気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

題詠マラソン2005(31~35)

2005-08-02 21:41:29 | 題詠マラソン2005
031:盗
いまとなれば盗まれしものか君のため与へしものかわからぬ時間

032:乾電池
不機嫌な夫を替へたしもう鳴らぬラジオ乾電池替へしそののち

033:魚
魚偏の漢字ならびし湯呑みにて父に夕餉の茶を供へたり

034:背中
洗はれしことの稀なるこの背中白衣の人にあづけ伏しをり

035:禁
夫のため禁煙飴を買ふことに愛と依存はいくつあるのか

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短歌を読むのに、現実に引き寄せる人とフィクションだと思う人がいる。現実とフィクションのほどよいブレンドがいいのだが、隠しても本音は出るし、言葉が現実を引き寄せることもある。言葉、ことば、コトバはむつかしい。
(きょうはスタバでお昼を食べた)