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ハリルジャパン(116) 柴﨑「スペイン序盤の11人」に選出  文科系

2017年10月04日 10時31分56秒 | スポーツ
 去年の暮れ、クラブワールドカップでレアルから2得点を挙げ、先日のバルサ戦でも1得点。早くもスペイン1部チームの10番、トップ下に定着して前途洋々の柴崎が、このバルサ戦で足を踏まれて怪我をしたのは至極残念。それでも、この柴崎にこんなビッグ・ニュース。まずは、これ。GOALの記事である。

【 スペイン『アス』が、今季のリーガエスパニョーラ序盤戦のベストプレイヤーの一人に、ヘタフェMF柴崎岳の名前を挙げた。
『アス』は「ネイマールがパリ・サンジェルマンに去った後も、ラ・リーガの“スターシステム”は衰えていない。アセンシオをはじめ、複数選手が期待以上の活躍を見せている。彼らは1部リーグに新風を巻き込んだ。最初の1カ月におけるメン・オブ・ザ・マンスを、おさらいしよう」と記して、10選手を紹介している。
『アス』に選ばれたのはマルコ・アセンシオ(レアル・マドリー)、マキシ・ゴメス(セルタ)、ネルソン・セメド(バルセロナ)、パウリーニョ(バルセロナ)、トーマス・パーティー(アトレティコ・マドリー)、ロイク・レミー(ラス・パルマス)、エニス・バルディ(レバンテ)、ジョフレイ・コンドグビア(バレンシア)、カルロス・ソレール(バレンシア)、柴崎岳(ヘタフェ)である。】

 なお、ヘタフェのスポーツディレクターは、柴﨑の特徴、ここを買ったのだと、改めて述べている。
『もちろん、彼は非常に優れたテクニックの持ち主ですが、それが私の心を突き動かした最大の動機ではありません。目を見張った部分は、その明晰さです。ガクの最たる長所は、試合の流れを読めるところにあります。ほかの選手では見つけられない相手チームの穴に、決定的なパスを通すことができるのです。彼の緩急をつけられるプレーは、初めて見たときから目を引くものでした』

 そんな期待が膨らんでいただけに、彼が1得点したバルサ戦で故障したのは残念至極。戻ってくるのは、11月後半頃らしい。


(以下、先回のニュース、バルサから柴崎が上げた得点があまりにも鮮烈だったから、その場面を再掲する)

16日のヘタフェ・ホームで対バルサ戦があった。僕は、このゲームを観るためにこの日わざわざWOWOWに加入したのである。

 さて、39分に柴﨑のボレーシュート、これが今期バルサ4ゲーム目にして初めての失点となって、ヘタフェの1対0。後ろから中距離の高い放り込みにバルサ陣営ペナルティエリア正面から折り返されたヘタフェ・ボールに駆け寄ったのが柴﨑。そのまま左脚に軽く当てたシュートは、浮き気味にキーパー頭上を越えてから急激に落ちて、向かって左方向ゴール上方に見事に納まっていった。去年のレアル戦のように「柴﨑、もう一点!」と身を乗り出していたが、後半7分に柴﨑、残念、故障交代。

 さて、ゲームはその後2対1でバルサが勝ったのだが、ゲーム自身はヘタフェが押していたと観た。なんせ、前半のシュート数はヘタフェの8対3。その原因はこれ。ヘタフェというこのチーム、中盤での潰しが非常に上手いという今世界最先端の弱者の闘い方を身に付けている。ちょうど、先日8月31日の日豪戦の日本のようなやり方だ。なかでも前半の柴﨑は両チームナンバー1の走行距離を弾き出していた。柴﨑のこの走りがまた、相手からの好ボール奪取の起点になっていたから、彼の交代は本当に残念だった。事実、柴﨑が退いてわずか9分でバルサ初得点となったのである。
 このヘタフェ、このバルサとの闘い方で結構良い線いくと見たから、今後の柴﨑は大いに期待できる。

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1 コメント

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繋ぎと潰しと (文科系)
2017-10-04 12:04:00
 標記のような議論が日本サッカー界でかなり大きくなっている。昔からまー「創造か破壊か」とか「理想かリアリズムか」という議論が、サッカー界の永遠の問題だったが、これに似たものだ。ただし、この議論に比べれば「優れた個人こそ」という議論は、よりプリミティブなもの。メッシ、ロナウド、イブラなどは、計画的に作り出すことな出来ない。よって、そんなことを語るよりも現在世界で最も得点できる弱者の戦法を研究し、落とし込む方が代表強化としてはよほど合理的である。

 現代世界の弱者の戦法の最たるものが、ドルトムン創出のゲーゲンプレス。この戦法がブラジルワールドカップを変えたのだし、これのいろんな変形が今世界にどんどん広がっている。ハリルもブラジル大会アルジェリアでこれを示したのだし、今はこれを日本に当てはめ中だ。あてはめ中ということはもちろん、日本に当てはめて変形するということだ。

 この戦法で必要な人材はこれだけ。
① FWは岡崎のようなプレスが必須。
② MFは、ボール奪取の名手。最低三人必要。
③ ②からボールを上手く受けられる、エジルやイニエスタのような世界水準のパスの出し手。ただ日本は歴史的に、この役割の選手が最も世界水準に近かった。昔は中田、小野、俊輔、遠藤。そして、今は、柴崎である。
④ DFは押し上げも、引いて守ることもできて、そこから良いパスも出せることが必要になる。日本は歴史的にここが一番弱かったが、今吉田が現れたのだから次も現れやすい。

 今の日本には③が最も不在だったが、そこに柴崎が出てきた。ただし、良い位置でボールを取れれば、敵陣形が乱れている内に出すショートパスになるから、他にも人材はいるだろうということになる。
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