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民主党政策体系の仮説   文科系

2009年09月25日 15時13分03秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
今世界情勢について、直感的に思っていることの自分用のメモです。細かい誤りはいっぱいあるかも知れませんが、最も大事なことの数え上げ、その全体的流れへの着眼は、基本的に正しいと思っています。「正しい世界認識は正しい問題意識から」とも言いますから、一応載せてみました。こんな馬鹿を公表する人間がいても面白いと思ってね。少なくとも、今世界で最も大事なことへの大事な討論の糸口にはなるはず。

1 サブプライム爆発で世界経済ががたがたになったが、カジノ資本主義復活を止める金融規制が世界でなかなか進みそうもない。復活し始めたらまたまた、職場がなくなり、あってもパートばっかりで、今よりもっと超格差世界、社会へと進むでしょう。
ところが、この規制ができないでいる。どの国も金融業に有利にして、これが世界から集まるようにしたいから。集まらない国は株が下がって、景気後退、税収減になりやすいから。
金融規制や内需拡大がやりやすい国は貿易黒字国だが、中国や日本が金融規制で率先すると思います? またアメリカのような貿易超赤字国こそ金融で儲けたいからして、規制なんかかけ声だけにおわるのでは。これでは、どこが本気で規制のエネルギーを出せるでしょうか? 超難問です。

2 世界経済は最悪期を脱したとか言われています。ですが、雇用・所得情勢は相変わらず悪いとは、識者共通の観測。金融危機さえまだ終わっていず、年末から年始にかけてまた底が来ると語る人も多いです。なぜか。
この「最悪期脱出」、世界諸国家が大金つぎ込んで作りあっただけのものであって、物作りに好影響を与えてこれが進み始めたとはとうてい言えないからでしょう。アメリカの貿易ならびに国家赤字は酷く、物作りはもうがたがた。西欧もドイツ、北欧だけ? 対米輸出に頼りすぎた中国、この日本、愛知県も一体どうなるのでしょうか。
就職氷河期の僕の長男の商売は、業界で1店平均売り上げトップ1割に入る小チェーン(一応全国展開チェーンです)の2店のオーナーですが、みんなの努力によって客数は随分増えても(これは希望の星ですが)、客単価は半年前よりも3割も下がっています。客層も30代、20代と就職氷河期だからでしょう。

3 それでも日本は世界1の貯蓄大国。団塊世代以上の財産が、世界の希望の星です。安定的金融展開なら、日本ということ。なんとかこの有利さを武器にして、日本のお金と日本の物作りとが、もう一度良い循環を回復できないかなー? それが今の日本経済・社会の最大課題だと思う。
こういう観点から見ると、内需拡大はやはり日本全体の死活課題でしょう。日本は内需拡大、それによる経済復興が最もやりやすい国なんだ。
「土建国家から弱者向き国家へ」。民主党の八ツ場ダム中止政策、青いとも見えますが、結構な歴史的大転換と思います。
そしてもう一つ、中小企業などへの返済猶予制度で亀井金融・郵政担当相の動向が新聞を賑わせているけど、以上の流れにとって極めて意味のある、大事なことだと思う。これって金融が物作りを捨てることへの防止という、金融への大きな規制だと直感するからです。1の問題への日本流対処の一つだと言って良いと思う(他の金融規制状況においては、日本の役員報酬は高くないけれど、自己資本比率は低い)。日本の資産を狙いたい世界的金融業が入りにくくなり、昔のアメリカだったら「保護主義」ってカンカンに怒る問題だとも思う。でもアメリカにはもうそんな力がないんだなとも直感。そう、超大バブルが弾けて、過剰消費がなくなったアメリカなんて?! よって以下。

4 インド洋給油もアフガンも、日本の基地でさえも、マスコミが騒ぐほどの心配なんか僕にはもう無くなってきた。アメリカは急速に没落。発言権はもっと早く没落。インド洋給油はもうなし、アフガンも民政安定の経済支援だけ。アメリカも核なんかに金が使い続けられるわけはなし。軍も縮小方向。アメリカも、こういう日本のようにできなければ、没落が早まるだけだ。こんな状況では、多分日本の軍備増強も消し飛んだね。

5 こうしてなんとなく、100年単位ほどの大混乱世界が、日本が先頭に立って落ち着くところに落ち着き始めた感じ。民主党政権は、世界のその先頭に立っている感じ。当然かも知れない。90年代にバブルとバブル弾けを苦闘した日本が、カジノ資本主義没落の廃墟の、そこからの脱却の知識が最も豊富だからね。「金融が物造りを離れたら、経済がくちゃくちゃになる」「くちゃくちゃになった時の立て直し方は?」民主党のバックボーンはこれなのだろう。どんなことがあってももう、銀行破綻はなく、取り付け騒ぎも起こらないし、それでいて公的資金をつぎ込んでもインフレにはならなくなったんだからね。恐慌をば、表面的にはもう起こらないようにする技術まで身につけた? これじゃ総体として社会主義国?

こんな時代に、旧来の情勢認識では全くのピント外れに陥り、素直に見て良い政策の足を引っ張ることにすらなると思うよ。それどころか、出来事の問題の本質が見えずに、派生的なところで変な批判をすることにも。
今、マスコミもそう。ものすごく戸惑っている。例えば、中日新聞のアメリカ関連記事、古いね。アメリカはもう、中日が言うほどには日本政府にとってまったく怖くはなくなったと思う。毎日はどうもそれを知っているようで、中日ほどのアメリカ恐怖症はないね。中日はやっぱりトヨタの幇間なのかな。
馬鹿な経団連もそう。旧来の護送船団発想からいまだに抜けきれないで、それ中心でやったら、逆に外から襲来する国際的金融業にも自由を与えねばならぬということも分からずに、民主に戸惑っているだけ。面白い見物だけどね。
官僚? どうもやはり日本の官僚は優秀だね。最も早く民主の大転換を助け始めたように思う。保護主義と言われようとなんと言われようと、民生的内需拡大に舵切りだよね。


以上のこと、まー「当たるも八卦当たらぬも八卦」程度に、頭に止めておいてください。
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9 コメント

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鳩山の国連演説   (文科系)
2009-09-25 20:33:25
今喫茶店で読売新聞を読んできた。そして、貰ってきた。13面に「鳩山首相の国連一般演説要旨(予定)」が載っていたから。
すべて大事なことを5項目語るようだけど、その第1項目で、僕が述べたことが裏付けられていると思い、僕はこれをそのまま信じますから、ここに掲載いたしますね。

【 本日、私は日本が架け橋となって挑むべき五つの挑戦について述べる。
 第1は、世界的な経済危機への対処だ。日本がやるべきことは、自身の経済再生だ。新しい日本にはそのためのプランがある。年間5.5兆円の子ども手当は、教育への投資であると同時に、消費刺激策であり、少子化対策となる。
 自動車の暫定税率の廃止は、日本産業のコスト競争力を改善することが期待される。我々は極めて高い気候変動対策の目標を掲げているが、そのことによって新しい市場が生まれるだろう。また、新産業・新技術の創造を通じて安定的な成長力を確保する。
 貿易・投資の自由化を進める一方、市場メカニズム任せでは調整困難な「貧困と格差」の問題や、過剰なマネーゲームを制御する仕組み作りのため、国際協調が求められている。G20を含む国際会議の場で、日本は共通のルール作りに向けて、「架け橋」の役割を果たしていく】

さて、右も左もこの文章を例によって、「格好だけ」とか「策略だ」とか見る人が多いことでしょう。そういう人はもう、遙かに情勢から遅れていき、とんちんかんなことばかりを語ることになると思います。

銀行株と自動車株が下がり始めましたね。
政府は円高容認だそうですね。
返信する
もう一つ、参考文献を (文科系)
2009-09-26 11:29:11
昨日夕、僕の所に届いたある識者の国際情勢分析をご紹介したい。アメリカを情勢分析の中心対象に置いているが、ほぼ、僕と同じ内容と僕は読んだが、どうだろうか。アメリカの没落、民主党政権による日本の国際的影響力、これらが今どれだけ急激に進んでいるかという内容である。

Sakai Tanaka (田中宇)配信ニュースから
「多極化に対応し始めた日本」

返信する
田中宇さんも (らくせき)
2009-09-26 13:25:31
言っているけれど、日本のマスコミの
多数は欧米、とくにアメリカの考え方を
モデルにしてきたら、日本の変化についていけない。
アメリカが冷静に対応しているのにね。
右往左往です。

こんな時、中日ならフランスにいたKさんなら
どんなコメントを書くのだろうか?と
考えてしまいます。

片目ではダメです、目はなんのために2つあるのか?
ヨーロッパの目も必要です。

簡単にいえば、お金は円ですが、
余分があったらドルとユーロも持つと
いうこと。

出来たら元も持ちたいな。



返信する
追伸 (落石)
2009-09-26 13:27:40
民主党がやろうとしてきたことは
ほとんど朝日などの「良識的」マスコミが
主張してきたことでしょう・・・

返信する
落石さん (文科系)
2009-09-26 14:40:43
落石さん

数日苦労した大事な拙稿への大事なご応答、ありがとうございました。

人間の認識力にとって、全体が急に激しく変わる情勢がでてきた時に適応できるか否かが、最も試練の時と思っています。察知の早晩も含めてでしょう。その人の精神の「全面性」「根本性」が試される。こういう意味でも人間は適応性の動物なのでしょう。好き嫌いの多い人は、飢餓地域では真っ先に死んでしまうようなもんだ。あなたの「両目」ってそういうことだと僕は理解しました。

二つ目のコメントは異議があります。
朝日は一昨年の道路特定財源・ガソリン税問題を僕が追跡していたとき、凄い味噌を付けたからです。あんな重大な問題で味噌を付けた朝日は、もう当分信じませんね。「暫定税継続」「目的を変えて使え」だって??( 先日9月2日の、藤井裕久氏のガソリン税への態度のことを昔に書いた随筆再掲にも、この朝日の味噌は出てきますので、ご参照を)それも、この問題を扱ったのが毎日新聞よりも1~2ヶ月遅れでしたよ。毎日は07年秋から追っていたんじゃないかな。朝日は08年年明けからやっと追い出したのでは?
当時ここに僕は、何十回この暫定税問題を書いたことでしょう。貴方はそれにつきあってくれましたね。ですから、この問題が、年金問題、インド洋給油問題(これも僕は数ヶ月追いましたよね)と並んで自民党政権を潰した大きな原因になった事も、お分かりでしょう。

朝日はもう駄目です。専門家が少なく、総花的記事が多すぎる。特集が少なすぎるようにも思います。

別の所の質問にも、ここで答えます。
八ツ場ダムの前原、あれで全て正解と僕は理解しています。国家の大転換に関わって、全国民の代表として決意を示さねばいけないときは、それが最も好いと思います。
「この中止については妥協は決してない。ただしできるだけの償いはする」
だから、あの4行は、あの通りに受け取ってください。そして、ご意見があったらお聞かせください。
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政治家としては合格かも。 (らくせき)
2009-09-27 08:48:12
でも好きになれません。
ああいう言い方は。
まず人があり、その心を動かすのが
政治と思っていますから。

革命ならあれでいいでしょうね。

敵の陣に乗り込んで寝返らせる秀吉。
旗頭を立てて殲滅作戦の信長。
一長一短。
戦国時代の本の読みすぎかも。







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よく分かります。 (文科系)
2009-09-27 10:26:45
言われていることはよく分かります。

国に振り回された人たちですし、速く成功するにはということを考えたときにはね。でも案外、補償をこれだけ覚悟しているとか、地元の特性を知っていてこの方が速いとか、考えていたかも知れません。
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水は100年の計 (保守系)
2009-09-29 04:37:04
今更変更・修正では関東の県も困りますし、千葉・埼玉・東京都・そして地元の人たちにどう補償するのでしょうか?民主党に変わったから地元の住民の生活まで奪う?ことが良いのでしょうか?木曽三川も薩摩藩の犠牲で・・。民主党は、しかも安全保障問題でつまづくでしょう。社民党の福島などを閣僚にいれてしまいました。郵政問題は、私は以前に戻すほうが良いと思っていますから亀井さんの人選は良かったと思います。
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保守系さんへ (文科系)
2009-10-12 17:34:52
保守系さんへ
ご応答に遅れた返事を出します。情勢がある程度進んだからです。アフガン民生支援が急進します。武力的協力は、後方支援も含めてありません。給油はもちろん停止見込みも、この点はただ僕らの知り得ない事情も何か新たに絡んでいるようです。
与党3党の団結は崩れません。3党とも、これを一番大事にしていくと思います。自分らがやっていることに自信があるはずですから、崩れないということでしょうか。
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