施主の会葬御礼の挨拶の終わったところで、運動会の玉いれの籠のようなものが、出てくる。
それを、会葬者の上で、振りたくる。
なかから、白い紙に包まれた十円・五円玉が、われわれの上から、流れるように、落ちてくる。
おめでたいものだから、とわれもわれも、と拾う。
99歳のお葬式は、天寿を全うしたということで、おめでとう、だ。
花籠の儀、と司会の方はいっていた。
初めての経験だった。
かたわらの妻も、幾分はしゃぎ気味で、おとうさんのときも、こうしてやろうね、と言う。
天竜川をずっと上り、秋野不矩美術館を西に折れ、阿多古(あたご)の芦窪。
ついこの間、夜中までご一緒した、来年年男の、もと神童のお父様が、99歳の天寿を全うされた。
真南に向いたご自宅での葬儀は、ほのぼのしていた。
百から一をひいて、たしか、99歳は白寿(はくじゅ)と言うんだよね。
まさに、白い光と空気を寿いだ一日になった。
それを、会葬者の上で、振りたくる。
なかから、白い紙に包まれた十円・五円玉が、われわれの上から、流れるように、落ちてくる。
おめでたいものだから、とわれもわれも、と拾う。
99歳のお葬式は、天寿を全うしたということで、おめでとう、だ。
花籠の儀、と司会の方はいっていた。
初めての経験だった。
かたわらの妻も、幾分はしゃぎ気味で、おとうさんのときも、こうしてやろうね、と言う。
天竜川をずっと上り、秋野不矩美術館を西に折れ、阿多古(あたご)の芦窪。
ついこの間、夜中までご一緒した、来年年男の、もと神童のお父様が、99歳の天寿を全うされた。
真南に向いたご自宅での葬儀は、ほのぼのしていた。
百から一をひいて、たしか、99歳は白寿(はくじゅ)と言うんだよね。
まさに、白い光と空気を寿いだ一日になった。
それに奥様のお言葉。お父さんのときもこうしてやろうね。素晴らしい夫婦愛ですね。お前百までわしゃ九十九まで-----。と言ったところですね。お幸せに。
言った後、あっ、と舌をだした、という感じ、です。
あたしのほうが長く生きるんだ、って。
でも、送ってあげたい、という素直な気持ちですよね。