五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

人の書く字が持つ力

2013年10月15日 | 第2章 五感と体感
9月まで開催されていた「和様の書」展で、改めて書の持つ力に心が動かされました。
そこで嵯峨天皇の書を拝見することができ、審美する目がある人らしさが醸し出ている書であり美しいと思いました。空海というキレ者を大事にしたことも審美する中に本質を見い出すことのできる稀有なお方であったのではないかと、書を見ながら妄想を巡らしました。空海にしてもそうです。まるで気功の大家である様な柔らかさを感じる書もあれば、「ええ?こんな字を書くの??」と字もあるのですが、自然に息をしているような書は、空海の書の素晴らしいところだと思います。

昨日は久しぶりに一日中知り合いの書をひたすら裏打ちしました。

筆の動きがその方の息づかいのようで、裏打ちしながらその生命力に躍動しながら作業を続けました。

いつもなら「れからどんな裂を着せようか」と思案しながら裏打ちするのですが、そんなことよりも書と向き合う自分が楽しくてしょうがないという感じでした。

嵯峨御所であったころ(今は大覚寺)の大沢の池に舟を浮かべ歌を詠むことはほんの一部の貴族の愉しみであったわけですが、
その風情が語り継がれるうちに庶民の心にもあたかも経験したかのようなアイデンティティとして心身に根付いているものとなっているように思います。

いつでも書けるように筆と墨を居間に置いていますが、筆を持つ習慣を身に付けるまでにはちょっとした努力が私には必要なようです…。
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東急セミナーBEたまプラーザにて10月19日(土)10時半~12時半「生き甲斐の心理学・四季折々の風景や日々の暮らしから自分自身と向き合う」講座を行います。会員では無い方も参加できます。金額は会員2,450円、一般2,550円です。
東急セミナーに直接お問い合わせください。045-904-3953 www.tokyu-be.jp インターネットからの申し込みもできます。

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御会式で蘇る記憶

2013年10月14日 | 第2章 五感と体感
昨日は池上本門寺の御会式に行った報告がてら、門前の池田屋さんの葛切りをお土産に実家に行きました。
御会式の話題から母も段々と記憶が蘇り、祖母が毎年御会式の手伝いをしていたことも発覚。 
祖母の葬儀の時にお経をあげた僧侶が誰だったかとか、従妹の〇さんが僧侶の誰それと結婚したとか、色々な話が飛び出してきました。
いつも適当に喋っていた母も、適当に話を聞いてきた私も、今回ばかりは手帳を出して系図の確認。

そんな話題を横で聞いていた父が「そういえば、御会式は怖いもの見たさで行っていたなぁ…」と呟き出し、御会式の信徒が叩く太鼓のリズムまで覚えていました。
大田区大森生まれの父は池上本門寺から歩いて15分くらいのところに住んでいたので、露店が並び、参拝者と参道で物乞いをする人の雑踏は、子供だった父にとっては、怖いものであり、かつ興味が湧くものであったそうです。
歌舞伎好きの両親に連れられて歌舞伎を観に行っても、戦前の歌舞伎座は換気が悪く気持悪くなったことしか覚えていないという父は、案外感受性の強いデリケートな観察者だったのかもしれません。

今では父の記憶とは違う太鼓のリズムではありますが、祭の記憶は父にとっても懐かしい五感の記憶だったようです。
 
私自身は、お祭りの露店のものを買ってはいけないと母からきつく言われて育てられてきたせいで、露店がひしめき合う中であれこれと買ってもらっている子供達が羨ましかった記憶の方が強く、幼い頃の祭はつまらないものでした。大人になってから「祭」に心が惹かれるのは、ようやく祭の本性を捉えることができるようになったからかもしれません。

御会式が終わり、静かな佇まいに戻ったら母を連れて寺参りに行こうかな、と、思っています。

毎日同じ話題では五感と体感は平坦です。
時々、ちょっと違った視点で記憶を蘇らすと起伏のある奥深い五感と体感を経験できそうです。

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池上本門寺

2013年10月13日 | 第2章 五感と体感
東京大田区池上本門寺の御会式に初めて行きました。
日蓮上人が亡くなった時に桜の花が咲いたという伝説が独特な御会式の所以となっているそうです。

行列は、囃子に日蓮宗特有の太鼓が入り、山車は五重塔の模型に和紙で拵えた花が傘のように垂れ下がっています。それに纏(まとい)が加わります。
全国の日蓮宗のお寺が集まり、それぞれを披露するのです。
池上駅を起点に参道を練り歩いて、最後は本堂の前で各寺の囃子と纏、山車を披露するのです。18時頃から始まり、私は20時頃まで見ていましたが、まだまだ続いていたので、最後の寺チームが本堂に着くのは真夜中であること間違い無しです。
駅から1キロほどの参道は露店がぎっしりと並び、動きが取れないほどの人人人でした。何とか横道を見つけながら駅まで辿りつきましたが、私自身、長い参道にこんなに人がひしめき合う祭を経験したのは初めてです。

池上本門寺は昭和20年代後半から30年代あたりの管主が親戚であったということもあり、世襲制では無いので今はご縁はありませんが何となく身近な思いを抱いているお寺です。
叔父が幼かった時にお付きの者に傘をさされた大叔父が歩み寄り頭を撫でて頂いた時の印象が未だに語り継がれています。
寺と神社の経営?が祖先の大半を占めているので、私自身も幼い頃から神社仏閣が自然な居場所であることは当たり前のことでした。
元祖?寺ガールになったのは「遺伝である」と解釈しています。

御会式は本日までです。
東急池上線のレトロな雰囲気も風情良しです。

若い人たちが纏を掲げ技を披露する姿は江戸の風景そのものでありましょうし、典礼と祭が文化を繋いでいくことをひしひしと体感した宵でした。

私の下手な謡いも細々続ける表装作業も文化継承の繋ぎ役であればそれで好し、と改めて思うのでありました。

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知覚と意識と五感と体感

2013年10月12日 | 第2章 五感と体感
私の場合、講座の資料作りは、思い巡らす時間が長く、タイピングし出すまでに日数を費やします。
どうも書きながら少しずつ溜め込んでいくことができないようです。

そんなわけで、先週あたりからテーマが違う二つの講座の資料作りに頭の中がグルグルと廻っております。一つは先週中に出来上がり、同時におおまかな頭の整理もできました。もう一つは今日中に片を付けるつもりです。

19日に奈良の旅をテーマに参加者の皆様と自分自身が知覚し意識することを五感と体感までもっていっていただこうという趣旨の講座を一日で行います。

自分自身が経験している体感をあえて意識化することを平素の生活でいちいち意識化することはなかなかあるものではありません。
10月19日土曜日に、たまプラーザの東急セミナーBEにおいて、
生き甲斐の心理学の理論を学んでいただきながら、自分の生きてきたプロセスの中で見てきたこと、感じてきたことで自分自身に身についている考え方や思いを意識化するワークショップを行います。

自分の考え方を司る背景が見えてくると、何か腑に落ちる感覚を得る事があります。

「生きてきたプロセス=生育史」を辿ることは、自分自身を自分自身で受容するきっかけにもなりそうです。

「意識すること。知覚すること」は、自らの五感を体感することで、改めて見えてくることかもしれませんし、「五感。体感」は、自らの意識と知覚を意識化することで平素の生活で「五感を体感」していることに気付くかもしれません。

ようやく秋らしい気候となり、真夏の疲れから身体が整いだした頃です。立ち止り思い巡らすことも健やかな生活のコツの一つです。

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自分の意思

2013年10月11日 | 第2章 五感と体感
思った事を言いたい相手に何の囚われも無く云えられると、こんなに楽なことは無いのに~、、、と思う事は、大抵の人が経験していることだと思います。

「この人には気楽に言えるけれど、あの人には言う事ができない」という感情は、健全な心である証拠であるように思います。

あまりにも我慢している時期が長すぎて、自分の意思を伝えられないことすら意識できていないとしたら、自分が我慢していることすら気付かない状態であるかもしれません。

人生の岐路に立つことは、小さい事を含めると生まれてから今日まで無数に経験しているはずです。

その度毎に選択して決定することの背景に自分が育んできた人間観が潜んでいるはずです。

自分が何かを決定する時、自分が生きていく上で一番大事にしている考え方を思い巡らすことで、自分自身が決定したことを信じる事ができるようです。

信じる力は、生きる力に大きく影響しそうです。

日々の暮らしの中で、自分の意思を心の中で思い巡らすことは、自然に湧き出る感情を自分自身が聴きとらなくては見えてくるものではありません。

理想と現実のギャップに自らが気付かないと「思いばかりが募った独りよがりの解釈」が他者を苦しめていきます。

自分の意思を信じる事は、自己肯定・他者肯定にも繋がります。

自分の意思を伝える前に、自分の意思を自分自身が吟味することで、違った解釈が生まれてくるかもしれません。

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ポップな時代

2013年10月10日 | 第2章 五感と体感
アメリカンポップポップアート、という美術現象は、私が10代から20代半ばにかけて流行しました。
現代美術というジャンルとは違うもっと見る側に身近な感覚を与える表現は、アンディウォフォールやキースへリング、たぶん草間弥生も、そうだったと思います。

日本でもそのようなジャンルの流行りから未だに活躍されている作家もいらっしゃいます。

昨日、我が家に突然アンディウォフォールのキャンベラの意匠をデザインしたマグカップがやってきました。
懐かしいなぁ~~、と手に取り、今朝の経済新聞を開くと国立新美術館で「アメリカンポップアート展」開催中とのこと。

改めて懐かしさがこみ上げてきました。

ローリングストーンズが日本にやってきて、そこで購入したTシャツはアンディウォフォールのデザインでした。そこで私が30代に入った頃もアメリカンポップは健在だったことをふと思い出しています。

今学びの最中の人たちは、新しいと見るか、懐古的とみるか、、、美術館で椅子に座りながら鑑賞者のリアクションを楽しみたいとという気持ちが沸々と湧き出しています。

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古墳萌え

2013年10月09日 | 第2章 五感と体感
奈良の旅を頻繁にするようになってから、いつしか古墳の前に立つと、心が萌えてくる感情が湧き出してくるようになりました。

自分の「好きと嫌い」の原初感情が顕わになったようなシンプルな感情でもあるような、興奮と云えばそういう感情なのか。。。ともかく、単純に云えば「わくわく、ぞわぞわ」するのです。
知人の石の研究者が古墳の中に入る時の様子を聞くにつれ、古代の妄想が自分の中に図式化されてきた故に「感情が具体的に湧き出した」と表現することが、心理学的には相応しい言い回しなのかもしれません。

関西の小学生が青銅鏡の破片を見つけた話題が拍車をかけています。「鬼ごっこしているときに拾った」とのこと。素敵です。

スーパーに行けば、「奈良産の柿」と書かれているとついつい買ってしまったり。。。
つまり、しばらく奈良に行かないと私特有の奈良病にかかりつつあるようです。
SNSでの奈良話題に過剰に敏感な今日この頃。。。

柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺・・・

秋の空は空(くう)を表わすとチベットの死者の書に書かれてあります。昨日の空は天の高いところにうろこ雲が広がり、その奥の高いところは無限に広がる宇宙を感じさせる色をしていました。空の青さをじっと眺めていると、いつしかその色は青では無く実はグレーだと認識されていくのです。空(くう)を知るには程遠いですが、古代の墓で身ぶるいしながら魂の連鎖を思う事も修行のひとつであるかもしれません。

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シャガールその2

2013年10月08日 | 第2章 五感と体感
シャガールはユダヤ教徒でしたが、ある時期を境にキリストの磔刑を絵画の中に取り入れていきます。

大きな二つの大戦に巻き込まれた人生は、ピカソがゲルニカを描いたように一見メルヘン的な絵画は、旧約聖書で育ったシャガールの愛の概念に新約聖書が加わっていくことで表現の視野をより広く深くしていくように見受けられます。
ひとつの宗教概念に囚われる表現に危険性を感じる時代であったとも云えるでしょう。第二次世界大戦後、シャガール制作のステンドグラスはカトリック大聖堂に射す光に色彩を加えていきます。


シャガールの絵画を商業的に扱う人々は彼を「愛と幻想の画家」と称していますが、実はシャガールの見える世界、つまりシャガールは自分自身のの内にある真実を描いているのです。

只今全国巡回中のシャガール展では、そのことについても焦点を当てています。

作品の中に実はふんだんにシャガールの生育史やユダヤ教の要素が散りばめられているのだということを知ると作品の見方も変わってきます。

シャガールの商業的作品、舞台芸術、そして旧約聖書を描いた大作の一連等、どれもシャガール自身のリアリティを描いていることを理解することで、私達見る側に「感ずること」が急に豊かに広がっていくようにも思います。


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私の感情

2013年10月07日 | 第2章 五感と体感
自分から湧き出している感情の種類を挙げようと思っても平素の生活でいちいち感情を意識化することはなかなかありません。

先週末は二泊三日の勉強会でした。
今回は泊まりがけの勉強会に参加した方が多かったため、家族でも友人でもなく自分自身のことに留まることを意識する訓練も兼ねていたように思います。

親であろうと子であろうと、自分以外は他者です。

他者である人の感情をまるで我がことのように感じている自分を感じることは、大きな気付きの一つとも云えますし、そこからが学びの始まりであるようにも思います。

私の感情なのか。
はたまた他者の感情を自分が我がことのように感じているのか。

その違いを意識化していくうちに、だんだんと自分自身の内に焦点が合っていくようです。

親であれば、我がことのように子を思う事は、愛情あればのことでしょう。

でも、その愛情が実は自分自身の愛の原型に深く繋がっていることに気付くと、ふと我に帰り腑に落ちる体感を得る事があるようです。

子でもなく、
伴侶でもなく、
親でもなく、
「私は」とすらりと云えることが出来る日がくるともっと心の自由が得られるかもしれません。

美味しい食事を頂き、語らう時間も楽しゅうございました。次回の二泊三日ワークショップは春先の琵琶湖です。

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シャガールその1

2013年10月04日 | 第1章 意識と知覚
愛と幻想の画家~などと云われているシャガールに関して、確かに夢見心地のメルヘン的な印象を多くの人々が持っておられるようです。

芸術家がこぞって新しい表現方法を模索し、流行に乗って名声を上げるというような時代に、独自の手法で自らを高めていったシャガールは、稀有なクリエーターだったと私は解釈しています。
しかも、この稀有なクリエーターはとても信心深い。。。この信心深いシャガールが描いた旧約聖書の絵画一連は、実際に絵画の前に立った者でないと解らない体感を得る事ができるのです。佇む者を愛で包む、もしくは愛に含まれる、といった感じです。

「自分自身に内在する真実を見る力とそれを表現する力のバランスが取れている」と言っても過言ではないのだと思います。
簡単に云えば、「頭の中で描いていることを筆でも表現できる画家」ということです。

現在、宮城県立美術館で開催中のシャガール展は、シャガールの稀有な才能を出来る限り鑑賞者に伝えたいという意図が伝わり、フランスニースにある「国立シャガール聖書の美術館」に常設している絵画のスケール感とまではいきませんが、オペラ座の天井画や各地の教会のステンドグラスのスケール感やマチエールを感じる事ができ、限られた条件の中で行われた美術展の構成としてはとても質の高いものです。

残念ながら東京近辺の開催はありませんが、現在は宮城県立美術館で開催しています。10月27日までです。
来春まで全国を数か所巡回する予定です。

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式年遷宮に思うこと

2013年10月03日 | 第1章 意識と知覚
昨日は伊勢神宮式年遷宮の遷御の儀が執り行われました。

新しい神殿への神様のお引っ越しです。
その様子をテレビで拝見し、毎年奈良の春日大社でおこなわれている「御まつり」を思い出しました。

白い絹幕を大宮司、小宮司がしずしずとその幕を掲げ、暗闇の中を移動します。
その白い幕の中に神様がおられるのです。

この場面を御まつりと重ねると、「ああ、あの中に神様がおられる、、、」という思いがすぐに湧いてくるのですが、初めてご覧になった方はどう思われたでしょう。

いる

いない

そういう問題では無いように思います。

そこに神様がおられることを意識すると、そのような知覚が自分の身体を廻ります。

そこには何もないと意識すれば、知覚に至るまでの意識化はされないでしょう。

天照大神と持統天皇の関係から源氏物語、そして、お伊勢参りのやじきた道中など、時代毎に見合う物語も生まれています。そして今回で62回目の遷宮です。
20年に一度の遷宮により神様の「若常」(わかどこ)を表現することは、日本人の表現性の傾向を表しているようにも思います。

「カケコー …  カケコー …  カケコー …」

鶏が三度鳴く人の声から儀式が始まることは、ゲツセマテから始まるキリストの磔刑までを思い起こさせ、ユダヤとの関係説を改めて意識化することとなり、25,6年前にその説を携えて伊勢神宮を詣でた事を懐かしく思い出しました。

確かな真実が歴史を作っているわけですが、現代に現象として受け継がれているものの背景が見えないことが、ミステリアスで魅力を感じるのかもしれません。

太陽が昇る方向を目指した人々がいた太古の時代に日本という島国に辿りついた人々は何を見て感じたのか。。。

伊勢神宮からその原型を体感できるエネルギーのようなものを感じ取ることができるのです。
私自身、見えない歴史を感じようとする時の脳みその疼きが起こる際、いつもこのような体感から始まります。

20年毎の遷宮は、意識しようがしまいがこの国に生まれ育つ人々のアイデンティティを生み育んでいるはずです。自分自身のアイデンティティの意識化にも繋がることです。

春日大社の御まつりが暮れに執り行われる頃から東大寺二月堂の修二会の話題が耳に入ってきます。

祀ることを繰り返しながら、人は糺されてゆくのかもしれません。今活かされていることを大切にしたいものです。

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昭和初期の百科事典

2013年10月02日 | 第2章 五感と体感
昨日は腰越の勉強会でした。会場としてお借りしている某お宅は、私にとってのお宝の山。主(あるじ)と会話を交わしていると、その話題に関しての資料や纏わる物などが出てくるのです。

何と言っても昨日のメインは押し入れの中に収まっている昭和3年発行の写真で編集された博物百科事典を拝見したことです。

たまたまそのお宅にある広隆寺の弥勒菩薩のレプリカを巡り、このレプリカと本物がどう違うのか話題になったことで、その百科事典を開いたことが事の始まりです。

ありましたありました。弥勒菩薩。。。
その百科事典に大きく写真が載っていました。

京都の太秦にある広隆寺は秦河勝がスポンサーであり、聖徳太子とも所縁の深い人と云われており、観光客は弥勒菩薩の美しさを堪能した後、必ず聖徳太子と秦河勝の御像を拝んでいるはずです。

昭和3年発行であるがゆえ、勿論その時期以前の写真が掲載されているわけです。
エジプトのピラミッドも整備されておらず、スフィンクスも半分砂丘に埋まった状態で写っています。

法隆寺の境内や仏像も多く掲載されており、歴史を学ぶ貴重な史料であることは確かなようです。

あまり物を持ちたくないから、使わないものは捨て去りたいと思うここのところの心境は変わりませんが、歴史の遺物は学びの扉を開き、興味津々の妄想がまたもや広がってきました。

きっと来月も押し入れの博物百科事典を見入る予感がしています。

捨てるもの捨てないものを吟味しているうちに物が山積みになる我が家とは比較にならないほど大きなお宅なので、昔のものを保管するお役目をこの邸宅に委ねたいとしみじみ思いました。


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