雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

宵終へて物の音止みぬおのづから奏でし軌跡この日も確か

2015-06-25 20:21:00 | Weblog



 夜に。



 風が止んで風鈴もしずまっている。このひったりとした沈黙の明日はもしかしたら荒れるかもしれない。



 丁寧に、充実した日だった。夕方から宵にかけれチェロと芝居のお稽古。台詞や弓づかいなど微調整を続ける。





 当日どれだけの底力が発揮できるかわからない。

 確かなことは、お稽古のときに絶えずいろんなストレスをかけて、何が起こっても修正できるようにメンタルを調整しておこう、ということ。

 湿度、温度、体調、普段より重い衣装の着心地。


 どんなアクシデントがあっても、幻想をつむぐ集中力と美への純粋な憧憬を維持すること。


 おおげさな言い方だろうか?

 だけど、まるまる2時間、たったひとりで、ある意味で全世界と対峙するのだからこのくらいの覚悟は序の口だろう。


 精神がねじけていたり、病的、あるいは神経質だったり、横柄、逆に卑屈では、満足のいくすばらしい舞台幻想は生み出せない、と私は考える。




 最後まで力を蓄えて、当日には素朴で虚飾のない自分を据える。




 なんだかこんな書きかたも肩肘はっている感じだけれど、本人にしてみれば芝居はいつも楽しい。




 トラブルがあれば、それを蹴とばす面白さ、ユーモアを自分のなかに見出せる。



 こんなふうに自分の限界と戦っていると、余分な濁りが心に入り込まないのもいい。


 法律の勉強をしているときもそうだった。仕事できつかったときも。



 頑張って戦っていると、いつもきれいなわたしでいられそう。

 リラックスしていても、何か心に目標があると、わたしはいい気持ち。




 感謝。

 



 


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏の鈴の風に応へる食卓を白く拭いてその風容れむ

2015-06-25 13:50:44 | Weblog


 風鈴を出した。


 やかましくない程度に南部鉄の澄んだ響きが時折。


 ちろりん、ちりん、ちいん。風鈴の音といっしょにカーテンがゆったりと動く。波のようだ。今日はオフ。












 夕方になったら、チェロを弾こう。開放絃の音がかたい。それこそ、深みのある底鳴りで聴かせたいものだけれど。








 感謝。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルファポリス