冬枯れの陽だまりにオオイヌノフグリが咲いている。なんと美しい花だろうか。このブルーの小花に出会うと、近付く春の喜びを強く感じるのは私ばかりではないだろう。全国いたるところで見られるオオイヌノフグリは明治初年にヨーロッパからやってきた、在来種イヌノフグリを絶滅危惧種にまで追いやってしまったほどの強い繁殖力を持つ帰化植物。イヌノフグリに似ているとはいえ、命名者、牧野富太郎博士はこの美しい花になんと安易なひどい和名を与えてしまった事であろうか。オオイヌノフグリの名誉のためにその学名Veronica persicaを紹介しよう。Veronicaは十字架を背負って歩くキリストの汗をぬぐってやった聖女ウエロニカの名にちなみ、persicaはペルシャの意味である。そして英語ではBird's Eye。それにしても和名はあまりにもかわいそうである。
(24日から26日まで3日間 日記 休みます)
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