あるうどんやさんとの話。
僕は女房のつくるものはすべて、おいしい、という。
おいしくないものでも、おいしいものでも、おかわりはしない。
なぜって、おいしいものだけおかわりしたら、おかしいでしょ。
おじさん、おじさん。
まずいもの、まずいって、いわないの?
だって、せっかく、心をこめて作ってくれた人に失礼でしょ。
それに、料理は僕のほうがうまいから。
だって。
思い出すのは、保育園の給食。
お豆の煮付けだったな。
まずい。
食べられない。
でも、先生は、おかずは残さずに食べましょうね、とにこにこ鬼のようなことを日ごろ言っていて、そのときも、鬼を隠した笑顔で言っていたわけだ。
そのときは、偏食の僕だけでなく、クラスの子達の多くが食べられない。無理やり食べている。
帰ってきて、母親にその話をし、しばらくたった頃、あれ、塩と砂糖を間違えたらしい、だって。
前述のうどんやのおじさん。
たしかに、まずい、という言葉は、ブスという言葉と同じくらい、嫌いな言葉だけれど、表現は違っても、もう少し、しょっぱいほうがいい、とか、いってもいいじゃん、と。
逆にいわなければ、あなたを信じることができません、と毎日、おくさんに、無言で言われているようなものでしょ。
しかし、最後まで、話はかみ合わずに、夜はふけていき、酔いもまわっていっただけだった。
僕は女房のつくるものはすべて、おいしい、という。
おいしくないものでも、おいしいものでも、おかわりはしない。
なぜって、おいしいものだけおかわりしたら、おかしいでしょ。
おじさん、おじさん。
まずいもの、まずいって、いわないの?
だって、せっかく、心をこめて作ってくれた人に失礼でしょ。
それに、料理は僕のほうがうまいから。
だって。
思い出すのは、保育園の給食。
お豆の煮付けだったな。
まずい。
食べられない。
でも、先生は、おかずは残さずに食べましょうね、とにこにこ鬼のようなことを日ごろ言っていて、そのときも、鬼を隠した笑顔で言っていたわけだ。
そのときは、偏食の僕だけでなく、クラスの子達の多くが食べられない。無理やり食べている。
帰ってきて、母親にその話をし、しばらくたった頃、あれ、塩と砂糖を間違えたらしい、だって。
前述のうどんやのおじさん。
たしかに、まずい、という言葉は、ブスという言葉と同じくらい、嫌いな言葉だけれど、表現は違っても、もう少し、しょっぱいほうがいい、とか、いってもいいじゃん、と。
逆にいわなければ、あなたを信じることができません、と毎日、おくさんに、無言で言われているようなものでしょ。
しかし、最後まで、話はかみ合わずに、夜はふけていき、酔いもまわっていっただけだった。