日本の心・さいき

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インフルエンザ治療・・・

2007-12-27 08:36:12 | Weblog
 インフルエンザに罹患した場合、10代の場合、タミフルが使用できなくなった。しかし、とても状態が悪い場合や受験前でどうしても早く症状をとりたい場合は、どうなのだろうか?
 日本では、ちょっとインフルエンザの疑いがある場合も、全て、インフルエンザの検査をしないといけない風潮に思える。新聞やマスコミ報道でも、早めに医療機関へ受診をと書かれている。世界のタミフルの7割もを日本人が使っている現実、これはがまともな医療の姿なのだろうか?
 日本に明らかに多いインフルエンザによる急性脳症、以前、ライ症候群がアスピリンで起きるかどうか、大問題になっていた。で、日本では、関係ないとなっていて、多くの小児科医が使用していた。私が医師になりたての頃は、解熱剤としてはアスピリンが一番安心で、それも、バイエルのアスピリンがいい何て、上の人から教育を受けていた。
 しかし、アメリカで、ライ症候群とアスピリンの関係が突き止められて、アスピリンがインフルエンザで使用されなくなり、ライ症候群が激減し、日本も使用禁止となった(水痘も)。
 又、ボルタレンなる解熱剤が頻繁に使用されていたが、これも、危ないと言うことで、普通の上気道感染にも使用できなくなった(禁止になってまだ数年しか経っていないが)。
 結局、アセトアミノフェン(商品名では、カロナールやアルピニー)が残り、それが頻繁に使用されている。アセトアミノフェンは、痛み止めでも使用され、体重や年齢に応じて、その量が決められることが多いと思われる。
 小児科では、解熱剤と抗生物質での副作用の問題が一番多い。安易に使用されていることも、その理由の一つかも知れない。それに、日本人独特の体質(遺伝子)も、関係しているかも知れない。
 本来、発熱は、人間の防衛反応であり、その多くはウイルスによるもので、自然治癒するもの、その原則を忘れてはいけないと思う。東洋医学の立場では、熱を上げて治そうとしている時に、強引に熱を下げるのは、最も良くないこととされている・・・。
 私は、鼻水や咳があった場合、(アレルギー性鼻炎や蕁麻疹などは別として)ペリアクチンなどの抗ヒスタミン剤(鼻水止め)や咳止めの薬を処方しない。下痢しても、整腸剤は処方しても、下痢止めは、ウイルスの場合も、与えない。(漢方薬はしばしばあげているが)
 ある母親から、「先生、私の子ども、しばしば風邪を引いて、細菌がよくついていました。で、抗生物質を飲まなくなったら、それがなくなりました・・・」と言われた。又、ある母親からは、「一度抗生物質を飲むと、ずっと病院通いになっている感じですが・・・」とも言われた。又、別のある母親からは、「薬を(他医院でもらってから)、かえって痰を引っかける感じの咳になった」とも言われた。(これと似た事例を山程経験しています)
 私自身は、タミフルの問題よりも、乳児の鼻汁や咳嗽での、ペリアクチン+アスベリンの処方の問題の方が、タミフルの問題よりも遙かに大きな問題だと思っている?!
 ペリアクチンは、添付文書には、喘息の発作には禁忌とまで書かれている。と言うことは、喘息とはっきりと診断できない状態で、それを安易に与えるべきではないと思っている。特に気道の狭い乳幼児では、慎重にするべきだと思っている。
 今までに、ペリアクチン+アスベリンを処方後に、痰がからんで呼吸困難で入院した細気管支炎の子ども、沢山経験している。

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