分類:観 鹿島町を見て歩こう ⑩ 《下矢田地区》 鹿島町下矢田字堰場
番刈と呼ばれる土地名 鹿島街道をバスに乗っていると、番刈という停留所名が出てきます。 正式な土地の名前には 「番刈」 という表示はなく、実際は 「セキバ」 といいますが、地元の人たちの口伝によって今でも「番刈」で通用する地名が出来上がってしまったのです。 写真下の右側(見えませんが……)に矢田川が流れています。 昔、その川に水車小屋があって、米や雑穀を搗いていたのだそうです。村人がこの付近を通ると、いつも 「バンカリ、バンカリ」 と聞こえてくるので、誰言うとなくこの土地を番刈(当て字)と呼ぶようになりました。 《いまでも写真の辺り一帯を 「番刈」 と呼んでいる》
昭和50年代までは写真下左の 場所に薗部商店という雑貨屋さんがありましたが、村人たちは園部商店とは言わずに愛称で 「ばんかり屋」 と言っていました。
《ばんかり屋があった跡地》 《水車小屋のイメージ》
「ばんかり屋」 があった所も、バンカリ、バンカリと聞こえてきたという 「水車小屋」 があった位置も、新常磐交通の 「番刈停留所」 で降りて50メートルほど離れた場所に往時の名残りを見ることができます。