10月28日、いつものジム・ランニングで1時間に8.5キロまで来た。ウォームアップ歩行から「慣らし緩走」も入れての距離であるが、僕としては本年5月13日の8.9キロ以来の記録である。この間約半年の悪戦苦闘を振り返ると、この8.5を超えて、3月末に2度出した9.3キロもまた夢ではなくなった。老化の悪循環を試行錯誤の工夫で良い循環に転化する、もう何度目の喜びだろう。
3年ほど前には11キロ以上行けた僕も、もうすぐ68.5歳。この年になると特に、他人と比べたこの遅速は課題にはならない。自分の昨日と比べたり、いろんな所に急に現れる自分の加齢現象を乗り越えたりするのが、とても楽しい。しみじみと飲んだその夜の赤ワインにまで感謝したものだ。赤ワインのポリフェノールは、スポーツマン特有の筋肉老化を防いでくれるのである。ランナーは特に、酸素と同時に空気中に含まれる活性酸素も人よりはるかに多く摂るのだが、それが細胞老化を促進する。ポリフェノールはこの活性酸素を、言うならば解毒してくれるのである。58歳に走り始めて以来いつの間にか赤ワイン通になって、僕の晩酌はほとんどこれだ。
週に何回も走っていると、「体の衰え・悪循環」と「体の復活・良循環」とが手に取るように分かるのだが、僕の場合、持病の不整脈・心房細動が先頭に立ってこの循環を悪い方へ引っ張っていくものらしい。走り始めてすぐに発見された持病である。初めは、速度を特別に急に上げ続けたような時にだけ出てくる症状だったのだが、「細動を起こさないだけの走り→体を自分の体力相応には動かさない→筋肉も血管も衰える→心臓も更に悪くなる」そんな未来もすぐに予測された。だから僕は逆に、必要な薬を飲みながら走り続けて衰えを防ぐ道を選んだと言って良い。以前サイクルロードレーサー用に買った心拍計を付けて、その数値とにらめっこしながら走る。もちろん医者と相談しながら、何とかその許可を得ながらのことであるし、人並み以上を保ててきた筋力を活用してのことだ。
さて、それでも07年からは新たな老化局面が進み、試行錯誤の連続を闘っていくことになる。この試行錯誤、年を取るほどに微妙な、難しいものになっていく。人の根気がそれに負けたとき、ランナー断念ということもおこるのだろう。
・07年は、急に体を痛めるようになった。足首(ふくらはぎにある筋肉)、膝関節などを代わる代わるのように。これを左右両脚交代で数回繰り返したあとに、こんなことが分かってきた。走る以外に脚全体の補強運動が特別に必要な時期が来たのだと。それも、普通に走るのに必要な程度よりもかなり強い運動が。自分の運動負荷のやり方、程度など、この時の発見は、今現在まで非常に役に立っている。
(続く)
3年ほど前には11キロ以上行けた僕も、もうすぐ68.5歳。この年になると特に、他人と比べたこの遅速は課題にはならない。自分の昨日と比べたり、いろんな所に急に現れる自分の加齢現象を乗り越えたりするのが、とても楽しい。しみじみと飲んだその夜の赤ワインにまで感謝したものだ。赤ワインのポリフェノールは、スポーツマン特有の筋肉老化を防いでくれるのである。ランナーは特に、酸素と同時に空気中に含まれる活性酸素も人よりはるかに多く摂るのだが、それが細胞老化を促進する。ポリフェノールはこの活性酸素を、言うならば解毒してくれるのである。58歳に走り始めて以来いつの間にか赤ワイン通になって、僕の晩酌はほとんどこれだ。
週に何回も走っていると、「体の衰え・悪循環」と「体の復活・良循環」とが手に取るように分かるのだが、僕の場合、持病の不整脈・心房細動が先頭に立ってこの循環を悪い方へ引っ張っていくものらしい。走り始めてすぐに発見された持病である。初めは、速度を特別に急に上げ続けたような時にだけ出てくる症状だったのだが、「細動を起こさないだけの走り→体を自分の体力相応には動かさない→筋肉も血管も衰える→心臓も更に悪くなる」そんな未来もすぐに予測された。だから僕は逆に、必要な薬を飲みながら走り続けて衰えを防ぐ道を選んだと言って良い。以前サイクルロードレーサー用に買った心拍計を付けて、その数値とにらめっこしながら走る。もちろん医者と相談しながら、何とかその許可を得ながらのことであるし、人並み以上を保ててきた筋力を活用してのことだ。
さて、それでも07年からは新たな老化局面が進み、試行錯誤の連続を闘っていくことになる。この試行錯誤、年を取るほどに微妙な、難しいものになっていく。人の根気がそれに負けたとき、ランナー断念ということもおこるのだろう。
・07年は、急に体を痛めるようになった。足首(ふくらはぎにある筋肉)、膝関節などを代わる代わるのように。これを左右両脚交代で数回繰り返したあとに、こんなことが分かってきた。走る以外に脚全体の補強運動が特別に必要な時期が来たのだと。それも、普通に走るのに必要な程度よりもかなり強い運動が。自分の運動負荷のやり方、程度など、この時の発見は、今現在まで非常に役に立っている。
(続く)
「転ぶ、寝込む」は下半身弱化の結果らしいですね。特に膝が問題。初老の人がジムでランに初挑戦しても断念する場合、みんな膝に来るようです。どんなに強い人の膝関節でも、20代までの最高体重にマッチした強度なのに、たいていはかなり太っていますから。
「体重を落とさないと走れない」そして「体重を落とすためには、走れなければならない」。これは、二律背反ですね。「走れなくなった人は、痩せられない」は、かなり真理です。
以上は只今さんと言うよりも、他の読者を意識して書きました。
僕の母は、老人がよく罹る言うならば「老人性鬱病」でした。そのことは、ここにも載せた小説、随筆などにも書いたとおりです。
このエントリーは、その後こんな経過を辿っていく事になります。10年に慢性心房細動発症から、心臓カテーテルアブレーション手術を二回。その前後3年のラン禁止ブランクから、12年秋に医者に内緒で密かに走り出す。そして、一定実績をあげてから、異常がない事を含めて医者に経過報告をして、ラン許可をもらう。それ以降が今に至る「よたよたランナーの手記」というわけです。
高齢ランナーには不整脈、心房細動が多い事も、異常があるのに無自覚な事も結構あるらしい。それで、何かの参考になればというのが、最初の目的です。もちろん、身体に弱点があってもそれなりに走れる事や、「医者の言う事を聞くばかりじゃ能がない、悪循環に陥るばかり」という事も示したかったし、ランニング仲間の情報交換もしたかった。
今後もよろしくお願いします。
ギターとかランニングとか、それに随筆とかサッカー記事だとか、好きな人はちゃんと読んで下さるんですよね。だからこそ、そんな記事だけの日もアクセスは下がらず、ここの閲覧数が特別に多いのだと、それも感謝の一つです。
この再開は13年5月4日からです。5日、7日、18日、28日、6月11日、22日と続きます。