OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ギターとベースは素敵な仲間

2007-07-15 16:20:54 | Weblog

う~ん、やっばり台風は大きな被害をもたらしてしまいました。被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。

ちなみにこっちも、昨日書いたイベントが中止となり、某公民館にて、用意していた酒とバーベキューをやっていたら、皮肉にも昼過ぎから晴れてきたという……。

そこで、またまた、ひとりジミヘンを演じ、失笑されながらの憂さ晴らしでした。

ということで、本日は地味なギターが味わい深いこれを――

Over The Rainbow / Mads Vinding - Jacob Fischer (cope records)

これも演目買いという悪い虫が出てしまった1枚ですが、内容は期待以上に良かった♪ と独り納得しているアルバムです。

タイトルどおりにベタなジャケットもセンス良いんだか、なんだか分からない雰囲気なんですが……。

とにかく演じているのは、Jacob Fischer という1967年生まれの若手ギタリストと、今や欧州ジャズ界の重鎮ベーシストとなった Mads Vinding のデュオ! 気になる演目は――

01 MASH
02 All God's Children Got Rythm
03 Over The Rainbow
04 Softly As In A Morning Sunrise
05 Love For Sale
06 Polkadots And Moonbeams
07 Waltz In A Minor
08 Come Rain Or Come Shine
09 Jeg Ser De Bogelyse Oer
10 Dannyboy

――という名曲・人気曲揃い♪ そして演奏も極めて正統派なので、聴き易くて骨もある、なかなかの仕上がりです。

まず冒頭「MASH」はアコースティックギターとウッドベースの響きがベストマッチ♪ 両者の絡みで進む演奏にはテーマ曲に含まれている哀愁が滲み出ていますが、あくまでも自分自身のアドリブで美メロを生み出そうとする意気込みが素敵です。

また一転してモダンジャズ本流の演奏を聞かせる「All God's Children Got Rythm」は痛快! ジャケットの解説によると、Jacob Fischer はジャンゴ・ラインハルト系らしいのですが、ここではジョー・パス風のアグレッシブなスタイルで迫っています。ビートに対するノリも素晴らしいですねぇ~♪ もちろん強靭なリズムを担当している Mads Vinding はアドリブパートでも大暴れです! 自然体に聞こえていながら、実は綿密なアレンジとリハーサルがあったのかもしれません。それほどに完成された演奏になっています。

同じ系統では「Come Rain Or Come Shine」や「Jeg Ser De Bogelyse Oer」も、かなりの熱演ですし、クラシックのアレンジを遊びで導入したような「Softly As In A Morning Sunrise」も、実は正統派なんですねぇ~♪

そしてスローな演奏では「Over The Rainbow」がダントツに素晴らしく、生ギターの音色を存分に活かした余韻、さらにテーマの変奏には、心底、和みます。

アレンジ面では、クラシックの有名フレーズを分解して散りばめたようなイントロとか、ボサノバビートの隠し味が素敵ですが、もちろん4ビートも大切にされていて、特に「Love For Sale」は意表を突いた超スローテンポながら、熱いグルーヴと黒っぽいノリが楽しめます。

もちろんオーラスの「Dannyboy」は、哀愁どっぷりのシミジミモードがたんまりと味わえます。

ギターとベースのデュオと言えば、ジム・ホールとロン・カーターによる名盤が幾つか残されているものの、総じて地味なイメージでしょう。このアルバムも確かにそうなんですが、自宅で聴く分には最高の気持ち良さですし、ジャズ魂もジンワリと滲みこんできます。

ちなみにこのアルバムは4年ほど前に入手したものですが、デジパック仕様のデンマーク製CDですので、見つけたら即ゲットをオススメしておきます。

コメント
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