掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

放置プレイ

2006-09-30 00:50:24 | 日本酒
出た~変態タイトルを見てそう思ったあなた、何か勘違いしてませんか・・・日本酒変態仲間で、冗談半分でよく言う所の常温で放置して、程よく熟成掛ける(保障はせんが・・・こらこら)方法です。(何やっぱり変態じゃんか
ここから先は、私の思い込みなので賛否両論有ると思いますが、変な酒屋のおやじの戯言と思って聞き流して下さい。
こういった放置が出来る酒は、すべての酒に当てはまるものではなく、やはりストレスに強い体力の有る酒でないといけません。もっと言えば年度を重ねるごとに出てくる熟成した香をも、有る意味見方にするだけの複雑な味わいと、奥行きが求められます。ある酒蔵の杜氏は「うちの酒は冷蔵庫に入れて頂かなくても結構です、むしろ常温でその辺に投げといて下さい」などと変態光線ギンギンで話しておられました。
酒のタイプにもいろいろ有り、常温放置できる酒がすべてよく、そうでないものはよくない酒・と言っているのではありません。雑味が無く綺麗な味わいの酒は、熟成が進むと往々にして、バランスが悪くなったりします。その為、冷蔵庫に入れ少しでも熟成が進まない様に綺麗なままで、保存するというよなことも有ります。(ちょっと自分的に無理してるかな・・・・・
しかし熟成タイプの方が自分としては、楽しみのある酒だと思います。年を重ねるごとに味を増し、熟成と共に表情を変える、そんな楽しみを日本酒でも味わってもらいたいからです。それを常温以外にも燗酒にして、様々な温度態でも楽しんでもらいたいのです。酒と食の相性のバリエーションも格段に広がります。
当店でも、1升瓶何点か冷蔵庫に入っています。どうしても、お客様は冷蔵庫に入っている方に目が行くので、しょうがなく熟成向きの物も冷蔵庫に入れていました(熟成向きの在庫ストックは常温倉庫で保存していましたが・・・・)しかし売っていて何か矛盾を感じ・お客さんの方からも「冷蔵庫に入っている酒ではなく、掛井さんとこの倉庫の方に保存してある方をもらっていいですか」などと言われる方もいらっしゃり、数日前から火当て熟成向きタイプの日本酒は、冷蔵庫ではなく常温で陳列する事にしました。
商品管理といえば、すべて冷蔵庫という概念が有りますが、ケースバイケースです。タイプによっては、せっかくの熟成を妨げる為、冷蔵庫保存が必ずしも正しい商品管理とは言えないからです。「皆さんに、より好い状態で旨い酒を手渡したい」と思います。
まだまだ修行が足りんの~人生も酒屋も。