昨日(6月10日)、李御寧(リ・オリョン.이어령)先生の講演を聞きに行ってきました。
李御寧先生については、このブログでも産経新聞・黒田勝弘韓国支局長との間のピビンパ論議関係の記事(1月2日)で少し書きましたが、何といっても「「縮み」志向の日本人」(講談社学術文庫)の著者として知られています。外国人及び日本人が書いた数ある日本文化論中でも評価が高い本で、私ヌルボも大分以前にイッキ読みして目からウロコが何枚も落ちたものです。
たとえば、「日本人による日本論が、主に西洋と対比して日本の特色としてあげている点の多くは、実は朝鮮や中国とも共通している」という指摘等々。
この本については、稀代の読書家松岡正剛さんが「千夜千冊」のサイト中で詳しく論じています。
その一方で、アマゾンのレビューを見ると「少しばかり日本を知った韓国人にありがちな誤認だらけですね」というコメントを付して★1つしかつけてない人もいるんですねー。日本人でも李御寧先生以上に日本についての知識・教養を持ってる人はそうザラにはいないと思うんですが・・・。
その李御寧先生の講演ですが、演題は「韓日中とジャンケン文化」。
「ジャンケン文明論」(新潮新書)という本が出ていることは知っていましたが、たぶん講演と同内容だろう、と思って読まないで行ったのは結果的に大正解でした。
開場は平日の11時開演ということもあってか7割ほどの入りで、その8割以上は女性。
で、肝心の講演について。李御寧先生、1934年生まれということですがお元気なこと、歳を感じさせません。
韓国初代文化部長官という肩書しか案内にはついてなかったのですが、数ある肩書中の一つに「創造学校」の校長をしているとのことで、(たぶん)i-Padを使って、ご自身の<デジログ名刺>とやらを紹介するところから始まり、大型スクリーンにいろんな資料映像を映しつつ話を進めるという最先端機器を活用した講演でした。
※<デジログ名刺>を手元のディスプレイ上に置くと、自分の動画と音声が立ち上がる、というもの。初めて見ました。
李御寧先生の日本語はホントに達者で、内容も聴く者を飽きさせません。
帰宅後、「ジャンケン文明論」を読むと、話のほとんどは本に記されていることだったのですが・・・。(本は講演よりもずっと詳しいです。)
このあたりで、講演及び本の内容を紹介しないことには話になりませんが、実は講演終了後、韓国文化院内で開かれている「柳宗悦 朝鮮とその藝術」展(6月19日までです!)を見て、さらにその流れで駒場の日本民芸館まで足をのばして「朝鮮陶磁‐柳宗悦没後50年記念展」(6月27日までです!)まで見てきたので、疲れてますので、アマゾンの「ジャンケン文明論」のレビューで内容はおおよそ見当をつけていただくということでお茶を濁したいと存じます。
★6月12日の追記
「毎日経済新聞」のサイト(韓国語)に、この講演会の記事がありました。