千恵子@詠む...................

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「毒婦」じゃないのさ 眞須美さんLOVE!

2019年01月25日 | 

「毒婦」じゃないのさ   眞須美さんLOVE!

「毒婦」という題名にどきり。副題に「和歌山カレー事件二十年目の真実」とある。わが心妹に関する本である。田中ひかるの著。

逮捕前の自宅を取り囲む報道関係者たちにホースで放水している姿が何度も報道されたよね。その背景について、夫はこう言っていると。

「カレー事件のあと、マスコミがウチ囲んだでしょ。夜中もずっといてるから、蚊にさされたらかわいそうだと思って、キンチョール持っていってやったりしたんですよ。」そうだよね、めだちたがりの、おひとよし夫婦ってかんじ。

「それなのに、とりもちつけた棒で郵便受けから郵便抜き取ったり、塀に梯子かけて二階の子ども部屋の写真撮ったりされて。」そりゃひどいよね。学校に行けないぞって教育委員会の声明も出たくらいだもん。

「そんとき私、体が不自由やったから、眞須美に『あいつらのぼせ上がってるから、記者会見する言うて集めて、上からいっぺん頭冷やしたれ』て命令したんですよ。」ん、命令か、よーするに夫が指図したんだ。

「以来、眞須美といえば、あの放水の絵が使われるでしょ。いかにもカレーに毒入れそうなおばはんの絵ですよね。」そりゃそうだ。腐れマスコミの、使い回し画像。けっ!

   !  !  !
このくだりは、涙なくして読めない。

一人の刑事が「やりました」の五文字を書けと言って、座っている私の左腕を思いっきり殴ってきた。私は殴られたとき目が覚め、立って右手をぐうにして、思いっきり刑事の左のほっぺたを殴り返してやりました。向かいにいてた他の刑事は、殴り返したことにとても驚いていた。

私を殴った刑事は、私に殴られたことで刑事のプライドがとても傷ついたことを理由に、激しく暴れて、そこらを蹴とばして出ていきました。私のことを「殺しちゃろか」というので、「根性あるなら、今ここで殺せ」といってやりました。

他の二人の刑事は、私に、「ええ根性した女やなあ」といってきたけれど、私は四人の子どもがいたからとても強く三カ月おれました。最後の方には無理矢理ボールペンで「やりました」と書かされそうになったことも何度も何度もあった。

そう、必死に黙秘を貫く彼女。

ちょうど十年前、死刑が確定して逢えなくなるので急に、大阪拘置所に接見に行った。最初で最後の対面。ピンクの服を来て元気に話してた。星になった平井くんの最後の旅行でもあったのさ。がんば!

「毒婦  和歌山カレー事件二十年目の真実」 田中ひかる ビジネス社
  

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