九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

日本サッカー希望の星とザック監督など(33)「本田の立場」 文科系

2011年01月21日 11時43分56秒 | スポーツ

 今日は準々決勝。それに向けて、表記のことを述べてみたい。メンバーとしてはサウジ戦と同じでよい、とも。理由を上げて見よう。
1 本田と松井が退いて、柏木と岡崎が大活躍した。柏木を中心にボールを受ける動きも盛んになって、チームとしてボールが急に回るようになった。

2 岡崎と前田の点取りコンビは言わば、「相思相愛」。日本の課題であった点取りの、歴代最高のコンビではないか。特に、岡崎とのコラボによる、前田の適応効果の大きさが期待されるのである。岡崎は、前田をこう語る。
『前田さんのプレーは特別で、いい選手。ああいう選手とやりたいと常に思っていた。これからもやれれば嬉しい。』

3 本田は、岡田ジャパンの救世主であった。しかし、今のザックジャパンは岡田ジャパンを踏まえて、攻守ともに大進化を遂げている。岡田時代の堅守は高い位置に変えて持続した上で、ボール奪取とか縦パス速攻とかができるようになったし、前田・岡崎コンビの形成もあって、得点力も上がった。特にアジアでは速い球回しで堅陣を崩す必要があるのだから、本田の強さ、キープ力に頼る必要は薄くなる。

 さて、スポニチ・アネックスでは、こう報道された。サウジ戦後に本田がこんな談話を流したのだそうで、とても気になった。
『「5点取ったのは事実。単純にチームはよくなっている」と言いながらも、まだチームの完成度には不満をのぞかせた。「得点パターンが少な過ぎた。あくまで得点は結果論。それまでの(ボールの)つなぎ方、運び方」と課題を指摘した。』
 こんな言い方って、自分勝手じゃないか! 自分が休んで、代わりに大活躍した柏木、岡崎の気持ちを逆撫でしたことにならないか。また、本田自身がいつもこう語っているはず。
『結果を出した奴が偉い。点取った奴が偉い』
 自分の活躍にはそう語って、他人の活躍には『結果、点』以外の基準で事を語る。これって利己主義的な2重基準だと思う。皆に嫌われているのではないか。そう言えば、テレビで観たのだが、笑いながら本田がキャプテン・長谷部に何か語りかけた時、長谷部は顔をしかめたまま無視したように前を歩いて行ってたな。岡崎が前田に上記のようなラブコールをしたようには、だれにも心からの声を掛けてもらえないのではないか。

 さて、本田には、ザックの中心戦略の上で、もう一つの難点が存在する。ザックの得点・攻略法には、「二列目の左右がサイドに張って、敵守備陣を横に広げさせ、中にスペースを生み出す」という戦略がある。ザックは主としてこの戦略に、日本永年の課題「得点力」の解法を見いだそうとしている。前田、岡崎というザックの目から見たら世界水準の優れたワンタッチゴーラーもいることだから。こうして空いたゴール前スペースに彼らを飛び込ませて、そこへクロスを入れようという作戦である。ところで、本田の上のこの言葉は、このザック戦略をはたして十分踏まえているのだろうかと疑問が湧いた。
『「得点パターンが少な過ぎた。あくまで得点は結果論。それまでの(ボールの)つなぎ方、運び方」と課題を指摘した。』
 この言葉は明らかにこういう意味も含んでいる。
『クロスだけじゃなく、中央突破ももっとやるべき』
 ところで、トップ下である本田がそう主張するのは良いとしても、そこへ香川とか岡崎とかを「いつも巻き込もう」ということならば、話は違ってくる。そして、最悪のゲームをしたヨルダン戦後に本田は香川に「もっと中へ来い」と話し込んでいたのである。香川に対しては、ザックの得点戦略から「敵陣を広げるために、左外高くに張るのもお前の大仕事」と命令が出ているのも知らないのだろうかと思われる。監督の戦略的規律への造反にもなりかねないのである。
 以上のことは先刻お見通しのザックだろうし、彼は本田が次戦でどうプレーするかをじっと観察するつもりではないだろうか。結果次第では「本田外し」もあり得ると思う。あのACミランで、レオナルドやボバン、ビアホフ、アルベルティーニのような世界的名選手にも規律を守るか外すかと迫ってきたタイプの監督なのである。

 結論はこうだ。いずれにしても、香川、本田、岡崎と前田との役割、連携をもう一度整理し直す必要があると。ザックの許容範囲内のリスクはハッキリしているのだから、それを外れた選手は厳しいことになるだろうが、本田はそういう立場が果たして分かっているのだろうか。そう、僕は訝っている。
コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 韓国の元祖保守さんの核武装... | トップ | 県知事選挙始まる ら... »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
プレーで証明 (カジュ)
2011-01-22 08:08:03
岡崎と本田がお互いに信頼し合っていることを1点目で証明し、
香川と本田がお互いに信頼し合っていることを2点目で証明しました。

本田もこのメンバーの中での自分の、パサーとしての役割とその重要性をしっかり認識しているようです。
インタビューでの発言など、所詮はその場の質問に答えただけのただの言葉にすぎないと思います。それに、「点を取る(結果を出す)やつが一番偉い」という発言は、自分が点を取った時ではなくむしろ点を取らない自分を戒める時に発した台詞でしたでしょう。

本田が昨日のようなプレーを続けているかぎりは、他選手や監督との信頼関係を心配する必要はないと、僕は思います。
返信する
基本、賛成! (文科系)
2011-01-22 10:57:25
カジュさん、久しぶりのコメントで嬉しかった。
そして、その内容も、こと昨日に関しては賛成だ。というのも、昨日グランスラムから帰ってすぐ、別のサイトにこういうお返事をしたからね。昨日のゲームを観てさえ、相変わらず僕よりもっとホンダに厳しい人への返事としてだったけど。

【 ダンスホールさん、お初!
ニックネーム: 文科系 投稿日:2011年1月22日 01:40:04 返信
 ダンスホールさん、お初です!
 まず、僕も今日の吉田にはちょっとがっかりだ。非常に期待しているDFなのだが、まだ修業が足らないことがハッキリした。スピードは旧コンビよりもあるのだけど、小手先でやる感じで、確かに軽い。厳しさが足りず、その点、岩政、伊野波の鹿島ラインの方が良いと思った。これから、多分そうなる。吉田が「ストレスに弱い」って、どこでそう観たのか、聞かせて。

 ホンダのことも、基本賛成だが、今日は結構トップ下らしくやってたと観た。香川の2得点とも彼が起点だったし、「敵を引きつけるパサー」やってたんじゃないかな? ただ、クロス得点が一つもなかったのは、ザック得点戦略「両サイドの張り出し・敵をワイドに広げて、クロス攻撃」が甘くなって、中央に寄りになっていたのかも知れない。

 遠藤、長谷部の格の違い、にも、同感。いつも落ちついて緩急を司っている遠藤。伊野波の勝ち越し点に繋がった長谷部の強烈な縦パスも、お見事!

 これは貴方と意見が違うのだが、今日のゲームは良かったと思う。吉田だけが例外なのだけど、彼の軽いプレーを皆が見事にカバーしたという意味でも。得点も、岡崎3、前田と香川が各2、1得点が4人と、誰をマークしてよいのか分からないチームになった点でもね。】

 また、コメントください。いつも待ってます。
返信する
よかった (カジュ)
2011-01-22 12:14:59
昨日もグランドスラムへ行かれてたのですね。
昨日の本田に関しては同じ見方だったようで安心、納得いたしました。

サッカー評論をされる方には一度言ったことを頑なに曲げない方も多いですが、文科系さんは1試合見るごとに思慮深く冷静に見直してらっしゃるので読むほうもいつも気持ちよく素直に読ませていただいています。

それにしても本当に、最後の長谷部の縦パスはすごかったですね。あの距離で長谷部にパスを要求していた香川もすごかった。文科系さんが書いているように、攻撃面はこれから楽しみですね。またコメントします。
返信する
当方も、良かった (文科系)
2011-01-23 13:59:06
 当方も良かった。

 さて、お返しついでにと語っちゃ変ですが、あの長谷部が「いちかばちか」と語った凄まじいスルーパスに関わって、もう一つ素敵な場面を思い出させて、貴方を喜ばせてあげましょう。
 南ア大会後に新生日本がパラグァイ戦をやった時の、憲剛・香川の得点です。今回の起死回生のあの縦パスは、アレにそっくり。ここの9月17日の「ザックシリーズ創刊号」で、僕はこう書いたものでした。

『「あれだけ人が密集していても、2人で崩せちゃう」、憲剛は簡単に語っている。が、相手は世界15位。ブラジル、アルゼンチンの点取り屋を日頃の相手にしてきたDF陣である。上記の得点に二つの超難度技術が必須であったのは明白。一つは憲剛が述べているように「動きながらボールをコントロールできる」選手だが、その直ぐ後で憲剛は「まだ日本には(香川以外は)ほとんどいない」とも語っている。そしてこの必須要素の今一つは、上の表現で言えば、これ。「3~4人の敵DFの間を縫うような速く鋭い、長めの縦パス」。敵ゴール前にこのようなスルーパスを進められる選手は、憲剛の他には長谷部しか僕には名前が挙げられない。2人ともいないときの代表が「敵ゴール40メートルほどに迫ると、横パスばっか」となるのは、そういうことだと理解してきた。』

 それにしてもあの土壇場であれだけのことができたとは! 代表がどんな苦しい時でも、希望が持てるようになったのではないかな?
 
返信する
カジュさんへ (文科系)
2011-01-26 13:42:06
カジュさんへ
 昨夜も、グランスラムでした。嬉しかった!
 さて、本田についての前言、改めて、快く全面撤回いたします。サウジアラビヤ戦辺りからトップ下に徹している。昨日のゲームはもう、お見事。それも強くってキープでき、判断も速くって正しい見事なトップ下です。基礎技術も高くって、全体として全盛期のヒデを彷彿とさせる優れたトップ下ですね。
 昨日の前半、日本はあれだけフィジカルに強い韓国をチンチンにさせた。前半に案外走ったのでしょうか、後半はまた、韓国のフィジカル恐るべし、天晴れな隣人ですね!心から褒めてあげたい。
 ところで、ザックってまだ負けてない! 前田が得点王になってオーストラリアに勝てば、世界20位代前半でしょう。
 とにかく、こんなに得点の匂いがする日本、みたことがない!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。