海風に。
輪廻転生はあるのだろうか。
四季の巡りや、植物、動物、全ての生き物たちの有様を見ていると、その膨大で無数の命はどこから来てどこへ向かうのかと感じる。
人は来世を願うものだろうか。
煩悩を解脱するなら、もはや転生はなく、永遠の涅槃に至ると仏教は説く。それが救済だ。
この人生を悔いなく、心残りなく生き尽くすことができたら、たぶんもう現世への転生を願うことなく眠りにつけるだろう。
私はクリスチャンだから、輪廻転生を考えるなど逸脱に違いないが、詩歌や文学、また芸術の世界では異なる世界観で創作することもある。
館山に戻り、外海から来る強い潮風を浴びていると、ついつい汎神論的な空想が湧く。
愛と感謝。