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「規制の虜」の復活(2) フクシマ燃料取りだし新計画?  文科系

2013年06月29日 10時41分39秒 | 国内政治・経済・社会問題
 フクシマの核燃料取り出し工程表が、従来計画よりも早く取り出し開始できるというように改訂されたのだそうだ。経産相を議長とし、政府・東電などで作る廃炉対策推進会議が27日にそういう新工程表を決めたとのこと。これのどこに現実的根拠があるか!? 中日新聞にそう笑われている。28日金曜日朝刊下面の小さな記事である。

 何よりも、新工程表自身にこんな記述が入っていると、笑っている。
『準備が難航すれば、(中略) 従来の計画時期より遅れることも想定されるという』
 さらに、記事中にこんなやりとりまでも、
『核燃料取り出しに必要な技術開発費などを問われた東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「現時点で、個別根拠に基づいて見積もれるほど中身が具体化されていない」と話し、今回の改定は必ずしも明確に裏打ちされたものではないことを示唆した』
 この下りの表現は丁重だが、中身はこうだ。「記者の質問でやっと答えたのが、これだ。こんなことで前倒しのキャッチコピーとは、笑っちゃうよね!」と。
 記事中には他に、こんな表現もある。
『ただ、核燃料がどこに溶け落ち、どんな状態か正確なことは不明の状態で、格納容器を開ける際に不可欠な水張りによる放射線の遮へいが可能かどうかも分かっていない』
 新工程表の真の狙いは、むしろこうなのだろうと愚考した。当初計画よりも大幅に『遅れることも想定される』と手直しした文言を、「前倒し決定」として売り出した。文書さえこう手直ししてしまえば、前おこなった楽観的大嘘は訂正できたということなのだろう。羊頭狗肉よりも一歩上を行く悪巧みではないか。犬の肉は食えるが、前の嘘を取り消すという腐った肉を売らねばならなかったというわけだから。賢い人々は違うものだ。

 今後根拠もないこの手の楽観的「計画」「声明」をどんどん垂れ流して、世論鎮撫が進められていくのだろう。自ら作った原発政策という長期計画には、どんな被害が起こっても何の反省もしないということだ。長良川、諫早、八ッ場ダム、すべて同じ手法だったと思う。地震自身がフクシマを起こしたという地震原因説はまだ打ち消されていないどころか、その一部は既に当事者によって認められているのである。それもあってか、地震原因説に関わる現場資料は隠されたままという行為だけが続けられてきた。だから、地震が多い日本ではフクシマがまた起こるという国民の不安も全く否定されていないのである。東海とか東南海とかは近く起こるそうだが、本当に原発付近が地割れを起こしたらどうするつもりなのだろうか。それへの回答もないままの再強行は、「後は野となれ山となれ」というやり口としか思えない。

 先祖伝来のものも含めて土地も建物もなくし、無数の人々が直接間接に命を落としまた縮め、漁師さんも含めて職業を奪われた人々は数知れず。そんな超長期的国家計画を、それによって起こされた大々的事故責任というものを、この人達は一体どう考えているのだろうか。こういう人々への心を込めた反省とか、2度と原発事故を起こさないとかに関わって、納得できる言葉などどこからも聞いたことはないのである。



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1 コメント

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愚かな支配層 (文科系)
2013-07-01 10:21:45
 日本南部太平洋沖の地震源は、この30年のうちに爆発する可能性6~7割と言われている。するとM8以上だとか。こういう予測をする地震学説そのものが、フクシマを起こした地震によって根本的な見直しが必要となっているわけだから、もっと逼迫しているかもしれないのだ。それで原発強行って、そんな官僚・財界案を議員候補の多くが支持しているって、僕には全く正気の沙汰とは思えない。一体支配層のだれが国民のことを考えているのだろう。自分の目先の利益以外が見えていない馬車馬と一緒じゃないか!

 これは、ローマのように国が滅びる徴候といえる。もっともこれだけの超格差世界で、若者の3割が失業なんて、もうその3割周辺の人々にとっては世界が滅びているのも同じだけれど。
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