昨日も今日も、標記のことが鳴り物入りでマスコミを賑わせている。が、僕は逆の意味で驚いた。「外交ボイコット」って、政府外交要員が出ないだけ? これは言い換えれば、「選手は出る」と確約したということだ。しかも、この外交要員不参加でさえ、「これを検討中」?? 随分下手に出たもんだ。だって、「ボイコット」という強い見かけの大音声とは逆に、「北京五輪、アメリカは参加しますよー!」といち早く内外に表明して、世界の懸念を払拭したに等しいのだから。
さて、この「五輪参加確約」はむしろ、昨日のエントリーで観た『米中首脳会談で、バイデンが「一つの中国」政策を確約』と同根のものである。この「ボイコット」はむしろ、この軟化政策を隠す陽動作戦でしかないと観る。それも「北京五輪には参加しますよー」という陽動作戦?? バイデンが習との電話会談で「一つの中国」、「台湾独立は今後支持しない」と約束したことと、このことがほとんど中国側からしか伝わってこないのを米側が否定しないこととから様々なことが判断できるのである。この「五輪参加確約」もバイデンが習に約束したことの一つであって、それをこんなひねくれた形で出したのであろう。アメリカはとにかく、何か大変な「対中軟化政策」を取り始めている。
「対中先制攻撃的防衛論」を盛んに吹き回っていた高市早苗ら安倍ご一統はこれから一体、振り上げた拳をどこへ持っていくんだろう。