OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

月曜日の歌

2011-10-17 15:31:54 | Pops

Mr. Monday / The Original Caste (Bell / CBSソニー)

所謂「はずみ」で思い出す曲ってのは必ずやありますが、最近のサイケおやじの月曜日にはジャストミートなのが、タイトルどおりに本日ご紹介の懐メロ洋楽♪♪~♪

それはご存じのとおり昭和45(1970)年、我国の洋楽ラジオ番組を中心に流行りまくった、ちょいとソウルフルで覚え易いという、当時の典型的なMOR=中道路線のポップスなんですが、実はそれゆえにというか、日本独自のヒットだったようです。

演じているオリジナル・キャストは、まず一座のスタアがリードボーカリストのディクシー・リー・イネスというお姉ちゃんで、他に彼女の兄というブルース・イネス、そしてブリス・マッキー、ジョー・キャヴェンダー、グラハム・ブルースを加えた5人組がハーモニー&コーラスで聞かせていくスタイルのグループでした。

まあ、このあたりの編成は欧米の芸能界では定番であって、歴史的にもブラターズとかシーカーズ等々、有名グループが数多存在しているわけですが、そこから飛び抜ける為には、やはり優れた楽曲が必要という事で、つまりは有能なプロデューサーやソングライターの存在が必須となります。

また、それとは逆というか、有能なプロデューサーやソングライターが志向して作り出した楽曲を実態化するための手段として、そういうグループを必要としていた現実もありますから、これは鶏と卵かもしれません。

で、オリジナル・キャストの場合はデニス・ランバート&ブライアン・ポターという、1970年代のポップス界をリードした名コンビが黒幕(?)として、1969年に「天使の兵隊 / One Tin Soldier」という名曲をオリジナル・キャストに歌わせ、翌年には首尾良く大ヒットさせています。

ただし今日の歴史では、オリジナル・キャストはそれだけの所謂「一発屋」であり、一応は同曲をメインに据えたデビューアルバムも作られたましたが、売れたとは言い難いでしょう。

ところが内容は当然ながらデニス・ランバート&ブライアン・ポターが書いた名曲がテンコ盛りという事で、この「Mr. Monday」もその中のひとつであり、せっかく我国でも注目されたオリジナル・キャストの第二弾シングルとしてカットされるのもムペなるかな!

実際、キャッチーなメロディと覚え易いキメのコーラスリフレインは、当時のラジオには欠かせない要素がいっぱいで、つまりラジオ放送という聴覚手段に頼る媒体においては、瞬時にリスナーの耳を奪う手立てとしての音楽が絶対に必要であり、また音楽制作者側は、そうしたラジオ放送の要請に応えることがすなわち、ヒットに繋がるという法則があったのです。

 お~、ミスタ~ー、マンデ~、ミ、オ~、マイ~♪

という最初のワンフレーズだけで、当時の日本人はイチコロにシビレたんですよねぇ♪♪~♪

まさに洋楽の魔術とも言うべき名曲なんですが、その歌詞の内容が、これまた分かり易い英語というポイントも侮れないと思います。

 ミスター・マンデー
 あんたは、俺達の苦しみの涙を集めるだけなのか
 いったい理性や人情はあるのかい
 
そんなこんなを歌う、ある意味でのメッセージソングという体裁は、まさに1970年代初頭のムードをなかなか上手く表現しているんですが、実は既に述べたように、最近のサイケおやじは月曜日になると仕事場にやってくる特別なお偉いさんに、そんな感情を抱いてしまうんですよねぇ……。

なんとっ! 本日も朝っぱらから非情極まりない事を勝手にホザいて、サッと帰っていきましたから、ついつい「Mr. Monday」を口ずさんでしまったですよ。

あんなバカヤローには、勿体無い素敵な歌なんですけどねぇ~。

ということで、PCに仕込んでおいた音源とジャケットを楽しみながら、この文章を綴っているわけですが、すると心が和んでくるのは言うまでもありません。

これだから、音楽は大切にしたいと思うのでした。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする