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『贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物』

2016-12-17 | トッド『家族システムの起源』
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年12月17日(土)12時25分38秒

>筆綾丸さん
>秋田犬
TBSニュースによればプーチンは旅館の「女将の私物」である秋田犬の箸置きを「持ち帰」ったそうですが、単なるドロボーですね。
国際指名手配しなければ。

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秋田犬の箸置き、プーチン大統領が気に入り持ち帰る

 15日、山口県の温泉宿で夕食をとったプーチン大統領。「秋田犬が好きなプーチン大統領のために」と、旅館の女将が用意したのは、秋田犬の箸置き。テーブルの花に飾りとして添えられた小さな小さな秋田犬に、プーチン大統領は一目惚れをしたのでしょうか、食事を終えると持って帰ったといいます。ちなみにこの秋田犬、女将の私物だそうです。(16日19:00)

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2939558.html

>『贖罪のヨーロッパ』
購入して個人的に一番興味のある写本製作の部分をパラパラ読んでみました。
学士院サイトで佐藤氏の「主要な学術上の業績」を見ると、

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佐藤彰一氏は、とりわけ古文書学の研鑽の上に立つ他の追随を許さぬ緻密な実証と、先行研究の旺盛な摂取に育まれた豊かな構想力とを共に示す、わが国を代表する西洋中世史家です。
その姿は、日本学士院賞受賞作『修道院と農民』(1997年)に鮮やかに投影されています。775頁に及ぶこの大著は、中世初期フランス、ロワール河流域の一修道院支配下の農民たちの生活を、僅かに残る会計文書の断片を基に、佐藤氏独自の史料分析と関連諸分野の厖大な研究成果とを重ね合せて見事に浮び上らせた労作で、日本における西洋中世史研究の水準の高さを国際的に示すものと言えます。
そこで展開されるのは、ヨーロッパ中世世界成立の道筋を、社会の基底に焦点を定め、7世紀後半の中部フランスの一地方に当面、視野を限って具象的かつ総合的に描く作業ですが、その公表の前後を通じ現在に至る同氏の学問的関心は、一貫してローマ帝国崩壊後、ヨーロッパ中世がいつ、いかなる姿で形造られて行ったかを明らかにするところにあります。その到達点こそ、近作『中世世界とは何か』(2008年)であって、そこで同氏は伝存文書のほか聖人伝、年代記など、これまで自家薬籠中のものとしてきた各種史料に加え、関連諸学の成果をも援用して、中世初期ヨーロッパの諸相と世界史的位置とを活写し、今後の西洋中世史学の行方を展望しています。
また、コレージュ・ド・フランスでの招聘講義など、同氏の海外での活動はめざましく、国際的にも第一線に立つ歴史家と評することができます。

http://www.japan-acad.go.jp/japanese/members/1/sato_shoichi.html

とのことですから、すごい学者には違いないのでしょうが、佐藤氏の生真面目な文体は聊か息苦しいほどです。
装飾写本に興味を持ち始めて以降、私は装飾写本の挿絵に何故「笑い」、それも和やかなユーモアからシニカルな、更にはグロテスクな「笑い」まで、様々な「笑い」が満ちているのか、という疑問を抱いているのですが、未だに納得できる回答を見出していません。
佐藤氏の著書は初めてですが、私のプチ疑問は修道院の生真面目な贖罪の精神を強調される佐藤氏には答えてもらえそうもない感じですね。

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
Hair Force One
http://6925.teacup.com/kabura/bbs/8690
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