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記者魂  へそ曲がり

2006年07月25日 22時18分47秒 | Weblog
 21日の「落石」さんの「投稿」《昭和天皇の心は?》への私のコメントの中で、「記者魂」ということに触れました。遅くなりましたが、紹介させていただきます。


 定期購読している『週間金曜日』(7月21号)が届けられました。いつもその中の「人権とメディア」に注目していますが、今度の「第358回」では、共同通信社の「中嶋 啓明氏」が寄稿されています。
 コメントの中に「記者魂」を感じました。

 
  見出し : 朝鮮ミサイル発射事件  戦争を煽り、「在日」への暴行に冷淡

 
 朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の7月5日の「ミサイル発射」をきっかけに、マス・ヒステリーともいえる状況で、朝鮮パッシングだけが目的のような言説がマスメディア上に飛び交った。週刊誌には扇情的な見出しが躍り、国連安全保障理事会での朝鮮非難決議採択まで、マスメディアは連日、待ちわびるようなトーンで報じ続けた。
 確かに、周辺海域の漁業関係者らに多大な危険を及ぼす可能性のある「ミサイル発射」を支持することはできない。2002年9月の日朝平壌宣言違反は明らかで、東アジアの軍拡を加速させる愚行である。
 だが、米軍策定の朝鮮侵攻計画は常時、更新強化され、ハワイ沖や朝鮮半島周辺では米軍を中心にした軍事演習が朝鮮を仮想敵国に毎年、おこなわれている。日本はそれに何らかの形で参加、関与し、横須賀基地には平壌が射程に入る核弾頭搭載可能な巡航ミサイルを積んだ米軍艦艇が配備されている。
 こうしたことが、今回の問題を考える上で、全くの思考の外に置かれていいはずはない。朝鮮側によると、5月以降、米軍の偵察機はしばしば朝鮮「上空」を侵犯し、偵察飛行を続けていたという。
 7月6日付の英紙「The Times」でリチャード・ロイド・パリー記者は「何の物理的被害も引き起こしてなく、国際法も犯していない。国際法は、主権国家にミサイルの発射実験を認めている。なのになぜ、世界中の軍隊がルーティーンのようにやっている軍事演習に、あのように激怒したか」と書いた。
 過去の植民地支配、侵略戦争に対する責任に一切背を向け、米国の朝鮮敵視政策に便乗して事実上の様々な経済制裁措置を発動している日本の側こそ平壌宣言違反だと批判されても仕方がない。
 そうした状況を客観的に見ることなしに、ただ一方的に朝鮮の側のみを批判するのは、やはりアンフェアだ。対立する両当事者の意見・主張に耳を傾け、それを冷静に読者、視聴者に提供するという、ジャーナリズムの最低限の原則を放棄してしまっている。
 こうした中、敵基地攻撃能力を保有すべきだなどという主張があらためて公然と閣僚らの間から挙がっている。
 この侵略主義的な主張に対する「毎日新聞」7月12日社説は「しゃくし定規の専守防衛論に疑問を感じている国民もいるかもしれない。国民が脅威を感じるような新たな事態が生まれている以上、これにどう対処すべきかという議論は必要だろう」と、腰が引けてしまっている。「短兵急に反応するな」と、一応、この議論に釘をさす「朝日新聞」の同日社説も「いつか、本物の弾頭を載せて日本に撃つかもしれない。そんな漠とした不安を抱かせる事件だった」とアンフェアで一方的な「不安」の先導を繰り返す。
 朝鮮学校の教職員でつくる在日本朝鮮人教職員同盟は7月14日、ミサイル発射事件の5日後、13日までの9日間だけでも、各地の朝鮮人学校に「生徒を殺してやる」「火炎瓶を投げ入れてやる」といった脅迫電話やメールが相次ぎ、朝鮮学校の児童・生徒らに対する暴行や脅迫など110件以上の嫌がらせが相次いでいることを明らかにした。中には愛知県で、「朝鮮人死ね」と叫ぶ中年男性から暴行を加えられた男子生徒が2週間のけがを負うという事件もあったという。
 だが、在京主要紙では「東京」が社会面に3段見出しで報じたほかは「毎日」は20行程度の短報、「朝日」などベタ記事でしかない。在日朝鮮人に対する差別・排外主義を煽った自らの責任に全くほおかむりした無責任極まりない報道姿勢というほかない。
 メディアは一刻も早くこうした戦争先導とも言える報道姿勢を改め、日本の参戦国家化を押しとどめるために力を尽くしてほしいと強く思う。


    以上です。
コメント (4)
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愛国心と靖国参拝⑩  落石 付録

2006年07月25日 11時01分28秒 | Weblog

付録 健康な愛国心

マイ・ホーム、マイ・カーなどというネーミングが
心にすーっと、入り込んでいった時代がありました。
先の大戦争の際、公、という概念が、
戦争協力に強引に使われたので、その反作用もあって、
戦後は「私」が大切にされました。

しかし夢の持てない時代。経済成長の時代のように
心は外向きではなく、内向きの時代です。
自分のなかに何かを探す、自分探しの旅は
行き詰まりを見せています。

    


愛国心は、この内向きの心を、外に開く力があります。
フランスでは、ジダン選手ら移民出身の選手の活躍が、
愛国心を鼓舞、バラバラになっている国民の心をひとつにしました。

私は、自由な愛国心が大切だと思います。
国家による愛国心の独占は許されない。それこそ、歴史から学ぶことです。
愛国心生産システムは、文部科学省という国家機関ではなく、
民営化が望ましいでしょう。

    

当然のことですが、愛国心にも現実が影を落としています。
影の原因は、アメリカとの関係であり、中国・韓国との関係です。

対米関係は従属的な安保条約に縛られたままです。
地位協定など、国辱的な内容です。
嫌米であっても反米にはなれない矛盾を抱えたままです。
愛国心は、このコンプレックスを抱え込んだかたちとなります。

大東亜戦争を肯定しても、アメリカに対して対等にはなれない。
安保条約を批判できないというジレンマを抱えているからです。
こうした正当な行き所を見失った愛国心の出口がアジアです。

小泉さんの靖国参拝は、このコンプレックスを抱え込んだ
愛国心を見事に体現しているように思われます。
A級戦犯が合祀された靖国神社を総理大臣として参拝することによって
アメリカに対して暗黙の独立心を。
その代償として、アジアの自尊心を傷つける。

アメリカからもアジアからも尊敬されないと思います。
現実はどんどん、進んでいます。中国・韓国が経済的に力を得ています。
半世紀以上前のアジアではないのです。
不健康な愛国心と言わざるを得ないでしょう。

    


さて、健康な愛国心の持ち主のみなさんは、
どう考えていらっしゃいますか?

つたない文章を読んで下さって感謝します。
ありがとうございました。 


コメント (1)
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