日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

為になるかも知れない本(その136)

2007-07-02 20:41:50 | Weblog
○昭和52年5月2日(月)曇。
 二人も亡くなってしまったので、ショックでふさぎ込んでしまった。○○ベビ一(1.440g)も気になる。○○先生に頼んで、3日4日5日に休みをとって佐伯に帰ることにした。久し振りにバッチリ休もう。
○昭和52年5月5日(木)曇。
 帰ってみると、気になっていた○○ベビ一が亡くなっていた。易刺激性があり、時々呼吸停止の傾向にあったので、それも説明して任せていたのだが、まさか死ぬとは思わなかった。病名は頭蓋内出血とのこと。29日から5日までに6人が死に、その内の3人が自分の患者さんとは。主治医というのは、ちょっとした変化にも気が付き、常に冷静かつ注意深く絶えず観察することの必要性をいやというほど味わった。
○昭和52年5月7日(土)曇。
 ゆううつの日が続いている。オ一ベンの小野先生にすべて自分の思っていることを話した。もっと研修システムのしっかりした所(日本では、どこも不完全、九州ではわずかに長崎と沖縄に研修病院としてしっかりとした所が2カ所あるだけ)、最低限の生活が保障されている所(貯金がどんどん少なくなっていて、妻がケ一キ屋さんで働きたいと言い出した)、宿舎のある所などを言った。小野先生は、ここを出るか諦めしかないと言った(小野先生も良心的に教育出来ないことをいつも苦にしていたのを自分は知っていた。又、梶原先生は、行政の怠慢だといつも口にしていた)。小野先生も梶原先生も、立派な先生、ここの小児科医はこれでも精一杯に頑張っている。しかし、自分にはもう耐えられない。アメリカ式の研修システムを採用している沖縄県立中部病院に行って一から又出直したい。そう考える日が続いている。
○昭和52年5月12日(木)晴。
 脳外科を研修している○尾君と話した。研修医とは言え、オ一ベンのもとでかなり高度なことまでし、多くの症例を経験している。彼の大学(九大)に、○島(系統解剖を一緒にした)と○上(夏休みに、生化学の実習を一緒にした)が行って研修していることを知った。二人共、頭が切れる秀才だ。その点、自分なんか、小手先のことばかりしている。九大の研修医にはちゃんとした宿舎が与えられているのに、何で自分達は、それにも入れないのか?
○昭和52年5月16日(月)晴。
 食事会があって、研修医の実態を知らない事務家が来ていた。酒の勢いでか、以前衛生兵をしていたという人にこんな病院やめたいと言ってしまった。この事務家のわからず屋が!、と思った。しかし、事務家で一人わかる人がいた。ここが研修病院になることに反対した人だ。どんな所にいても冷静に考えることの出来る人が他の部署でもいるものだと思った。○○君、涙を流して訴えていた。彼も苦しんでいたのだ。彼がとうとう事務家に対する怒りを抑えることが出来なくなって、コップを割ってしまった。

*彼が自分以上に苦しんでいたことをこの時初めて知った。鹿児島から稚内まで自転車で一人で日本縦断したほどの根性のある持ち主の彼にも、この生活は我慢出来なかったのだ。しかし、梶原先生が自分等を高く評価し、非常に我々の頑張りに感謝していることを医局員はよく知っていた。今考えると、梶原先生が一番苦しんでいたと思う。梶原先生は、この4月5月になっても研修医の給料が全く上がっていないのを気にしてか、自分の給料から研修医に1万円ずつくれていた。

○昭和52年5月17日(火)晴。
 野中先生の歓送会が海幸であった(野中先生は、開業した)。僕が元気なかったので、梶原先生が心配していた。梶原先生は、沖縄に行きたければ紹介状を書いてあげると言った。
○昭和52年5月18日(水)曇。
 昨日いろいろ言いたいことを言ったので、少し気まずかった。○○先生に悪いことをしたなあと思った。○○先生(山口大出身)は、大学にいてもアチコチの派遣ばかりで(京大系列の病院は勉強は自分でしろという感じだったと先生は言われた)、何一つ充分には出来なかったと言う。ここに来てバッチリ覚えたと言う。自分も確かにここに1ヵ年いてスゴク覚えたって感じだ。しかし、これから先は余り伸びないと思う。先々の自分の臨床の腕を考えているのだ。


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異性学その4

2007-07-02 07:47:58 | Weblog
 男よりも女の方がロマンチストだなんて思っている人は多いと思う。ちゃんとした男性がいない場合、多くの女性は、いくつになっても、白馬の乗ったカッコいい男性が現れて自分をさらって幸せにしてくれることを願っているかな?いろんな世界の童話を見ても、そんな内容が多いことを考えれば、これは、世界中の女性の共通の願いなのかも知れない?
 そんな女性をつなぎとめておくには、男性は、その時点で、常に満足させておかなくてはいけない。多くの男性は、将来のことを言って、女性に納得させようとする。しかし、どんなに素晴らしい夢を愛する女性の前で語っても、女性の心には、その内に響かなくなる。
 女性は、まず、衣食住、これで満足させなければいけない。それが満たされてから、次の段階で、優しい言葉やしぐさが、彼女の芯のハ一トには届く様になる。反対に、男性は、夢が現実のものになる可能性があれば、今の貧弱な生活にも充分に耐えられることが多いかな?!
 女性は、今、満足しているかどうかが最大の問題なのである。そこが男性と決定的に違う所。「今は苦しくても我慢してくれ、これを乗り越えれば何倍もの楽しみがあるから」何て奥さんに何度言っても、「もう、だまされないんだから」何て、奥さんは思っているかも知れない。パパが又嘘を言っていると娘が思うかも知れない。



教訓4:女性は、今に生きている。

あるアドバイス4:女性には、夢は通じない。特に、デッカイ夢であればある程。

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