黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

印象派の描く明るさが ここにある。

2015-10-07 | 日記・エッセイ・コラム

 今朝の明け方は少し冷え冷えとした空気が流れていた。

 太陽が昇ると たちまち辺りは「ぱぁっと」明るくなる。

 小さな花や 樹が朝の冷たい空気から 一気に温度も上昇で

 「ぐい ぐい」伸びていくような感じです。

 このぱぁっと明るくなる…は心が華やぎます。

  この季節 美術館に行って 数多くの作品を鑑賞していると

 「宗教画」の部屋は 精密な絵が多く 題材もかなり重苦しい気持ちに。

 もともと その作品の意味さえも理解できないのですから 当然とも言えますが。

 

 順路を進めて 「印象派」の部屋に入ると、突然 部屋全体が「ぱぁっと」

 明るくなるのです。

  日本人の大方が 印象派の絵が好きなようですが。

  その瞬間に気持ちが軽く 踊るような気分になり うきうきしてきます。

 自然のあるがままの姿を キャンバスに塗り込めている。

 それは 天上からの「光」の仕業なのでしょう。

  どれほど多くの色を使ってみても この光の色彩感覚はどんな巨匠でも

 自然の光の魔術には及びません。

  何気なく眺めている 普段の花や木にも 

 「凄い!」という一瞬の美しさを 見つけました。

  「光」が当たる この瞬間です。

  思いがけない美しさの発見です。

  ご一緒に 

  「トキワマンサク」の小さな葉に朝日が…濃い紫がかった葉も 光が当たると…

  

  同じように 垣根の「紅花トキワマンサク」が大きく枝を天に向けて伸びて行きます。

  一つの樹の 枝の葉が いろいろ変化していく様は 不思議な感じ…

  秋の澄み切った青空との色彩の対比が 素敵な1枚の絵になっています。

  

 

  これは 「カンナ」の花

 

   スペインの闘牛場から「カルメン」の音楽が流れてきそうな…強烈な赤   花弁は真っ赤なのに 光が 黄金色に変えてさらに魅力を増していく。

 樹齢100年近い 蘇鉄の樹も 近頃 元気がない。

 そんな樹の 瘤のような途中から 新しい息吹が…

  なんと生き生きとした 綺麗な姿でしょうか。 蘇鉄と言えば 鋭い棘でいつも剪定の時は 苦労していますが

  こんなやさしい 柔らかな膨らみのある 何とも清々しい姿  可愛い!

  この幾何学的な模様も いい感じ。  

 

    青も 深みのある色 明るく華やぐ青 落ち着いて心鎮まる青も。

 この藪椿の葉も。

  固く 重厚で あの可憐な花に比べると ぶっきらぼうな感じですが。

 光が当たることによって 艶っぽくなってきます。

 くっきりと浮き上がった葉脈 個性的な葉の形  武骨な中にも美しさを感じます。

 

 

 もうすぐ 秋の空 天に向かって その大輪を…

 「皇帝ダリア」の 葉が 美しい。

 まるで 動いているみたいに。

 じっと眺めていると…ほんとに、どの葉も 伸びていくような不思議な感じです。

 生まれたての産毛が 光に反射して それが 動いているかのように。

 枝分かれした 1枚 1枚 の葉の形状も 配置も 見事な構成… う~ん、自然って どんなでデザイナーも完敗だね。

 

  最後は 紫の舞のネーミング 「オキザリス」です。

 

 

 とっても上品で 可憐な花です。

 薄ピンクの小さな花が 風に揺れ

 細い黄緑の茎は 紫の葉と 花に負けじと… このバランスのいい色彩が 眺める側にとっては 一つの作品なんです。

 自然界はどれほどの色彩を用意しているのでしょうか

 時に触れ 折に触れ 同じ色彩はなく 変幻自在に 「美しさ」の演習をしてくれる。

 「凄い」の一言。

 

  「宇宙の謎に好奇心」  昨日 ノーベル物理学賞の梶田隆章さんが。

   ロケットも宇宙へ 火星にも水が? 今 話題は「宇宙」かも。

  さらに ノーベル医学生理学賞の大村智さんは

   微生物を探して土にまみれ…

   いわば曲線の歩みで大輪の花を咲かせた。

   この前段 「自然は曲線を創り人間は直線を創る」と書き出す随筆

   かの日本人最初にノーベル賞の湯川秀樹博士の一節から。  今朝の「天声人語」より。

 

  自然はまだまだ人間の届かないところにあるのでしょう。 だから 魅力的なのかもしれません。

  「不思議」なこと があるからです。 

  すべてが分かってしまっては また 面白くないかも。

 

  家の庭にも こんな素晴らしい自然の絵画があるんだという…やっぱり 

  「ぼ~と」していては 駄目ですよね。

   それにしても 「日本人」って 凄いね。  

   今日までで 受賞者24人目だって。

   人間も「光」 が当たると素晴らしく… いや いや 「成功した人は、人より倍も3倍も失敗している」

   とかく誰もが効率のいい直線を歩きたがるが、曲がったり折れたりの道端にこそ宝がある。

    ほんとに この言葉 教えられます。

    今朝は 「いい気分だな」

  


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