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正に、「裸の王様」2  文科系

2020年05月15日 04時49分04秒 | 国内政治・経済・社会問題

 ここのところ安倍首相の過去の「裸の王様」ぶりをいろいろと描いてきた。12日は、安保法を捻じ曲げるべく内閣法制局長人事の歴史的慣行破りをやったことを。13日には、検察官定年延長問題についての中日新聞記事のあきれっぷり表現の紹介を。14日には、この定年延長問題で、稲田伸夫検事総長がどうやら「王様は裸です」と発言しているようだということを。こんな横紙破りを一つ積み重ねるごとに実は周囲がどんどんこうなっていくのだろう。近づいてくる人は「王様のお服、まことにお美しい」ばかり。それでご本人はさらに裸だと気づかなくなっていく。そこで僕もさらに子供の素直な目になって、「王様は裸だよ」を描いた過去ログを二つ要約、再掲することにした。

【 爆笑問題太田君とイラク戦争を論議、その底浅さ

 あれあれ、安倍首相がこんな事を叫んでいる。日本国憲法前文の「日本国民は・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、(われらの安全と生存を保持しようと決意した)」を読み上げてこう非難して見せたよ。「他力本願ですよ。ベトナム戦争、イラク戦争など戦争はいっぱい起こっているのに・・・」。ふと開いたネット記事からの、爆笑問題の二人、特に太田君と安倍首相との質疑応答だ。ここから、こんな討論が始まっていく。

安倍「イラク戦争は、日本は支持した。その判断自身は間違っていなかった」
太田「アメリカは、間違っていたと言っていますよ」
安倍「大量破壊兵器があるというその情報は間違っていたけど、戦争判断自身は間違っていなかった」
太田「間違った情報による判断が正しい? 人がボコボコ死んだんですよ!」
安倍「そりゃ非常に残念ですが・・・」
太田「残念? 間違った情報でボコボコ殺されたんですよ!」
安倍「いや、大量破壊兵器がもしあったら・・・」
太田「なかったんですよ。可能性で戦争してもいーんですか」
安倍「そりゃそうですよ」
太田「あいつ人相危ないからで、殺してもいーんですか?」
安倍「そりゃ、苦しい判断がありますよ」
太田「苦しいのは死ぬ方ですよ」

 どうだろう、どっちが普通の会話をしているか?「間違った情報で人がぼこぼこ殺された戦争をするという判断も、それを支持した日本も、間違っていなかった」等と、口を滑らせて言い切ってしまったのが不用意に過ぎたということだろう。普通は、こんなおかしな論理は実際にそう思っていても口には出さないものだ。それをあっさりと言い切ってしまったところに、しかも、国会と違って事前質問通告も答弁補助者もなくって一対一を逃げられない生放送場面でこんなことをしたその態度に、彼の思考力の危うさが現れている。そこをつかれて思わず「そりゃそうですよ!」という、意味のないイラク戦争肯定論を叫び続けた、この醜態! 同時に、この首相が、不用意とも思わず日頃をこんなふうに過ごしてきたお人だとも、端無くも示してしまった。これは、いつもイエスマンばかりに囲まれてきた証拠にもなる。

 大変情けない首相を頂いたものである。また、憲法前文への「他力本願」批判も、その根拠が社会ダーウィニズム丸出しの「戦争は現実」論だけなのだとあっては、俗っぽすぎて人間らしい政治理念が毫も感じられないものだ。「戦争はない方がよい」と口では言いながら、「戦争現実論」の例として彼があげたのがベトナムとイラクとあってはいずれもアメリカの戦争であって、そのアメリカをぴったりと支えてきた彼だからこその「戦争現実」は、自らも造り出して来たもの。
 こうして、日本の首相という世界有数の影響力を活用してこういう現実世界をもたらしているその人が、そういう自覚も皆無だと示しているわけだ。つまり、全く無自覚なのだが、「残念」「ない方がよい」も嘘になってしまっている。】


【 日銀白川総裁を財政ファイナンスで押しきった、その結末

  白川方明・前日本銀行総裁は、安倍政権が発足した直後の2013年3月に任期を20日ほど残して辞任したが、これは前年12月の総選挙に勝って成立した自民党・安倍首相の「財政ファイナンス圧力」に抵抗して、力で押し切られたことによるもの。その圧力とは、「日本経済の根源的な原因はデフレであり、それは貨幣的現象だから、日銀の大胆な金融緩和政策によって脱却できる。日銀は物価目標を掲げ、達成を約束すべきだが、それをしていない」というものだった。
 国家が作る赤字を、中央銀行の通貨増刷に無理無理押しつけていくのが財政ファイナンス。いったんこれを始めると通貨の信用が必ず落ちていくものだとして、これを禁じ手としてきた理論である。なお、この白川・安倍闘争が、その後の経過で白川の勝利に終わったとは、知る人ぞ知るもの。いくら通貨を増刷して赤字国債を買い上げても、「安倍インフレターゲット2%目標」が達成できなくて、いつの間にかこの目標を下ろしてしまった。そして、国家累積赤字でズブズブになった円、官製株価バブルがいつ円売りに曝されるのかと、恐怖に駆られている日本国家なのである。過去にGPIFは、10兆、15兆、17兆円などと損失を被った時期があるが、その最後この3月までに17兆円という四半期としては過去最大の赤字を出した上に、19年度全体でも遂に8兆円ほどの赤字という悲劇が起こっている。】


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