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随筆 「真善美」の美  文科系

2014年04月18日 12時48分33秒 | Weblog
 変な題名で書き始めたが、このブログも含めて周囲の人々の言動、動向を見てきてどうしても整理しておきたかったことだ。以降の内容を正確に反映した題名を言うならば『日本人と「真善美」の美の生活化』ということになるだろう。従来型日本人(男性)の最大弱点だと考えている。多分戦後社会においてこそ、この三つで美がずい分普通には語られなくなってきたのだと観てきた。

 真とは、真理のこと、まー学問の対象、内容などのことだろう。善とは、社会正義のことで、その根底には人々、人倫というものがあって、おそらく人間特に弱者への共感なんかがその土台のようなものであり続けてきたはずだ。この二つ(の領域のこと)はこのブログの人々も含めて日本人(男性)にもお馴染みであるが、三番目の美(の領域のこと)は、普通の日本人は、特に男性は案外語ることが少ないと思ってきた。それで、今日はこの美(の領域)を普通の生活に引きつけて語ってみたい。ちなみに、広辞苑を見るとこの三つ「真善美」はこんなふうに書いてあった。
『認識上の真と、倫理上の善と、審美上の美。人間の理想としての普遍妥当な価値をいう。これに聖をくわえることもある』

 さて、広辞苑では、美には5種類があった。
①美人などという「うつくしいこと」、「うつくしさ」
②美徳などという時の「よいこと、りっぱなこと」
③美味など「味がよいこと」
④賛美など「ほめること」
⑤「知覚、感覚、情感を刺激して内的快感をひきおこすもの」だが、ここでの美は、快(感)の普遍的な在り方にかかわっていると述べている。
 以上において②や④は、上記の真善美のいずれにも関わってくるので、美自身からは離してよいように思われる。そして①視覚、③は味覚なしには考えられないのだから、この二つは、⑤の「知覚、感覚、感情を刺激して内的快感をひきおこすもの」というところに収斂されていくはずだ。流石、⑤を「哲学的定義」と広辞苑が書いているだけのことはある。

 さて、今回の僕の問題意識はこうだ。こういうブログを書く日本人には、「人間の理想としての普遍妥当な価値」のうち真善のモチーフ、動機、観点はいつも存在する。が、美の観点で書く人は非常に少ないのではないだろうか。何故なのだろうと考えてみて、こんなことに思い当たった。ここはブログでもあるし、「9条」という場でもあるから、「公的なこと」を書くべきであるということの他に、こんなことが関わっているのではないだろうか。知覚、感覚などの基礎である五感が関わる美が、個人感覚の内容文章でしか(言わば随筆風にしか)書きにくいこと。視覚(綺麗)、聴覚(いい音)、臭覚(いい匂い)、味覚(美味しい)、触覚(肌触りがよい)などがかかわる美のことは、個人的話と扱われがちであること。そしてまたこの個人感覚ということに関わってあえていえば、日本人にはこんな感じ方、偏見もあるのではないか。真善は普遍的なことだが、美は個人的なことだと。そして、こういう感じ方が誤り乃至は偏っていると、これが実は僕が長年言いたかったことである。

 過去の日本人(男性)はどうも、ここでも集団的に過ぎたのではないか。公的だと良いことで個人的だと悪いことのような。集団の場で個人的な(形式の)ことを書くと、邪な意図があるのではないかとつい観てしまうような。それで、五感の語りが少なく、生活の中に美が根差さず、育たなかったのではないかと、僕はそんな風に感じてきた。
 もっともっと公的とか国家的とかの場所で随筆風な、あるいは個人的な語りが幅をきかせてもよいと思うのである。「人間の理想としての普遍妥当な3価値」のうちの美が日本人の生活の中にもっと育っていく方向として。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-04-20 18:19:23
鏡の前で、「私は美しい!」とかって、ポーズをキメている文ちゃんを想像して笑った。
今後も、笑えるネタの供給に期待するよ。
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Unknown (Unknown)
2014-04-19 18:47:45
要約すると、「俺のやっている事が、真実で正しくて美しいと‥」
そこまで、よく自分の事を持ち上げる事ができるなぁ
返信する

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