能代まで行ったら、在職した勤務公所を見ないわけにはいかない。
年が改まったから去年、統合して消えた学校だ。
あらら、すでに門しか残ってない。ほんとに消えてしまった。速い。
駅から近いから、すでに都市計画に入っているのだろう。
旧料亭「金勇」を撮っていると、声を掛けられた。中をご覧になりますか?
えっ、見れるの、正月から二名の方が公開に応じている。
はじからはじまで、5枚の秋田杉が貫いている。元は一本の木だ。
長さが9.1mだそうだ。パンフレットを見て、思わず9.1mしかないスか、
と大変失礼なことを言ってしまった。だって、実物を見たらとてもそうは見えない。
数字は残酷だ。原木を見ていたら、とてもそんな言葉は出ないはずだ。
地上から10mの位置で、あの幅が取れるんだから、想像を絶する。
110畳の大広間は、今度は杢目(もくめ)の天然秋田杉で天井が埋まっている。
一枚は畳1畳分だが、これはさっきのと違って年輪の模様が出ている。つまり
輪切りにした一枚ものなのだ。これを取るには直径2mの丸太が必要だそうだ。
いったい何メートルの大木だったのだろう。
今、パンフを見直して冷や汗をかいている。ガイド料一人100円。事前に
お申込み下さい、とある。ただで帰ってきちまった。入館料は無料だが、
結構、話し込んできたからな。
※ 長くなるので、続きはあしたにします。