法科大学院を経ての新司法試験に合格した新60期の新人たちから、話は始まる。ちょうど10年前の2007年だ。わたしが現在の弁護士事務所に入所したときだ。つぶさに法曹の崩壊をみてきたので感慨深い。
それに参考文献。郷原信郎、市川寛、大坪弘道、三井環といった検事の本が並んでいる。いったいどんな展開なんだろうと興味しんしん。
こんな検事あるかよーとぷんぷんしながらも、事件は膨らんでいく。小説ゆえの「頭の体操」なのだった。
174 特捜検事 割り屋 目的をプログラミングされたロボット
180 家宅捜索のときに証拠を隠す アリバイの基になるのに
184 同じく有罪になりそうな物を盗んでおく あとで偽証拠に使えるかも 鴨居の上の万年筆と同じか
190 別件逮捕して余罪通級は勾留延長の理由に使うから、とっておく なんて狡いんだ
236 上司に命じられて、奴隷のような検事