森に続く庭の茂みの中にコバギボウシの花が咲いているのを発見。ギボウシ(擬宝珠)の名は、美しい葉持ったものを自然の中から選抜し楽しみはじめた江戸時代中期頃につけられたもの。日本、中国 朝鮮などに自生する東アジアの特産植物、特に日本にはその主要な原種が自生している。コバギボウシもその一つである。この庭にはたくさんの種類の園芸直物として改良されたギボウシ(ホスタ)が植えられている。その多くはアメリカで育種され、日本に持ち込まれたホスタである。そんな事実を知ると原種自生大国としては寂しい気がする。せめて寒河江でも植えてみようと思う。
甲府沼の湖畔に立つと、ゆらゆらと尾びれを動かし、漂う潜水艦のようなブラックバスを見ることができる。何者かによってギャング放流された甲府沼のバスも今や10年以上たち、その子孫にはランカーサイズの者までも存在する。300万人を越すと言われるバスアングラーに愛される一方、侵略的な外来生物というレッテルを貼られ、外来生物法によって迫害を受けるブラックバス。アメリカ、オレゴン州から芦ノ湖に移入され、80年以上経った今でもそんな仕打ちを受けねばならないブラックバスが何か哀れに思えてしまうのだが。
ルイフィリップが一輪咲く。チャイナらしく次から次、良く咲く。Sophie's Perpetualに似て花色は赤からピンクの微妙なグラデーションが美しい。激しい色合いのバラはこうして一輪をゆっくり愛でるのがいい。
猪苗代湖、各砂浜ではすでに湖水浴が始まっている。猪苗代でも夏日。すでに5時を回って太陽が大きく西に偏っている。それでも砂浜では子供達が水と戯れている。夏の磐梯高原へいらっしゃい。そしてあなたも猪苗代湖の湖水浴、楽しんでください。
マリー・ヴァン・ウット、最も完成されたティーローズの一つ。リオンのバラ育種家、Claude Ducherにより、育種・公表された。パリに次ぐ第2の都市リヨン。この地においてモダンローズの歴史が始まる...リヨンの魔術師、ことJoseph Pernet-Ducher(Soleil d’Or)、Jean Baptiste Andre Guillot(La France)そしてFrancis Meillandへと。リヨンの作出家相関図を眺める時、Claude Ducherを決して忘れる事はできない。
庭のホタルブクロが咲き出した。この仲間に大好きなチシマギキョウがある。北アルプス盛夏、汗を流しながら登る山道、ようやく辛い森林限界を抜ける。岩稜地帯、心地よい涼風、眼前に広がる高峰。そんな時、岩にしがみつくように、風に震え咲くチシマギキョウに出会う。ホタルブクロ、キキョウ科ホタルブクロ属。庭に植えている理由はそんなところにある。
朝から梅雨が明けたような快晴。気分爽快、きょうはまだ行ったことのない、銚子ガ滝に行く。この滝は日本の滝100選にも選ばれている名瀑。にもかかわらず、今まで不思議に行く機会がなかった。安達太良連峰の水を集め流れる銚子沢にかかる落差48m、滝つぼから霧を巻き上げ、水量多く豪快に流れ落ちる様は一見の価値十分であった。母成グリーンライン、石筵ふれあい牧場の奥にある駐車場から徒歩30分。行くには滝壺に下る道が悪いので、トレッキングシューズなど、足元を固めていく必要があるだろう。
今年の春、植えたばかりのゲラニウム ブルーサンライズが大きく広がり、今が盛りと咲いている。このゲラニウムの特徴はその葉の色、ゴールデンリーフにある。花の咲かないときは黄緑色の葉が病的で好きになれなかったが、こうして花を付けると、とても魅力的なゲラニウムに変身する。
フランシス・デュブリュイ、ティーローズとは思えないこのダークレッド。アマチュア育種家、フランシス・デュブリュイが育種、1894年に自らの名を冠し、公表。交配親はわかっておらず、花色と共にミステリアスなティーロース。Peter Bealesは分類をTeaではなくHybrid Perpetualとしている。デュブリュイはメイアン家と大きなかかわりを持っている。メイアン農場の創設者パパメイアンことアントワーヌ・メイアンはデュブリュイの娘と結婚しているのである。二人の間に生まれた子供、フランシス・メイアン(フランシス・デュブリュイの孫)が名花ピースを生み出す事になる。一本のバラを辿る・・・そこに興味深い話は尽きない。
スヴェニール・ド・ラ・マルメゾン、最も広く栽培され、かつ最も有名、最も人々に愛されているオールドローズであろう。Mme. Desprezと品種不明のティー・ローズとの交配により生み出された。最近、このバラの粉っぽい?香りでさえ、好きになってしまった。私にとってこのバラはもう何も言う必要がないほど完璧に近いバラになりつつある。
スイレン、この花を見ると、どうしてもクロード・モネも思い出してしまう。そして松方コレクション、上野の森にある国立西洋美術館へと。特別絵画、彫刻が好きではない。だが、何度モネを見るためにこの美術館に行ったであろうか。そして彼の作品の前で何度立ち止まったであろうか。モネは晩年、パリ郊外のジヴェルニーの屋敷に日本風の庭園を作り、そこに睡蓮を浮かべた池をしつらえた。そして200点あまりの睡蓮を連作する。その一部がここに存在するのである。そうだ、モネを観に久しぶりにトウキョウに行ってみたい。上野の森、池之端、根津、団子坂あたりを散策するのもいいな・・・(熱塩加納村 示現寺にて)