生き甲斐の心理学

自分は何の為に生きているのか? 生き甲斐とは何か、自分の魂と成育史と身体を大事にしているか、を思索していきます。

自分は何処へ旅しているのだろう?幸福な日々の為の自問自答

2024年09月29日 | 第15章自分は何処へ旅してるのか?
現場に立つと体感と五感で感じるものが必ずあります。子供から高齢者まで、その道の歴史学者でも素人でも、どんな精神状態な人、健全でも心の病があっても、本人がふーん、と思うような、ささいな感情には、どんなものにでも深い意味があります。比較文化・比較宗教学の基本に基づいた心理療法を研究していきますと、その小さいと思われるインスピレーション、直感、想い、気分には深い意味があることが段々と分かってきます。私が唐招提寺を訪れあちこち歩いている内に、冷遇されているにも関わらず、その日々に大きな意味を見出し、錯乱することもなく10年を某大学病院で経過した人生体験を思い出しました。さて西暦759年(天平宝字3年)唐招提寺を建立された唐の帰化僧・鑑真さんも色々本を読みますと自分を招いた長屋王は既に謀殺されていて藤原氏が天下をとり、既得権益を所持する興福寺の人々に虐められ、何となく冷遇されている自分を意識していても、故郷・唐に帰る気持ちもなく、日本の為に生涯を送ります。何とも偉大な鑑真です。自分の存在の意味を自分で明確に意識化出来た人々は冷遇されていても、自分の日々の存在に大きな意味を自覚し、その道の中に深く大きな生き甲斐を感じて生き抜いていきます。自分の存在の意味を自覚出来れば、人はどんな環境の中でも、生き抜く元気と勇気と喜びがありますが、自分の存在の意味を見失うと人は破壊していきます。時々、人生を立ち止まり存在の意味を意識化してみましょう。人の身体は神の神殿と言われ、人間には全て存在の意味があります。その意味を知り明るく元気にいきぬいていきましょう。井上靖の小説「天平の甍」を是非、お読みください。鑑真の人生から大きな勇気と知恵がいただけます。
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