数字の違いについて
金沢市は「家庭系ゴミ:2015年度=90,263トン、2016年度=88,605トン、事業系ゴミ:2015年度=80,447トン、2016年度=78,032トン」(11月1日付「北陸中日新聞」)と発表した。2016年度は2015年度よりも、家庭系ゴミ+事業系ゴミ=1660トン減少したという。
しかし、『かなざわの環境』(2015年度実績)によれば、「家庭系ゴミ総排出量:2015年度=104,141トン、事業系ゴミ総排出量:2015年度=72,880トン」となっており、2015年のに関する家庭系ゴミ、事業系ゴミの数値が違う。
この数値の違いについて、金沢市環境政策課とリサイクル推進課に問い合わせているが、多忙を理由にして、回答を渋っている。
その後、7日付「北陸中日新聞」によれば、市議会一般会計等決算審査特別委員会(13日)で、最終報告を出すようだ。当ブログ(9月26日一般廃棄物収集量報告書について)でも指摘したが、本来、6月議会までにごみ総排出量を報告すべきところを、金沢市が怠っていたのであり、何かややこしい数字の操作でもしているのではないかと「邪推」したくなる。
署名運動が始まった
さて、11月5日に、「ストップごみ有料化!市民の声」主催の集会に参加してきた。たくさんの市民が集まり、何とか力をあわせて、有料化を中止したいという熱気が伝わってきた。集会での市原あかねさんの発言を要約した(文責は当会)。
市原あかね(金沢大学・エコロジー経済学)
日本全体のなかでは、金沢市のごみ政策はがんばっている方です。日本全体では、ごみ排出量が減少していますが、だからほっておけばいいのではなくて、ごみを減らすためにどのように経済を変えたらいいか、考えていかなければならない。その時に、自治体単位で出来ることと、日本全体の経済の仕組みを変えていくことの両方を検討していかなければならないと思います。
金沢市の政策として、ごみをどう処理していくのか、ということが課題になっています。金沢市は、2014年3月に、金沢市ごみ処理基本計画という文書を出していて、わたしたちがどのようにごみを出しているのか、丁寧に分析してあります。燃やすごみのなかには、古紙が13%ぐらい入っていて、燃やさない埋め立てごみには、プラスチックが結構入っていると報告されています。
そういう具体的な課題がわかっているのだったら、有料化を考えるより、どうしたらもっと燃やすごみに混入している紙ごみを、資源として回収出来るような仕組みにできるか、具体的に考えるべきでしょう。なのに、具体的な仕組みを考えないで、日本全体で有料化が流行っているから、わが市もやりたいというのは随分乱暴です。
せっかく調べて課題を出しているのに、そこで費やした労力を無駄にするのかなと、とても不思議に思いました。