気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

あゝ直木賞

2007-05-20 23:29:02 | きょうの一首
みちのくの隠者がひそとものを書きさんさ時雨てあゝ直木賞
(武田英男 大池唯雄 短歌人5月号)

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このブログで、武田英男さんの歌を取り上げたら、武田さんのお孫さんから、コメントをいただいた。きょう、5月20日は武田英男さんのお誕生日らしい。
何歳になられたのだろう。わたしの想像では、九十六歳ではないかと思う。
短歌人5月号には、大池唯雄という題で、武田英男さんの八首が載っている。大池唯雄氏は、小池光氏のお父さま。
また、先日酒井佑子さんの『矩形の空』について書いたときも、娘さんからコメントがついた。大人になってしまうと、家族のことはわかっているようで、わかっていない。家族に見せる顔と別の顔を、それぞれが持って暮らしている。特にものを書く人間はそうだ。
私も、子供の近況を知りたくて、よく検索をする。また、それを「見たよ」って、言っていいのか悪いのかさんざん悩んで、つい口をすべらせている。そして、このブログを家族がどこかで見ていて、何か思っているのかもしれない。いやきっと興味ないだろうな。近いはずの家族が遠くて、遠いはずの他人が近くていろいろ知っていて、なんだか不思議なことになっている。