フランス、モロッコ戦はもう最高のゲーム、随所で魂を揺さぶられたというほどに。解説の元w杯選手森岡隆三氏もゲーム終了の瞬間に、素晴らしいものを見せてくれたと感激の声をあげていた。どこがどう素晴らしかったか。
点差は2対0だが、モロッコは本当に強く、逞しく、最後までよくあれだけ走り続け、うまく攻め続けたものだ。対するフランスの守備がまた洗練されていて、最終ラインまではなかなか壊れない。この守備で思い出したのが、スペイン戦後半などに見えた大会好調時の日本の守備。早めに1得点したフランスは日本のように引いて守る場面を多く作らされたのだったが、その2本のライン守備。低いラインは押し上げ高いラインは低めで、いわゆるコンパクトの典型。オフサイドトラップなどもよほど自信があるのだろう。高め守備に変えさせられた時などには、グリーズマンがあちこちに手のひらなど使って「上がれ」などと指示を出していた。
問題の2得点だが、いずれもシュート直前のアシストがエムバペと言って良い。早い1得点目は、彼のシュートのキーパー跳ね返しが、相手右ポスト外方面のサイド選手によって叩きつけられ押し込まれたもの。大健闘モロッコの戦意を打ち砕くような後半34分の2点目は、エムバペのゴール正面ドリブル侵入から右ポスト方面に流したスルーパスが押し込まれたもの。こんな所でも「得点戦術エムバペ」なのかと驚いたものだ。彼は三笘のようなドリブルもできるのだと知った。三笘よりも直線的ドリブルと感じたのは、左右にたった一歩ずつで数人の相手を交わし抜いて行ったからだろう。左右への彼の大きな一歩に相手が一歩では追い付けないと、そんな感じがした。メッシのちょこちょこドリブルとは全く違うのである。岡崎慎司や吉田麻也のランニングの先生杉本龍雄あたりからこのエムバペのランニング解説が一度されないかな?ナンバーあたりにそう望みたい。
手術で異物を体に入れるって、いろんな副作用が出るものだ。その入院が長ければ、また度々この交換などで入院すれば、多剤耐性菌なども入ってくるのだし。今後の我が残日にそうして老いていく姿が想像されるようになった。