裏磐梯 秋元湖にほど近い森の中から・・・

裏磐梯の森の中の家、薪ストーブ、庭、山、酒、音楽を愛する独居老人の日常生活の記録、綴り続ける備忘録。

 

春を探しに

2013年02月28日 | 日常生活

暖かい、なんと昼前の気温は5°c、もはやじっとしていられない。

春を探しに家を出る。車窓の風景は一気に早春、青空に雪山が白くかすむ。

土湯峠の長いトンネルを抜け、福島市の四季の里公園。雪の残る庭の小道をたどる。

気温10°c、いたるところに雪を割るようにして咲くスノードロップ、芽吹き始めたクリスマスローズ・・・

花見山公園に車を向ける。青空に黄色い満開のロウバイ、フッと気が遠くなりそうになるその強烈な香り、そしてマンサク・・・

昨年の今頃は上海周辺の水郷の街々を旅していた。忘れてしまった、どこかのホテルの庭、たくさんのロウバイが満開だった・・・

早春の里山の半日にすっかり満足する。

いつもの園芸店で西洋オキナグサ、シューティングブルーなどの苗を買い入れ、帰途につく。

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やっと読了・・・

2013年02月19日 | 本を読む

今日も雪。

やっと一冊の本を読み終えた。

この頃全くと言っていいほど本を読むことがなくなった。ここ数年、一体何冊の本を読んだだろうか?

深い雪に閉ざされた長い冬、長い自由な時間があるにもかかわらずだ・・・

ボケ始め、溶け始めた脳に喝を入れるため、一冊の本を手にしたのが1月はじめ、既に40日以上前。

一昨年冬、およそ読むことがないだろう本を数百冊処分した。

現在本箱に残っている本はこれから死を迎えるまでの残された短い時間に読むつもりの選ばれた本。

その少ない本の中からの一冊、ツルゲーネフ、父と子再読。(40年以上前に読んだ本、だが、おおよそのプロットは覚えていた)

戦前の古い翻訳、それにロシア文学特有の読みづらい登場人物の姓名、父称、愛称と複雑に使い分けされ、時として混乱し、戻り読みする。

注意深くゆっくりとほとんど朗読するかのように読み進める、こんな本がボケ始めた脳にはピッタリなのだ。それにしても読書スピードが遅くなった事驚くばかり・・・

自分の若い頃、少年期、青年期を通し、根本思想のどこかに虚無的な考え、シニカルな悲観的考えが巣食っていた。

これははつらつと生きようとする青少年には非常に有害な考えであった。

そんな時分読んだ父と子、宗教、哲学、芸術を一笑に付し、すべてのオーソリティーを否定するニヒリスト、そんな主人公のバザーロフに共感したのであろう、共鳴するところがあったのだろう・・・

だが、今回の読後感は全く違うものであった。主人公バザーロフの不完全さ、未成熟さばかりが目立ち、若くして死んでしまう主人公の人生いの虚しさ、悲惨さ、彼の存在はなんだったのであろうか、と思ってしまう。

彼の優れた分析、批評能力は単なる否定のための否定、人間社会をより良くしようと努力する人間に嘲笑的態度を取ことに終わってしまう、若きバザーロフ・・・

今回の再読はツルゲーネフが創造した主人公バザーロフよりも彼を取り囲む人々、父と子、即ち旧時代と新時代との見解の相違、衝突と言う古くて新しい問題、人間の根源的問題、ライトモチーフとも言うべきものに心揺り動かされた。

パーヴェル・ペトローウィチ、バザーロフの激しい論争に体を熱くし、我が子を思う主人公の父、ワシーリイ・イワーノウィチ、母、アリーナ・ヴラシェヴナの狂おしいばかりの愛情、アルカージイとその父ニコライ・ペトローウィチにあっけなく感涙した。

40数年の時の流れ・・・変わった。年老いた。

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もう雪はもうたくさん・・・

2013年02月13日 | 日常生活

昼過ぎやっと雪がやんだ。

今年の裏磐梯の雪は例年になく多い。

屋根から落ちる雪を除雪する雪が加わった家の東側は既に6mを超えているだろう。

窓から空が見えない、窓辺に立って見上げ、やっと空が見える、まさに雪の回廊。

明日もいやいやの家周りの除雪、ディーゼルエンジンの排ガスを吸いながらの作業になることだろう。

除雪をしても翌日は・・、いいかげんにして欲しいと思う。

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audiogalaxy・・・

2013年02月07日 | 聴く・観る・オーディオ・映画・パソコン

音楽を聞きながら本のページをパラパラめくる、ウトウトする。この頃はCDを棚から探し出し、プレーヤーに入れて・・・そんなことはしない。

iTunesのアルバムをTV画面のアートワークを見ながら選ぶことができるapple TV、そしてデジタル出力し、オーディオアンプにつなぎ、高音質、お手軽に音楽を聴く。

さらに、自分好みの音楽をセンスよく集めて自動的にプレイリストを作ってくれるGenius Mix。聞き流していても気障りな音は全くと言っていいほど流れてこない。

時々おお、聞いたことのないこんないい曲が我がPCにあった、そんな新鮮な穏やかな一連の音楽の流れに身を任せる。

そんな環境にもいつしか飽いて激しく降り出した吹雪模様の戸外に出る。今日はwalk manが一緒。

既にiphoneからもpcからもaudiogalaxyはアンインストールしている。理由は下記)

足は自然と秋元湖に向かう。霞む湖、取り囲む山々は降りしきる雪の中、風景に佇む我・・・孤影悄然。

一週間ほど前、突然audiogalaxyが音楽のcloudサービスを停止してしまった。

audiogalaxyのwebサイトにも繋がらず、いつまでダウンロード中のくるくると回るサインのみ。

せめてアクセスするユーザーに閉鎖を知らせる告知があっても良さそうだが・・・

app storeからも削除され、情報を得ることができない。

無料のサービスとはいえ、どういうことだろうか?調べをすすめるとDropbox がaudiogalaxyを買収した、という記事にぶつかった。

web上の記事は自動翻訳された記事(tabletを錠剤と訳す記事)なので正確には理解できず、推理する他ない。

遅かれ早かれDropboxは有料の音楽のcloudサービスを開始することだろう。

audiogalaxyの前身は250万の曲を無制限ストリーミングできる有料サービス、Napsterにつながっている。

audiogalaxy利用者のpc内の知らず掠め取られた膨大な音楽ファイルはいったいどこに行った?

audiogalaxy、そんなキナ臭い匂い漂うアプリであった、あくまでも不正確な記事から推理した下衆の勘繰りではあるが・・・

ソーシャルネットワーク、facebook、ちょっとした個人情報が漏洩しただけで大騒ぎになるのに、なぜ人はいとも簡単に個人情報をさらけ出してしまうのか、

それも芋づる式に辿られてしまう情報を・・・

googleなどの検索エンジンの利用、知ることは知られることと同意語のネット社会・・・

合法、非合法?に集められた膨大な情報は金に変えられ、これら企業に恐ろしい程の利益を生む・・・

情報のほとんどはアメリカへ、USAへ集約されるネット社会・・・だからといって世界のすみずみに深く根を張り巡らせたネット社会からもはや抜け出ることはできない。

嫌だったら人里離れた山奥に霞を食って生きる仙人のように、孤島にロビンソン・クルーソーのように暮らすしかない、

 

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Roking Chair Gardener

2013年02月03日 | Gardening

釣りに行けない季節、釣り師はロッキングチェアーに深々と座り込み、パイプを燻らせながら美しく流れる川を想い、鱒を想い、毛鉤を想い、様々な空想、夢想、妄想の世界を彷徨う。

そんな釣り師をRoking Chair Fisherman、確か開高健がそんな言葉を使っていた、と思う。

深い雪に閉ざされ、ひっそりと生活する長い冬、庭師はめくるめく春を想い、花々咲き乱れる庭を夢想する、瞑想する。

そして庭の奴隷から解放され、自由の身である今のありがたさをすっかり忘れ、早、庭の奴隷になることを待ち望んでいる自分はさしずめRoking Chair Gardenerといったところか。

2012年カーティスクリークの庭としてまとめた写真に加え、62葉の写真集を記録の意味でまとめてみた。

我々と同類、庭の奴隷やっている方々、フルスクリーンでご覧下さいませ。

 

 

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