気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

夏あかね

2005-08-19 22:42:21 | つれづれ
さよならの然様ならとふ意味思ふ筒型ポストに雨粒ひとつ

たはむれにとらへてしまつた夏あかねアンダースローで空(くう)にかへせり

紅葉の木々吐く冷気か頬に沁む殺むるほどは人恋はず来し

男には首のサイズがあるといふ歌思ひつつ見る美容師の首

「凹」「凸」の筆順おのおのちがひゐて父も笑ひし遠き日のこと

(小潟水脈 空に吸はるる)

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小潟さんの歌を読んでいて、私の発想と似ているものを見つけた。
一首目、三首目。偶然だと思うが、似た発想で歌を作ったことがある。
五首目は、凹凸という字の筆順まで気にかけるところに彼女の生真面目さを感じた。