ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[2月3日(金)~5日(日)]

2012-02-07 23:51:44 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 「J・エドガー」は、いろんなことを語っている深みのある映画だと思いました。観た人たちの評点は必ずしも高くないようですが、イーストウッド監督はやはり私ヌルボの期待を裏切ることとはありません。

 先週書こうと思いつつうっかりしていたのが、ユーロスペースで4日から始まっている<死刑映画週間>のこと。韓国映画は「私たちの幸せな時間」だけですが、内容的に多くの人に観てほしい映画がそろっています。中でも「休暇」は日本の死刑の実態、刑務官の仕事を具体的に、それも静かな語り口で描いた作品で特にオススメです。

 4日に「キネマ旬報 2月下旬決算特別号」が出ました。<2011年キネマ旬報ベスト・テン結果>が載っています。そして<2012年劇場公開予定作品ラインナップ>も。後者には韓国映画が26作品もリストアップされています。この号ばかりはしかたない、大枚はたいて買いましたがな。(特別定価1800円) その分は吉野家の牛鍋丼(280円)で埋め合わせだ~。この「キネ旬」については別記事にしますね。

         ★★★ Daumの人気順位(2月7日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①折れた矢(韓国)  9.6(2408)
②オペラ座の怪人 25周年特別公演  9.5(91)
③猫おどり(韓国)  9.3(71)
④古い人力車(韓国)  9.1(59)
⑤パーフェクト・ゲーム(韓国)  9.0(1082)
⑥ミンク・コート(韓国)  9.0(28)
⑦ペースメーカー(韓国)  8.9(711)
⑧コアラ・キッド:英雄の誕生(韓&米)  8.9(65)
⑨ダンシング・クィーン(韓国)  8.9(1067)
⑩フレンズ もののけ島のナキ(日本)  8.9(103)

 若干順位変動はありましたが、10本の顔ぶれは変わりません。この3週間、こんな感じ。

【専門家による順位】

①自転車に乗った少年  8.8(6)
②古い人力車(韓国)  8.0(1)
③奇跡(日本)  7.8(6)
④折れた矢(韓国)  7.7(7)
⑤ミッション:インポッシブル  7.6(5)
      ゴースト・プロコトル
⑥犯罪との戦争:悪いやつらの全盛時代(韓国)  7.3(6)
⑦ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女(2009)  7.3(3)
⑧豚の王(韓国)  7.0(5)
⑧ドラゴン・タトゥーの女  7.0(5)
⑩神々と男たち  7.0(4)

 ⑥だけが新登場。後述します。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月3日(金)~5日(日)] ★★★

         チェ・ミンシク、ハ・ジョンウ主演の「犯罪との戦争」が1位。

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(16)・・犯罪との戦争・・・・・・・・・・・・・・・・2/02 ・・・・・・・・・・・・・918,560・・・・・・・・・・1,094,168・・・・・・・・・8,580・・・・・・・701
         悪いやつらの全盛時代(韓国)
2(1)・・折れた矢(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・1/18 ・・・・・・・・・・・・・406,982・・・・・・・・・・2,642,667・・・・・・・・19,965・・・・・・・454
3(2)・・ダンシング・クィーン(韓国)・・・・・・・1/18 ・・・・・・・・・・・・・322,976・・・・・・・・・・2,734,968・・・・・・・・20,583・・・・・・・436
4(3)・・チョンバギ: ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/26 ・・・・・・・・・・・・・220,329 ・・・・・・・・・・・662,538・・・・・・・・・6,147・・・・・・・320
         韓半島の恐竜3D(韓国)
5(19)・・パパ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/01 ・・・・・・・・・・・・・214,063 ・・・・・・・・・・・292,412・・・・・・・・・1,968・・・・・・・414
6(新)・・ハッピー・フィート 2 ・・・・・・・・・・・・・2/02 ・・・・・・・・・・・・・・99,666 ・・・・・・・・・・・109,402・・・・・・・・・・・912・・・・・・・312
         踊るペンギン レスキュー隊
7(4)・・長靴をはいたネコ ・・・・・・・・・・・・・・・1/11 ・・・・・・・・・・・・・・83,219 ・・・・・・・・・・2,005,885 ・・・・・・・17,038・・・・・・・247
8(5)・・センター・オブ・ジ・アース2・・・・・・・・1/19 ・・・・・・・・・・・・・・36,079・・・・・・・・・・・1,119,566 ・・・・・・・・9,573・・・・・・・174
         神秘の島
9(新)・・ケイト・レディは負け犬じゃない・・・・2/02 ・・・・・・・・・・・・・・30,348 ・・・・・・・・・・・・39,869・・・・・・・・・・・308・・・・・・・165
10(6)・・ミッション・インポッシブル ・・・・・・・12/15 ・・・・・・・・・・・・・・17,472 ・・・・・・・・・7,538,585・・・・・・・・57,522・・・・・・・・89
         ゴースト・プロコトル

       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 新登場は4作品です。
 1位、「犯罪との戦争」が圧倒的な数字でトップに。始まりは1982年の釜山。解雇の危機に陥った不正税務官(チェ・ミンシク)はヒロポンの日本への密輸等を手がけ、安企部とのコネを利用したりして暴力団のボスに成長してゆく。さらに一儲けしようと釜山の最大組織の若頭(ハ・ジョンウ)に近づき、信頼を得ることに成功するが・・・。90年盧泰愚大統領が「犯罪との戦争」を宣布されるまでの物話。チェ・ミンシクによれば「明るい作品」なのだそうですが、そりゃ「悪魔を見た」を基準にすればほとんどそうでしょ。さて、このチェ・ミンシクの役名が崔益鉉(チェ・イクヒョン)。抗日義兵闘争に関わった韓国では有名な愛国者と同名で、「なぜヤクザに同じ名をつけたのか?」との抗議が相次いでいるとのニュースが報じられています。もしかして、歴史や家系についての考え方が(人によって)少し変わってきたのかな? 原題は「범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대」。

        
 【「犯罪との戦争」のポスター。いやー、悪人ヅラばかりですね。上方の字は「カッコよく生きなくっちゃならないじゃないか?」。】

 5位は「パパ」。スター歌手を連れて逃亡した後輩マネージャーを追ってアメリカに渡ったマネージャー(パク・ヨンウ)、不法滞留を免れるためには市民権が必要。一方、姉妹が離れ離れにならないために法的保護者が必要な長女(コ・アラ)をはじめとする6人姉妹。お互いのために予想外の契約結婚で、彼は偽家族で6人の子持ちに・・・。その子どもたちが皮膚の色も言葉もさまざまで・・・、というアメリカが舞台のコメディです。
 6位「ハッピー・フィート 2」はオーストラリアのアニメ。日本では昨年11月公開されました。
 9位、アリソン・ピアソンの小説「ケイト・レディは負け犬じゃない」の映画化。原題は「I DON'T KNOW HOW SHE DOES IT」ですが、韓国題は「하이힐을 신고 달리는 여자(ハイヒールをはいた女)」です。ロンドンの金融会社役員をしている2児の母ケイト・レディが家事・育児と仕事の両立に奮闘するコメディ、だそうです。日本公開未定。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・自転車に乗った少年 ・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・・・・・・・・2,334・・・・・・・・・・・・・17,397・・・・・・・・・・138・・・・・・・・・19
2(新)・・Welcome to the Rileys・・・・・・・・2/02・・・・・・・・・・・・・・・・1,850 ・・・・・・・・・・・・・・2,523・・・・・・・・・・・19・・・・・・・・・15
3(3)・・神々と男たち・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・・・・・・・・1,149・・・・・・・・・・・・・・・6,005・・・・・・・・・・・46・・・・・・・・・・5
4(2)・・奇跡(日本)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/22 ・・・・・・・・・・・・・・・・・915・・・・・・・・・・・・・・37,406・・・・・・・・・・289・・・・・・・・・10
5(6)・・チコとリタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/05 ・・・・・・・・・・・・・・・・・795・・・・・・・・・・・・・・12,065・・・・・・・・・・・96・・・・・・・・・・6
                                      
 初登場の2位「Welcome to the Rileys」は、2010年公開のアメリカ映画。韓国題は「웰컴 투 마이 하트(ウェルカム・トゥ・マイ・ハート)」です。15歳だった娘を事故で亡くしてから妻と疎遠になったインディアナポリスに住む男。ニューオーリンズで娘にそっくりな10代の少女と出会うが、彼女は売春で生計を立てている。そんな彼女を救おうと面倒をみるようになり、やがて妻にも紹介するが・・・。うーむ、いかにも<多様性映画>らしい設定。
コメント
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