スカイバレー、白布峠を越えて米沢に。錦平から眺める西吾妻山、最上川源流の霧と戯れるブナの新緑の美しさにただただうっとり。絢爛とした紅葉の美しさもいい。だが私は断然新緑の快活な美しさを好む。(小雨の錦平にて)
国色天香が咲く。国色天香がグルスアンテンプリッツと同じバラであると今日知った。同じバラの名前といえば駒場バラ園を思い出さざるをえない。2年前の3月、快晴の穏やかな駒場駅付近は梅の花盛り、花の香りが濃密に漂っていた。誰もいない園を遠慮しがちに彷徨っていると園主、入澤夫人が温室からにこやかにやってきた。そして園内を案内していただいき、薦められるままに求めた4本のオールドローズの中にCentifolia Muscosaがあった。後にCentifolia Muscosaが家に植えられているCommon Mossと同じバラだと知った。歴史、由緒ある駒場バラ園の閉園の話を聞くに及んでこのバラを枯らしてはならないと、特別扱いにしている。私にとって入澤夫人に紹介されたCentifolia MuscosaはCommon Mossとまったく違うバラなのである。
5月の青空の下、リンゴの花が咲き始めた。ここに植えて15年。今年はいくつ実を付けるであろうか。なぜか今日はロシア民謡カチューシャを思い出したりして・・・
Katyusha (Ekaterina)
りんごの花ほころび 川面にかすみたち 君なき里にも 春はしのびよりぬ
岸辺に立ちてうたう カチューシャの歌 春風やさしく吹き 夢が湧くみ空よ
カチューシャの歌声 はるかに丘を越え 今なお君をたずねて やさしその歌声
Katyusha (Ekaterina)
りんごの花ほころび 川面にかすみたち 君なき里にも 春はしのびよりぬ
岸辺に立ちてうたう カチューシャの歌 春風やさしく吹き 夢が湧くみ空よ
カチューシャの歌声 はるかに丘を越え 今なお君をたずねて やさしその歌声
シェードガーデン???の後、小川沿いに数株のホウチャクソウを発見。地下茎で増えるというのでいずれやこの小さな小さなシェードガーデンを彩ってくれるであろう。ホウチャク(宝鐸)とは寺院や五重塔の屋根の四隅に吊るされて飾りの風鈴の事らしい。確かに花の形が宝鐸に似ている。
太陽が顔を出すといっせいにエゾハルゼミが鳴き出す。今、裏磐梯の森はエゾハルゼミの鳴き声で満ち溢れている。エゾハルゼミは条件が整わないと鳴き出すことのない気難しいセミ。リラの花咲く頃、そう、“一番いい季節”にだけ鳴く贅沢なセミなのです。じめじめした梅雨の季節が巡ってくると死に絶えてしまうセミなのです。(玄関にとまったエゾハルセミ)
暗くなった庭に咲くオダマキの美しさに気づく。昨年、冬の窓辺で一足早い春を楽しませてくれたオダマキである。雪融け後、庭の片隅に植え込んだ。そして今年もまたたくさんの花を咲かせてくれた。なんと健気な・・・ミヤマオダマキの美しさと比べたのはこのオダマキに失礼だった・・・・
今日もすばらしい天気、一日中青空。林の中のチゴユリが知らぬ間に一面に白い小さな花を咲かせている。ちょっと目を離すと季節はずっと先にに進んでしまう。気が付けば春はあっという間、早くもステージは初夏に移りつつあることに驚く。
庭の片隅、日照時間のごくわずかな、植栽をあきらめていたスペースにも向く園芸植物を積極的に植え込むシェードガーデンに興味がある。昨日から潅木をぬき、ヒューケラ、ホスタ、アスチルベなどをめったやたらに植え込んでいる。果たしてどんなシェードガーデンができるやら。
福島市にあるお気に入りの園芸店にゲラニューム、ベロニカなどの宿根草を買いに出かける。途中、いつものように四季の里に立ち寄る。そしていつものように工芸館入り口正面のガラス越しに四季折々変化する森、巨大スクリーンに映し出される風景を眺める。(福島市四季の里にて)
若松に買い物にいた帰り道、以前から気になっていた安積疎水十六橋水門に立ち寄る。安積疎水が完成する以前の郡山周辺、安積平野は水に恵まれないため開発の遅れた人口数千人の寒村であった。明治新政府は殖産興業と士族授産のための大規模な開拓の国策事業の一号として猪苗代湖の水を安積平野に引き入れる安積疎水工事を明治12年に着工する。その安積疏水計画の技術的指導者がオランダ人技術者ファン・ドールであった。今や安積平野は新潟に次ぐ一大米穀生産地、これは安積疎水なしでは語れない事である。(安積疎水と開拓に興味がおありの方、明治・その時代を考えてみよう ご覧ください)
ヤマシャクヤク・・・クマガイソウ同様、花が美しいので悪質なマニアや業者の乱獲、盗掘により個体数が著しく減少しているという。人里遠くはなれた山奥なれど有刺鉄線に囲まれて咲くヤマシャクヤク、なんとも痛々しいほど悲惨な悲しい現状である。(5月15日水原にて)
昨日食べたワラビがあまりに美味しかった。一握りまた食べる分だけ採る。アク出しに一日かかるので、食べるのは早くても明日。こんなに立派なワラビが裏庭に食べきれぬほど自然に生えてくる、この恵まれた環境に感謝しよう。