土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

縁ありてバク-

2012-04-15 20:33:31 | Istanbul & Azerbaijan
 この時期日本では桜花が美しく咲き誇っていると聞き及びます。

 その他今年は梅も遅れて咲き、ツバキ、杏や桃の花も、晴れ姿を鼓舞し、春爛漫だと思います。

 今年は年初から嬉しいことがあり、その流れで、美しい日本の桜が見れると期待していました。

 が、さにあらず、神様はそんなに楽しいことばかりは与えてくれないようです。


 縁ありてバクーに来ています。

 バクーは東欧のはずれ、もしくは西アジアのはずれのカスピ海に面した

 アゼルバイジャン共和国の首都です。

 知る人は知る(当たり前ですが)シルク道路の中継点でもあります。

 北側には4,000m超のコーカサス(カフカス)山脈の万年雪を被った美しい容姿が見れます。

 西はアルメニアとグルジア、南はイラン、北はロシアと接しています。

 1、991年にソ連邦の解体と共に独立し、1992年に国連に加盟。

 カスピ海に埋蔵する豊富な石油資源やLNGのもとに、西側諸国の協力により

 油田採掘事業が行われ、2,006年から運用開始され、近年、急激に経済発展を遂げつつあります。


 一方、旧ソ連時代の社会主義社会統治国家であり、庶民の生活、特に地方は細々とし、

 地域格差の是正や地方のインフラ整備が喫緊の課題です。

 また、隣国アルメニアと、ナゴルノ・カラバフの領土(アゼル領土)問題は1994年に

 停戦合意が成立したものの未だに両国間の紛争はしこりを残しています。

 その紛争で約百万人の難民及び国内避難民が発生したと言われています。


 首都バクーには地方から職を求めて移住してきた人々等で溢れ、

 近代ビル建設中の隅っこで慎ましく生活をしてる人々も見受けられます。


 色んな生活水準や色んな民族の人々が住み多様な社会を作っております。

 前述したように「貧困削減」、「地域間格差の是正」や炭化水素系資源をもとに

 「持続的な経済発展」が望まれており、現在、実施にむけて徐々に歩み始めております。

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 バクーはカスピ海に沿って西側の丘陵地帯へと街が形成され、カスピ海からの強い風が年中、

 丘を駆け上がっております。それゆえバクーは「風の街」と形容されています。

 沿岸にはシルクロード時代名残の旧市街、旧ソ連時代の重厚なビルや石畳の通りが残っています。

 そこから山の手の方へ向かうと重厚なビルの横に、昨今は近代的なビルが建設されています。

 街には治安は良いように思われますが、多くの警察官が見張っております。

 多くの警察官が見張っていなければと詮索したくなります。何か他の理由があると思いますが不明です。

 蛇足ですが、公共施設をカメラに収めようとしたら注意を受けました。怖い警察官の印象です。

 小さいころ警察官と学校の先生が怖かったのを思い出しました。それはさておき、

 
 街を往く人たちはロシア系やイラン系の人々が多く見受けられ、

 彼らは概して長身で痩身で控えめでとても親切です。長身を除けば人々は中南米と似ています。

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 何はともあれ、バクーの街を歩いてみましょう。



 海峡をつなぐ吊り橋。関門海峡と見間違いますが、赤い瓦の屋根ですのでそうではありません。
 アジアとヨーロッパをつなぐイスタンブルの第一ボスポラス橋です。
 
 黒海→ボスポラス海峡→マルマラ海→ダーダネルス海峡→エーゲ海(地中海)とつながっています。

 文字だけでは位置がわかり辛いので地図をご覧ください。
 地図中央やや左の黄色のピンがボスポラス海峡です。

 アゼルバイジャン国旗

 カスピ海の岸から北側を撮っております。

 同上、北側の大写し。

 同上、東側のカスピ海を見ています。

 同上、南側を見ています。

 同上、南側、少しカメラを西側に振りました。
 高台に奇妙な建物が建設中です。この建物は街のどこからでも見れます。

 旧市街のカスピ海側の入り口に立つ、世界遺産「乙女の塔」です。
 この名前の由来には悲しい物語があります。悲しいので割愛します。
 らせん階段で屋上まで上がれますが、生憎、工事中で閉鎖されていました。

 上記、乙女の塔から南側を見ています。右側が旧市街です。

 炎のタワービルの大写し。
 正式名称は分かりませんがアゼルバイジャンの国章の炎を模して造っていると聞いてます。

 乙女の塔の西側から旧市街へと続きます。
 旧市街の中は迷路になっており、出てくるのは至難の技と観光書に書いてあります。
 よって、頂上までは遠回りになりますが周囲の城壁に沿って歩きます。

 旧市街の街並みです。  

 城壁門です。かつての隊商や旅人は必ずこの門を通って通行していたそうです。
 日本で言う関所です。名前は「シェマハ門」と言います。

 城壁にそって、このような土産物店が軒を並べております。
 絨毯が多いのが目につきます。小さなものは定時の礼拝時に足元に敷く布だと思います。
 イスラム信者は定時にどこにいてもメッカを向いて礼拝をします。

 城壁沿いに頂上の宮殿まではこういう坂道を登ります。
 猫が通りを闊歩?しています。犬はお目にかかりません。
 ヨルダン同様にイスラム圏は犬がいないようです。
 逆に中南米では黒犬がいて、猫は見当たりませんが。
 黒犬は三途の川の道案内をすると聞いていますが、猫はどうでしょうか。

 旧市街の頂上にある世界遺産「シルヴァン・シャフ・ハーン宮殿」です。
 当国には3ケ所の世界遺産があります。その内の2ケ所が旧市街にあります。
 シルヴァン・シャフ・ハーンはかつてこの地域を治めた王様です。

 宮殿内の中庭です。城壁に囲まれカスピ海は見れません。

 上記、宮殿からの眺望。

 炎のタワービルとバクータワーの大写し。宮殿前の広場から撮っています。

 宮殿横の小路です。なるほど迷路で寂しく、通らない方が無難のように思えます。

 城壁の外側です。

 旧市街の門をくぐりと、そこには旧ソ連時代の重厚な建物が見られます。

 市民の憩いの場所、噴水公園です。南向きに撮っています。
 この公園の中には大小の噴水が多くあります。

 上記、噴水です。カメラアングルを変えました。東向きに撮っています。

 こちらは小さな噴水です。

 噴水公園のの隅にある「口紅を引く乙女」像です。
 これにも悲しい物語があるのでしょうか。

 噴水公園を抜けた通りです。重厚な建物が目を引きます。 

 この通りを抜ければバクーの銀座通りです。

 バクーの銀座通り「ニザミ通り」 北から南側を撮っています。
 道路中央に街灯とベンチがあり趣があります。 

  同上。

 同上、大写し。

 同上、南から北側を撮っています。遠くの建物は霧で霞んでいます。

 同上。

 ニザミ通りにある旧ソ連時代の重厚な建物。

 同上。

 国立オペラ・バレー劇場。現在は使われていません。

 同上。

 旧ソ連時代の重厚な建物とその後ろの近代的なビル。

 旧ソ連時代の重厚なビル。

 同上。

 同上。

 同上。

 この階段を降りたら大きな公園があり、大きな銅像が街を見下ろしています。(写真の右側)

 大きな公園には必ずこのような銅像があります。ナリマン・ナリマノフと呼ぶのでしょうか。

  バクー鉄道駅。

 モスクがありました。

 同上。

 躯体まで造って放置されたビルが処々に見られます。

 一方、ビルの裏に回ればこのようです。

 同上。

 同上。

 同上。

 同上。

 きれいなサボテンがありました。

 同上。

 これは紫陽花ですよ。

 全てチューリップです。

 4月初めのこの時期、濃い霧が街を包みます。山の手の中腹からの写真。

 同上、濃い霧が街を山の手を包みます。南向きに撮っています。
 地下鉄の建設現場も本日は休みです。

 同上。少し晴れてきました。

 霧がないときの風景。

 同上。西向きに撮っています。

 同上。少し晴れてきました。

 同上、霧がないときの風景。

 職業柄目に入ります。
 建設現場。ヘルメット着用は義務ではないようですね。

 スラブ(床版)の支保工材は鋼製や木製があります。

 街を行き交う人々。

 同上、親子連れ。

 南米で食べたこの串刺しの肉(チュラスコと南米では呼ぶ)は何でしょうか。
 
 これがファストフードです。このお店は多くあります。
 肉をスライスしてパンに挟みます。大きさは20cmX10cmです。

 イスラム圏にはオリーブの木が多く見られます。

 これは梅ですよ。4月の初旬に咲くのでしょうか。

 同上。

 同上。後ろには松と杉があります。

 噴水がある重厚な建物が見えます。
 
 同上。

 この建物は前記建設現場の隣にある地下鉄の駅舎 とバスターミナル(ストップ?)。

 旧ソ連時代の建物。

 同上、遠くにあの炎のタワービルが霧に霞んで見れます。

 大きな公園の中には移動式の遊園設備があります。

 何でしょうか。モニュメントがあります。

 少し近づいてみましょう。

 アゼル出身の有名な詩人フセイン・ジャビッドとの事です。
 前記のバスストップがある大きな通りの名前も同じです。

 

 (次回に続く)

 
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