学問空間

『承久記』『五代帝王物語』『とはずがたり』『増鏡』『太平記』『梅松論』等を素材として中世史と中世文学を研究しています。

『鎌倉殿の13人』における「姫の前」の不在

2022-01-06 | 長村祥知『中世公武関係と承久の乱』
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2022年 1月 6日(木)14時22分41秒

「姫の前」と義時の関係は、その結婚に至る経緯が「ヨシトキ君の恋バナ」として面白い上に、通説、というか私の超絶単独説以外の定説では最後に悲劇的結末が待っているので、これまた視聴者の涙を誘って大いに盛り上がりそうです。
従って、大河ドラマに「姫の前」が登場しないはずはないと思うのですが、不思議なことに、「鎌倉殿の13人」サイトを見ても、「姫の前」のいるべき場所は未だに空白です。


私としては、ナレーターの長澤まさみが怪しいと思っていて、長澤まさみは「権威無双の女房」として最も適役のように思われるので、実は彼女が「姫の前」でした、という展開になるのではないかと疑っています。
当たれば自慢したいので、ここに記しておきます。
なお、ツイッターで相互フォローしているエミさんは、

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初恋の人・八重役の新垣結衣ちゃんが2役やるっていうのはどうでしょう?
初恋の人に似てるから好きになった説。


という説を提唱しておられます。

>筆綾丸さん
>①姫の前の父・朝宗の朝は頼朝の偏諱、息・朝時の朝は実朝の偏諱、ということか。

前者は分かりませんが、朝時は『吾妻鏡』建永元年(1206)十月二十四日に「相州二男〔年十三〕於御所元服。号次郎朝時」とあるので、実朝の偏諱でしょうね。

「吾妻鏡入門」(『歴散加藤塾』サイト内)

>②竹御所が若狭局(能員の娘)の娘だとすると、姫の前の娘・竹殿といい、比企氏の血をひく女性の通称に、松でも梅でもよいはずなのに、なぜ竹の字が重複するのか。

これは私も前々から気になっているのですが、ちょっと分からないですね。

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。

女のgenealogy 2022/01/06(木) 12:40:34
初歩的な疑問で恐縮ですが。
①姫の前の父・朝宗の朝は頼朝の偏諱、息・朝時の朝は実朝の偏諱、ということか。
②竹御所が若狭局(能員の娘)の娘だとすると、姫の前の娘・竹殿といい、比企氏の血をひく女性の通称に、松でも梅でもよいはずなのに、なぜ竹の字が重複するのか。何か意味があるはずである。この竹の重複は何を暗喩するのか。

付記
竹はパンダの主食というような知識は鎌倉時代にはおそらくなく、また、爺臭い竹林七賢も関係ないだろう。比企氏の家紋には竹の葉の図柄があり、武蔵国比企郡及び鎌倉比企谷は筍で有名であった、というのは、ドコモダケならぬ孟宗(妄想)竹である。
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