雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

さはらかに目覚めよいのり海越ゆる天体のごとこころひらかむ

2008-06-11 08:08:06 | Weblog

 さはらか……さわやか、すずやか、さやか、すっきり、さらさら、はらはら……ニュアンスはとても微妙で口語ひとことではつたえられない。


 古語でも、あまり見かけないけれど、すきな言葉のひとつ。ひびきも字面も。


 暑苦しくない、うっとうしくない、という感じだろうか。これも源氏物語のなかでみつけた言葉。


 源氏の側室(?)のひとり、明石上の髪のさがり端が、「さはらか」で「なまめかし」と。


 明石上は、じっさいそんな雰囲気の女君だった。紫式部の人物造型は、さりげない形容詞のすみずみまで配慮されていると思う。


 梅雨がまたもどり、大気は雨もよい、「さはらかに」こまやかに今日のつとめをと願う。





 追)思い出したけれど、「さはらか」は、たぶん「さっぱりと」と訳されることが多いかも。


 訳される方も苦心されることだろう。










 


 
 
 
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