気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

題詠マラソン2005(36~40)

2005-08-12 18:27:37 | 題詠マラソン2005
036:探偵
自らのなさぬ罪ゆゑ探偵は尾行つづける夏雲の下

037:汗
顔文字で照れて笑つて汗をかく世界がときどき馬鹿らしくなる

038:横浜
横浜の古書店ならば安からう新潮文庫『午後の曳航』

039:紫
異人さんの夫に呼ばれお滝さんその名うつくしう咲く紫陽花

040:おとうと
ロシアにてスパイ活動に従事するおとうとをらば声を聞きたし

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37番「汗」の歌は、思わぬところから好評をいただいた。
自分で力を入れた歌はうまく行かず、その逆が多い。
だけど、脱力しっぱなしではいけない。

今、読んでいる本は、高橋秀実の「はい、泳げません」新潮社。
どこで、力をいれるか、息を吸おうかと、頭で考えているようでは「はい、泳げません」。しかし数ヶ月まえの自分よりは、かなり進歩している。題詠マラソンも気負わず、走るのみ。