レアメタル(希少金属)の値段が上がっておる。
石油の値段も上がっておる。
共通しているのは、相対的な希少性が値段を上げる。
下げる為には、希少価値を陳腐化することでありましょう。
そのための方策は、みっつ。
使用頻度を下げる。代替物を多様化する。使用量と同等の再利用で循環均衡を行う。
言うはやすし。相方きよし。
地球から掘り出した、人類の持つ資源の総在庫がどれほどかわ判りませぬが、銅などはもう既に再利用分で、循環均衡に近くなっておるせいで、価値は安定しておるのでありましょう。
しかるに、資源というものは、有るか無いかと申すより、使用量に対して少ないか多いかで値段がきまります。
本当のところを隠して、希少価値をあおって、必要以上に得をする一部既得権益者がおるようでもございます。
なんでもそうでありますが、枯渇する。という危機意識は、いってみれば、誰でもいつかは死を迎える。ということと同義語で、それそのものは枯渇してしまえば、もう使えない不要なものになるのでありますが、同じようなものは必ず見つけ出してしまうのも人類の歴史でアリアス。
インテリジェントというものは、まずもって進化するようになっておるのでしょう。
ヒポクラテスさんは、「知っていて害を為すべからず」と申しました。
プロフェッショナルの定義として、代替案を知っている頭脳明晰な方々や、国家的決済権力をお持ちの方々は、ぜひ人類および我々市井の人間の為に発奮していただきたいと思うのであります。
そういえば、話は変わるのですが、妙齢のある女流作家の方のコメントに接しました。
「日本の今のエスタブリッシュメント達の質の低さの起原は第2次世界大戦の後遺症だ。」と。
いわく。本当の意味での、有能で想像力に富、倫理観を持って社会貢献に身を賭そうとするほどの先導者たる気概と責任感を持った人々ほど、多量に戦死して終った。生き残ったのは、大部分が自己保身の人々だ。この民族に本来の意味でのインテリジェントとエスタブリッシュメント層が回復するのには、もう少し掛かる。
と。
要するに資源再生産のための環境的絶対値が、極端に下がった結果なのでございましょう。
明治維新期前後の急激な思想的混乱の中で多くの有為の士の減少の上に、昭和期の大量戦死者が追い討ちとなったのでありましょうや。
有為な人々の絶対数を失うと、その意見はいかに有意であっても、中傷、デマによって抹殺されやすい。
ただ一点。いいことはあります。今がよくないとすれば、これからはよくなるしかないだろう。回復基調がある。ということでございます。
資源は、なくならない。人材は増える。インテリジェントは増殖する。
資源はそれ単体でのありようはなく地球という環境で育まれたものであります。
地球における産物の中で意志を持った人類という資源が、より進化することで、無駄な使用をやめ、多様に代替物を見つけ、循環均衡を作り出し、この星で共存する。
そのような時が来ると思えば、間違いなく来るのでありましょう。
何十万年何百万年も産出にかかる資源ではございません。
私どもは、ほんの「とつきとおか」で産出される。非常に効率性の高い資源なのであります。
あまりながく使用に耐えられないところもございますが。
はい。
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