大ニュースをみる

2012-12-31 22:04:49 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 昨年に続いて、今年も「スポーツ韓国」の記事をもとに芸能界の10大ニュースを見ていきます。
※韓国では芸能界のことを演芸界(연예계.ヨネゲ)といいます。

 今回はデータ集計の詳しい説明がありませんが、昨年と同じであればエンタテインメント専門家に今年の話題3つを選んでもらった結果を集計したものです。

①韓国人歌手PSY(サイ)の「江南スタイル」世界的ヒット(71票)
 PSY(サイ)が7月15日に発表したアルバム「싸이6甲 Part 1」収録の「江南スタイル」は、その後YouTubeでのプロモーションビデオのアクセス回数が記録的な数字に上ったことが伝えられ、12月には再生回数を10億回を突破しました。(12月31日21:44現在1,090,765,453回。)
 そしてビルボードのチャートは7週2位を維持したものの1位獲得はならず。しかしヨーロッパ各国のチャートで1位になりました。
 とくに人気をよんだのは말춤(マルチュム)すなわち馬ダンス。馬の手綱を握るように手を前に交差させ、馬にまたがるように足を外股に開いて踊ります。
 この曲を知らなかった人、馬ダンスを見たことがない人はとりあえずYouTubeで見てみてください。→コチラです。
 ところが、これだけヒットしたのになぜか日本では話題にもならず。その理由については→ウィキペディアにいろいろ書かれています。上記YouTubeの数字操作疑惑も出たりしていたようで・・・。

②人気女性グループT-ARAをめぐるいじめ論議(41票)
 日本でも人気のT-ARA(티아라.ティアラ)ですが、7月30日にファヨンがスタッフと議論の末自由契約になってしまいました。その騒ぎの影響で8月のグループ活動はすべてキャンセル。その背景にグループ内での「いじめ」があったのでは、という情報が飛び交いました。真相ははたして・・・。私ヌルボとしては「危うきに近寄らず」。・・・ではありますが、私ヌルボ、今年(2012年)4月29日の記事で辛ラーメンのテレビCMにメンバー7人が登場していたことを動画入りで書きました。→コチラ
 各メンバーが7通りのレシピを紹介するというCMなんですが、私ヌルボ、「これはもしかして各メンバーの人気とか力関係とかに関わっているのではないか?」と書いたのは、今にして思えば正鵠を得ていたかも・・・。(と自画自讃(笑)。)
 「一般的な見方によるところの人気順位」を参照しつつ見ていくと、1位ジヨンが①正統ラーメン、2位ウンジョンが②飯盒ラーメン、3位ヒョミンは③冷ラーメン・・・と続き、そしてラスト7位ヒョミンが⑦緑茶牛乳カップラーメン!
 「う~む、これが一番問題だぞ~。を混ぜるなどとは言語道断横断歩道!」というのがヌルボの感想でした。これを食べさせるのは日本人ならいじめととるのでは? そしてこれを作らせるというのも背後に何かあったとは思いませんか? あら、緑茶牛乳カップラーメン作って食べてみてから言え!という心の声が・・・。

③韓国映画のルネサンス(40票)
 7月公開のキム・ユンソク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、キム・スヒョンといったスター俳優が勢ぞろいした犯罪アクション「泥棒たち」が観客動員1302万人を超え、「グエムル 漢江の怪物」にかわって韓国映画歴代1位に。続いて9月公開のイ・ビョンホン初の時代劇「光海、王になった男」も1231万人(現在)で「王の男」を抜いて歴代3位と、相次いで1000万人を突破。さらに10月公開のオオカミ少年(ソン・ジュンギ)と世の中に心を閉ざした少女(パク・ボヨン)の恋物語「オオカミ少年」も拡張版も含め700万人を超えた大ヒット。
 その他、チャ・テヒョン主演の西氷庫の氷をめぐる時代劇コメディ「風と共に去りぬ」、寄生虫の集団感染の恐怖を描いたキム・ミョンミン主演の「ヨンガシ」、名古屋で地震を契機に出あった彼女(イム・スジョン)と結婚した男(イ・ソンギュン)が、最高の奥さんを得たずが離婚を決心するはめに至って考えたことは、という「私の妻のすべて」の3作も400万人を超えて、韓国映画は少なくとも本国では復活。そして年間の累積観客数も歴代初めて1億人を突破しました。国民平均年間2本の韓国映画を観たことになるそうです。
※韓国映画で過去1,000万人を超えた作品は①「グエムル 漢江の怪物」(2006)1,302万人②「王の男」(2005)1,230万人③「ブラザーフッド」(2004)1,175万人④「ツナミ」(2009)1,145万人⑤「シルミド」(2003)1,108万人(※以上、千の位4捨5入)でした。
 しかし、(私ヌルボの得た他情報によると)1000万人超えの2作は記録更新のために無理して上映スクリーン数の確保をはかったようで、その分ワリを食ってしまったマイナーな映画もあったそうですよ。

④キム•ギドク監督の「ピエタ」がベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞(18票)
 2012年3月日本公開の「アリラン」を見ると、キム・ギドク監督は近年かなりの創作の苦しみに苛まれていたようです。「ピエタ」は日本では2013年夏一般公開されます。

⑤イ・ビョンホンとイ・ミンジョンの交際(14票)
 6月熱愛説が流れた当時、2人はそれを否定しましたが、結局2ヵ月後公式に恋人同士であることを認めました。
 ドラマの中の恋人から実際の恋人に発展したカップルがチ•ヒョヌとユ•インナ。tvNの水木ドラマ「仁顕王后の男」の主人公の2人。6月ファンミ-ティングで、チ・ヒョヌはユ・インナを心から愛すると告白した時には彼女の方は特別な反応を見せていなかったそうですが、10日後盆唐(プンダン)の公園での深夜デートがスクープされた時は彼女はカメラに向かってVサインしたそうです。(笑) 8月にチ•ヒョヌは入隊。彼女については「具体的な言及を避けた」そうです。
 4月に結婚したスター女優チョン•ジヒョン、相手は韓服デザイナーのイ•ヨンヒの外孫のチェ・ジュンヒョクという男性だそうです。

⑥IUとウンヒョクの写真流出事件(12票)
 11月に人気女性歌手IUと、SUPER JUNIORのメンバーのウニョクのプライベートでのツーショット写真がネット上に流出し、騒ぎになりました。その写真は、熱愛説がささやかれてきた2人が顔を寄せあって並ぶ親密な様子が撮られているもの。ウニョクの上半身が裸に見えること、2人がベッドのような場所で寝転んでいるように見えることから密会中の写真として大きな波紋が広がりました。IUの所属事務所によれば、問題の写真は今年の夏IUの具合が悪かった時、IUの家にウニョクが見舞いに来てソファーで撮った写真だ。2人はデビュー時から親しい先輩後輩同士で、IUのお母さんとも一緒に食事をするほど親しいと説明し、熱愛関係にあるとする噂を否定しています。そして写真流出がIUの不注意によるもので、先輩のウニョクに迷惑をかけたことを謝罪しました。

⑦MBCの長期ストライキ(12票)
 李明博大統領の側近だったキム社長が「政治的な偏向報道を強要している」などとして公正放送回復と社長退陣を掲げて1月からストライキを繰り広げてきたMBC(文化放送)労組。結局韓国放送史上最長の170日間のストライキを7月まで続けました。その間組合は社長の公金流用疑惑をネット上で報道する等、市民に支持を訴えました。与野党の推薦を受けて成立した新理事会による調整•処理で一応合意をみたものの、まだまだ問題は多いようです。(<レイバーネット>は、韓国の労働闘争の諸情報を数多く伝えています。)

⑧カン・ホドンの芸能界復帰(9票)
 2011年9月に脱税容疑で放送活動を中断した<国民的>カン•ホドンですが、引退前に担当していたSBSの芸能番組「スターキング」に11月10日1年2ヵ月ぶりにカムバック。その時の動画がYouTubeにありました。(→コチラ。)
 ピアノの弾き語りをしてます。MBCで独立番組になった「膝打ち導師」にも復帰し、KBSでは1月から始まる新芸能番組のMCに抜てきとか。引く手あまたです。
 復帰といえば、2012年4月慰安婦をめぐる発言の波紋で活動を中断したキム•グラが5ヵ月の自粛期間を終えて活動を再開。この「慰安婦をめぐる発言」の詳細は→コチラの記事参照。関連で→コチラも。「極右派日本人と舌戦」なんて誰のことかと思ったら産経の黒田勝弘氏か。そりゃあ相手が悪かったね。しかし5年前、10年前の発言が非難の対象になるのか・・・。
 あ、<元祖花美男(원조 꽃미남)>のチャン•ドンゴンも「紳士の品格」で12年ぶりのドラマ復帰。
 兵役を終えての復帰組はヒョンビンカン•ドンウォン、・・・ってもう除隊!? ずいぶん早い感じ。心待ちにしてたファンにとっては長かったでしょうが・・・。

⑧うわさのあった芸能界のプロフォール事件が水面の上に現れる(9票)
 プロポフォールといえば、2009年に急逝したマイケル・ジャクソンの死因となったのがこの麻酔薬の静脈注射。幻覚を引き起こす麻酔薬だそうです。韓国芸能界でも以前からうわさはあったそうですが、10月18日タレントのエイミーがその使用容疑により、検察側から1年の実刑を求刑されたそうです。日本での一般知名度は高くはありませんが、SHINHWAのメンバーのイ・ミヌの元彼女として知る人ぞ知るタレントとのことです。

 ・・・あれ? ここまでで9つなのに「スポーツ韓国」はあと1つ書いていないぞ。票数が少なくて書けなかったのかな?
 ここは急遽<SB S2012芸能界10大ニュース>を援用して、1つだけ追加しておきます。

○破局・離婚したスターたち
 日本のファンたちも動揺したのが韓流スターリュ・シウォンが結婚1年6ヵ月で破局というニュース。現在離婚調停の手続きを進めているそうですが、離婚をしたい夫人とは異なり、リュ•シウォンは「娘のために家を守る」という意志を見せているとか・・・。
 以前日本のTV番組にも出ていた女性コメディアンのチョ•へリョンは性格の違いを理由に結婚13年で離婚。おしどり夫婦(韓国語ではインコ夫婦)として知られていたチョン•ノミン&キム•ボヨン夫婦も3月に離婚のニュースが伝えられました。チョン•ノミンの始めたマッコリ事業がうまくいかず「負担を妻に負わせたくなかった」と彼は理由を語っています。同い年の俳優カップルとして知られていたコン•ヒョジン&リュ•スンボム、熱愛10年の恋人関係を整理しました、というのが8月。2001年SBSドラマ「華麗なる時代」で共演して実際の恋人関係に発展、2003年に一度破局したものの復縁。しかし復縁後5年で再び迎えた破局に、ファンの間では「残念だ」という声が出たとのこと。

 「スポーツ韓国」は、2011年の芸能界がソテジとイ・ジアの離婚訴訟(1位)、カン・ホドン、芸能界引退(2位)、映画「るつぼ」が社会的波紋を起こす(4位)、芸能人A嬢のセックス動画流出(5位)など否定的な事件が目についたのに比べ、2012年は全般的に大衆に夢と希望を与えてくれたニュースが多かった」と総括し、「特にK-POP、映画、国内と海外など各分野の選んだ活躍を通じ、韓国芸能界が量的ㆍ質的な成長を成し遂げたと見ることができる」ととても肯定的・楽観的に結んでいます。
 うーむ、問題もいろいろあるとヌルボは思うし、細かく調べると実際あるんですけどねー。じき新年だから、ここまでにしときますね。

 では皆さん、よいお年を!